播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

ハイドレーションシステム専用乾燥機:ZEROGOO Hydration Bladder Dryer

私は水をたくさん飲むので、山歩きの際はハイドレーションシステム、つまりザックに収納した水タンクからホースを伸ばして胸元に取り付け、いつでも水を飲める道具を使っています。
 
このハイドレーションシステムは便利で快適なのですが、使用後はきちんと乾燥させて保管しないとカビが生えるという問題があります。
 
山から帰ってきたら、とりあえずハイドレーションシステムのタンク(リザーバ)からホースを外し、それぞれをよく洗って干すのですが、ホースの方は翌週になっても水滴が内部に付いていたりします。
 
リザーバも、乾いたように見えて、よく見ると縁の方は濡れていることがあります。
カビが生えて水が汚れ、山歩き中に下痢になるのは避けたいので、どこからどう見ても乾いていると確認できるまでしつこく干しています。
 
布団乾燥機を使って強制的にリザーバ内を乾かすこともありますが、大げさで面倒くさい。
と思っていたら、アメリカの会社がハイドレーションシステム専用の乾燥機を販売しているのを見つけて買ってしまいました。
 
 
▲パッケージ(表面)
 
 
▲パッケージ(裏面)
 
 
▲内容品(左から取説、乾燥機本体、ACアダプタ)
 
製品名: ZEROGOO Hydration Bladder Dryer
メーカー: Simplematter, Inc.(アメリカ)
電源: 家庭用ACコンセントから給電(北米向け120V用とヨーロッパ向け220V用の2種類あり)
定価: $34.95 USD
購入価格: $34.95 USD(送料は$17.00 USD)
購入先: ZEROGOO Store
 
北米向け120V用を指定すれば、日本のコンセントに対応出来る形状のACアダプタとドライヤー(乾燥機)のセットが送られてきます。
 
乾燥機本体は青いプラスチック製で、内部にモーターとファンが入っているだけ。ヘアドライヤーのように発熱する仕組みは持っていません。

リザーバ内に風を送り込むことで、内部を乾燥しやすくするという製品です。
 
電源スイッチはなく、ACアダプタを接続している間は常にモーターが回ります。
 
 
▲ACアダプタの接続部
 
 
▲ACアダプタの表示
 
ファンも筐体と同じ素材で出来ており、全体的にかなり安っぽい雰囲気です。
 
 
▲ファン
 
これをどうやって使うのかというと、非常に単純です。
ファンがある側をリザーバの口に差し込み、電源につなぐだけ。
 
 
▲乾燥機本体はキャメルバック製のリザーバであれば、広口・細口に関係無く対応出来る形状
 
実際に広口リザーバにセットすると、次の写真のようになります。
 
ただし、リザーバの口にはめてもしっかりロックされるわけではなく、簡単に外れてしまいます。
この辺りはもうちょっと考えて設計して欲しいものです。
 
 
▲キャメルバックの広口リザーバにセットした様子(しっかりはまっているように見えますが、実際は簡単に抜けてしまう)
 
細口リザーバに取り付けると、乾燥機の開口部でリザーバの口をくわえ込むような形になります。

しかし、これもリザーバのネジの形状と乾燥機のツメの形状がうまく合わず、しっかり固定できません。しかも、乾燥機から吹き出す空気の大半がリザーバの外へ漏れているような感じ。
 
 
▲キャメルバックの細口リザーバにセットした様子(風がリザーバの中へうまく入らないため、上の広口の写真と比べてリザーバがあまり膨らんでいない)
 
キャメルバック以外のリザーバに対応出来るよう、アダプタも用意されています。
 
 
▲キャメルバック以外のリザーバに対応させるためのアダプタ($5.95 USD)
 
 
▲アダプタを取り付けた様子
 
これを乾燥機のファン側に差し込めば、Nalgene、BlackHawk、NorthFace、Dakine、Outdoor Products、JanSportのハイドレーションシステムに対応出来るそうです。
 
実際の性能ですが、私が普段使っているのはキャメルバック社の広口リザーバで、これには最適です。

今まで何日もかけて(ひどいときには1週間以上かけて)乾燥させていたものが、(大まかにリザーバの水分を拭き取り、ホース内をスプレー缶タイプのエアダスターで少し吹いた後)数時間で乾きます。
 
ホースをリザーバに付けたまま、飲み口のバルブを開けて乾燥機を作動させると、リザーバの口から送り込まれた風がホースを通って外へ抜けるため、ホースの中も乾きやすくなるのです。
 
これを使えば、リザーバが確かに早く乾くのですが、問題点が3つあります。
 
1つは既に書いたとおり、乾燥機がリザーバの口から抜けやすいこと。
正しくセットできていないと、セット後しばらくして様子を見に行った時に、リザーバが乾燥機から外れていることがあります。
 
2つめは、乾燥機内にフィルターのような物がないこと。
ホコリが多い環境で使うと、乾燥機が吸い込んだほこりがリザーバ内に吹き付けられることになります。
 
3つめ、これが一番大きな問題点。それは乾燥機の動作音です。
普通のヘアドライヤーと同じような音が鳴るので、自分の部屋で作動させるのは避け、人がいない部屋に置いて戸を閉め切って使っています。
 
色々と問題点はありますが、(広口のものに限りますが)早くリザーバが乾くのは確かです。
 
DIY好きの方なら、これを参考にして自分なりの乾燥機を作っても良いでしょうし、これを買ってリザーバへの固定方法を研究するのも面白いかも知れません。