播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

布団乾燥機でハイドレーションシステムを乾かす

2021年1月2日追記
この記事の掲載時点では布団乾燥機を利用していましたが、今は布団乾燥機よりもずっと手軽な乾燥方法を使用しています。

 

追記ここまで

今回紹介するのは、山道具と呼ぶにはかなり無理がありますが、布団乾燥機です。

 
重要な山道具である登山靴や、私にとっては便利な装備「ハイドレーションシステム」の乾燥に使えるので、山道具を整備するための道具ということで紹介します。
 
 
▲登山靴を乾かしている様子
 
製品名: 三菱ふとん乾燥機 AD-R50
メーカー: 三菱電機ホーム機器株式会社(日本)
サイズ: W 275×D 153×H 339mm(カタログ値)
本体質量: 2.6kg(カタログ値)
消費電力: 580W
定価: オープン価格
購入時期: 2007年
備考: 2009年に製造中止になった旧型機です。

使い方

このふとん乾燥機には、靴を乾かすための専用アタッチメントが付属しています。
そのおかげで、雨の中で山を歩いたり、徒渉でヘマをして中までびしょ濡れになった登山靴を簡単に乾かすことが出来ます。
 
最近のふとん乾燥機に付属する靴用のアタッチメントはプラスチック製のしっかりしたもの(ブーツやゴム長用に作られているため、厚みのある靴にセットできるかどうか不明)ですが、私の持っている古いふとん乾燥機に付属していたのは、登山靴のように厚みがある靴でも簡単にセットできる(フニャフニャなので扱いやすい)タイプのもの。
 
 
▲靴用のアタッチメント
 
我が家の布団乾燥機の場合、靴を乾燥させるモードにすると120分間温風が出た後、自動的に電源が切れるのが便利。
2時間後、まだ湿っているなと思ったら、再度120分稼働させるという使い方です。
 
私は布団乾燥機で布団を乾かす(温める)ことはせず、登山靴とハイドレーションシステムの乾燥専用にしています。
 
ハイドレーションシステムの乾燥には、以前はZEROGOO Hydration Bladder Dryer(https://dfm92431.hatenablog.jp/entry/2013/02/16/091732)という海外製の専用乾燥機を使っていました。
 
さほど酷使したわけでもないのですが、こいつが壊れてしまい、ブウン、ブウンと脈打つようにしかモーターが回らなくなってしまいました。
 
日本では売られていない製品なので買い直すのも面倒だし、修理しようにもACアダプタの故障っぽいので、修理は出来ません。

というわけで、ハイドレーションシステムの乾燥にも布団乾燥機が活躍するようになったというわけです。
 
私はCamelbak(キャメルバック)社製のハイドレーションシステムをつかうことが殆どなので、今回は布団乾燥機とキャメルバック社製のリザーバ(水を入れておく袋)2種(細口と広口)との接続方法を紹介します。
 
布団乾燥機の温風をリザーバの給水口からリザーバ内に吹き込ませることで内部を乾燥させるのですが、吹き出し口の直径とリザーバの給水口の直径は全然違うので、これらを接続するためにはアダプタが必要になります。
 
先ずは口が小さい古いタイプのキャメルバック社製リザーバとの接続方法から。
 
細口タイプのリザーバと布団乾燥機をつなぐアダプタは超低コスト。
ただの紙コップです(私が使っているのは205mlサイズ)。
 
紙コップの底付近の直径と細口タイプの給水口の直径が非常に近いのです。
底を切り取った紙コップの底部をリザーバの給水口にはめ込み、飲み口側に布団乾燥機のホース先端をはめて、マスキングテープを貼れば出来上がり(マスキングテープであれば剥がすときに紙コップがあまり傷まないので、紙コップを何度か利用できます)。
 
紙コップ底部は、給水口の外径にうまく合わせて切り取っておけば、テープを貼らなくてもしっかり止まります。
 
 
▲紙コップをアダプタにして布団乾燥機とキャメルバックのリザーバ(細口タイプ)をつなぐ
 
布団乾燥機を作動させるとリザーバがパンパンに膨らみ、ホースの先端からシューッと風が吹き出します(風の通りをよくするため、飲み口は外しておく)。
 
風がリザーバに送り込まれて中を乾燥させ、その後ホース内を風が抜けていくため、リザーバもホースも両方とも乾燥させられます。
 
 
▲布団乾燥機を作動させている様子(私のリザーバは軍用モデルなので、本体もホースも黒いです)
 
最近のキャメルバックは、給水口が広口タイプのものばかり。
広口タイプの給水口に布団乾燥機を接続するためのアダプタは、紙コップよりはコストがかかりますが、それでも安価。

使用するのは、ジップロックコンテナー(丸型)小サイズです。
(注:私が使っているキャメルバック(オメガ)の給水口は、現行モデル(アンチドート)の給水口と形状が異なっています。現行モデルは持っていないので、ここで紹介する方法が使えるかどうかは不明です。)
 
 
▲ジップロックコンテナー(丸型)小サイズ
 
ジップロックコンテナー(小)の底を布団乾燥機のホース外径に合わせて切り抜き、コンテナーの縁にあるフランジを1/4(90度)ずつ切り取ります(時計の文字盤で言うと、12時から3時の部分と6時から9時の部分を切り取る)。さらに、容器の側面に開口部から底部に向けて(底部の穴まで届かないように)切れ目(スリット)を入れて下さい。
 
これで広口用のアダプターは完成です。
 
 
▲アダプターとして使用するために加工されたジップロックコンテナー(フランジが一部取り除かれ、右に見えるフランジとフランジの無い部分の境目から上に向かってスリットが入っている)
 
フランジがある側をリザーバの給水口にはめ込みますが、コンテナーの外径の方が給水口の内径より大きいので、スリットを利用してコンテナーの口をすぼませるように変形させるわけです。
 
フランジがリザーバの中に入ったら、すぼめていたコンテナーを広げてください。
するとフランジが給水口の内側に引っかかり、簡単には抜けなくなります。
 
その後、布団乾燥機のホース先端をコンテナーの底面の穴にはめ込み、テープで固定すれば接続完了。
 
 
▲広口の給水口をもつキャメルバック社製リザーバを乾燥させている様子(私のリザーバは軍用モデルなので、本体もホースも黒いです)

注意点

山から帰ってきていきなりこの方法で乾かしてもダメです。
リザーバの中がビショビショの状態から完全に乾燥するまでには、かなりの時間がかかります。
 
まずは中の水分をよく拭き取ってから(細口タイプの場合は中を拭けないので一晩吊して乾かしてから)、仕上げとして布団乾燥機を使用します。

最後に

ハイドレーションシステムがなかなか乾かなくて困っていた方で、布団乾燥機がおうちにあるなら、一度試してみてはいかがでしょう。
 
ホース内にも温風が通るので、通常はなかなか乾かないホースも簡単に乾いてくれます。