播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

フィンランドのバックパック「ヤーカリ」用アクセサリ:ハトカ(SAVOTTA HATKA 12L)

購入の経緯

私は日帰りで超低山を歩き、景色と食事、ドローン操縦などを楽しむことを趣味にしていますが、これらの目的を達成するには熱源や調理器具、食品、ドローン一式といった多くの荷物を山に持って行く必要があります。

それを実現してくれているのが、フィンランドのメーカー「Savotta(サヴォッタ)」が作っている「JÄÄKÄRI M (ヤーカリM)」というバックパック。

公称の容量は30リットルですが、開口部がジッパーではなく巾着状になっているため、荷物が多少あふれても口を閉じることができ、30リットルの容量を謳う他の製品より多くの荷物が入ります

しかも、「PALS(パルズ)」あるいは「MOLLE(モーリー)」と呼ばれるNATO加盟国共通の装備品連結規格に対応していることから、軍用の各種ポーチや小物類を外側に装着でき、とにかくたくさん色んなものを持って山へ出かけられます。

そんな私の愛用品「ヤーカリM」については、次のリンクからご覧いただけます。

お気に入りの「ヤーカリM」ですが、贅沢なもので何年か使っていると「もっとたくさんの荷物を収納したい」「主気室以外にも単独で開閉できる収納部分が欲しい(ヤーカリは巨大な主気室が一つと、雨蓋に薄いポケットが一つあるだけ)」というさらなる要望が出てきてしまいました。

せっかくPALS(MOLLE)に対応しているので、適当な大型ポーチを外側に連結しようと思って探したところ、ヤーカリを作っているSavotta社が、ヤーカリと組み合わせて使用できる面白い製品を売っているのを発見。

私の家からそう遠くないところにSavotta製品の正規取扱店があるので、それを取り寄せてもらいました。

概要

今回紹介する「Savotta Hatka(ハトカ)」は、単独では容量12リットルのナップサック、別売のバックルと組み合わせればヤーカリの正面に装着できる薄い袋です。

下の画像を見てやってください。うーん、いつ見てもカッコいい…
単体だとカッコいいのに、私が背負うとかっこ悪くなってしまってバックパックに申し訳ないなぁ。


▲私のバックパック「ヤーカリM」のフロントに装着した「ハトカ」(真ん中にぶら下がっている白いのは、クマよけ鈴)

名前の「Hatka」は、フィンランド語で「ottaa hatkat」という表現でのみ使われる単語で、「ottaa hatkat」は「逃げる」という意味だそうです(参考:Savotta社のWebサイト)。

仕様


▲ハトカ

製品名: SAVOTTA HATKA 12L (サヴォッタ ハトカ 12L)
メーカー: FINN-SAVOTTA OY(フィンランド)
サイズ: W25cm×H40cm×D15cm(カタログ値)
容量: 約12リットル
材質: 500デニール コーデュラ(ポリアミド100%)(ウェビングはポリエステル100%)
重量: 約480g(カタログ値)
色: グリーン、ブラック、ブラウンの3種類*1
生産国: エストニア
輸入代理店: 株式会社アンプラージュインターナショナル
現地定価: 89.90ユーロ
国内定価: ¥13,200(税込)(当ブログ掲載時点)*2
購入先: sproutzero(姫路市)
備考: この記事で使用しているハトカは、グリーンの製品です。

外観

ハトカは縦長のナップサックのような形状をしており、開口部(上端)はロールトップになっています。


▲ハトカの正面(メスのベルクロとPALSウェビングが付いている)


▲ハトカの背面(簡易なショルダーストラップが付いている)

開口部は、アウトドア用のバックパックやポーチなどで時々見られるロールトップ方式。

防水性が高く、ジッパーのように開閉時に引っかかったりせず開閉が簡単という特徴があります。


▲開口部


▲閉じる時は、芯を巻き込むように開口部をクルクルと巻いてから…


▲…バックルで留める

底面のマチは楕円形に近い形をしており、四隅に小さなループが付いています。

メーカーのサイトでは、ここにバンジーコードを通して雨具か何かを固定している画像が掲載されています。


▲底面には4カ所にループがある(使い方は自由)

ショルダーストラップは、下側のストラップを上側のストラップのバックル(トリグライド)から抜いて分割することで、ハトカの内部に収納できます

仕事中は手に持ってビジネス的な雰囲気を出し、自転車などでの移動時はショルダーストラップを取り出して背負えるビジネス鞄がありますが、それと似た仕組みです(ビジネス鞄の場合はストラップの分割もサイドリリースバックル式で簡単ですが…)。


▲このバックルから下側のストラップを引き抜けば…


▲…この穴から中へ収納できる


▲上側のストラップは背面の大型ポケットに収納する(下のストラップを押し込んだ穴とこのポケットは、中でつながっている)*3


▲ショルダーストラップを収納したハトカの背面

ハトカの内部は主気室の他に、正面側に2つ縦長の内ポケットが付いています。
一つだけですがDリングも備わっているので、紛失したくないものを繋ぐことも可能。


▲ハトカの内部


▲Dリングが付いている

ヤーカリへの装着

※ここで使用しているヤーカリはMサイズです。

ハトカをヤーカリに接続するためには、別売の「サヴォッタ 2M WB PALSマウント対応バックル 25mm(メス)」が4個必要です。


▲サヴォッタ 2M WB PALSマウント対応バックル 25mm(メス)×4個

製品名: SAVOTTA 2M WB SR PALS-MOUNT 25MM FEMALE (サヴォッタ 2M WB PALSマウント対応バックル 25mm(メス))
メーカー: FINN-SAVOTTA OY(フィンランド)
材質: アセタール
重量: 1個あたり約10g(カタログ値)
色: グリーン、ブラック、ブラウンの3種類
生産国: エストニア
輸入代理店: 株式会社アンプラージュインターナショナル
現地定価: 1.9ユーロ
国内定価: 1個¥550(税込)
購入価格: 1個¥550(税込)
購入先: sproutzero(姫路市)
備考: この記事で使用しているバックルは、グリーンの製品です。ヤーカリとの接続には4個必要ですから、価格は¥2,200になります。

このバックルは、ストラップ(PALSウェビング)に通す部分に切れ目が入っているため、取り外しができないストラップに対しても装着が可能。


▲PALSマウント対応バックルは切れ目があるためどこにでも装着可能

ヤーカリとハトカを連結するには、まずバックルの開口部がハトカの背面側を向くように、4カ所に取り付けます。

PALSマウント対応バックルは、ヤーカリのコンプレッションストラップを接続するために使いますが、コンプレッションストラップの位置はヤーカリのサイズによって異なります。

バックルは、正しい位置に取り付けてください。


▲ハトカにPALSマウント対応バックルを付けた様子(位置はヤーカリMのコンプレッションストラップに合わせた)

ハトカをヤーカリに装着するには、まずヤーカリについている左右4本のコンプレッションストラップのサイドリリースバックルを外します。


▲ヤーカリMのコンプレッションストラップを外す

そうしたら、オスのバックルが先端に付いたヤーカリのコンプレッションストラップをハトカのPALSマウント対応バックルに差し込みます(4か所すべてでこれを行う)。


▲ハトカを取り付けた様子(ヤーカリ本体のコンプレッションストラップを、ハトカに付けたPALSマウント対応バックルに差し込む。)

ハトカは薄いため、ヤーカリに取り付けてもさほど邪魔になりません。
同じメーカーの製品ですから、見た目の統一感も抜群

この状態では、ハトカがコンプレッションパネルの役割を果たし、ヤーカリの荷物を押さえこんでくれます。


▲ハトカを取り付けたヤーカリMを真横から見た様子

2M WB PALSマウント対応バックル 25mm(メス)をハトカに取り付けてヤーカリに連結する方法は、メーカーであるSavottaがYouTubeで手順を公開してくれています。


www.youtube.com

ハトカの中の荷物は、ヤーカリに装着したままの状態でも出し入れが可能。


▲ヤーカリに装着したままハトカの口を開けた様子(雨蓋上部に付いている黒い物体は、ココヘリの発信機。)

ただ、ヤーカリの荷物が少ない状況でヤーカリ本体内にアクセスする場合は、ヤーカリの開閉用バックルがハトカの裏に入ってしまうため、ハトカの片側のバックルを外し、ヤーカリ本体のバックルを露出させないといけません。

ヤーカリの荷物が多い場合はバックルの位置が高くなり、ハトカを付けたままバックルの着脱が可能。


▲荷物が少ないヤーカリ本体内にアクセスする場合は、片側のコンプレッションストラップを外してハトカをどかす

さて、ハトカの正面についている大きなベルクロパネルですが、普通は使い道がないと思います(軍隊では部隊章などを取り付けます)。

それではもったいないので、私の場合ハトカのベルクロパネルには私が無線で使うコールサイン「FUN METER(楽しさメーター)「EASY」モードワッペンを貼り付けることにしました。


▲私がハトカのベルクロパネルに貼り付けているワッペン(左端に写っている赤い物体は、カメラ用の三脚。)

「JO3MHF」が私のコールサイン。
コールサインは、無線で通信する際に氏名の代わりに使用する呼び出し符号のことで、国際基準に則って発行されています*4

免許が必要な電波を発射する場合、誰が出した電波なのかを分かるようにするため、必ずコールサインを名乗らないといけません(電波法に基づく総務省令「無線局運用規則」で定められています。)。

放送局も同様で、例えば私が住む兵庫県のテレビ局の場合、毎日放送は「JOOR」、朝日放送は「JONR」がコールサインになっていますし、テレビ東京の略称が「TX」なのはコールサインが「JOTX」だからです。

名札を貼り付けて歩くのはさすがに抵抗があるので、代わりにコールサインを刺繍したワッペンを使っているというわけ*5

「FUN METER(楽しさメーター)」は針が右に振り切っているので、「山歩きをメッチャ楽しんでます!」という意味*6

「EASY」モードワッペンは、本来アメリカ兵が「任務がイージーモード(ゲームでいう初心者モード)で進みますように」という願いを込めて使うワッペンですが、私の場合は「山の中で厄介なことが起こりませんように」と願って貼ってます*7

ハトカに何を入れる?

私の場合、ハトカには暑くなって脱いだ服や帽子など、軽くてかさばらないものを入れています。

以前はバックパックの外側についているバンジーコードで脱いだ服を挟んでいましたが、それだと歩いているうちに服が汚れたり、木の枝に引っかかってバンジーコードの下から引きずり出されたりしていました。
ハトカに入れておけば、そんな心配はありません。

あるいは、昼食用の食材やフライパンなど薄い調理器具、救急用品や私が山で使っているヘリノックスのテーブルを入れる事もあります。

私が山で使っているテーブルはこちら。これの天板と脚をハトカに入れられます。

ハトカは体から離れた場所に装着しますから、あまり重いものを入れるとバランスが悪くなり、ヤーカリの背負い心地が悪くなってしまいます

ハトカに入れるのは薄くて軽く、手軽に取り出したい荷物にすることをお勧めします。

最後に

ハトカがあれば、暑くなって脱いだ服をすぐに収納できますし、寒くなってきたからまた着ようという場合もすぐに取り出せます。

行動食や手袋、帽子、サングラスといった「常に手元にある必要はないけれども、楽に出し入れできると便利」という道具類を収納しておくのにも、ハトカは最適。

ヤーカリの主気室や雨蓋に入れた荷物の出し入れは面倒ですが、ロールトップで素早く開閉できるハトカなら、面倒だと感じにくいのです。

ハトカ単体で12リットルのナップサックにもなるため、重いヤーカリ本体をどこかにデポし、最低限の荷物を入れたハトカ単体を背負って行動することもできます。

ヤーカリを持っている方であれば、ハトカは持っておいて損はない便利なアクセサリーだと思います。

¥13,200という価格は高いように見えますが、メーカーサイトでの直販価格が€89.90ですから、2024年3月22日のレートである1ユーロ約164円換算で¥14,744です。

日本国内において、現地より安い価格で購入できるわけですから高くはないと思いますよ(個人の感覚です)。

長所

  • バックパック(ヤーカリ)と見た目の統一感がある。
  • 500デニールのコーデュラで作られているため、頑丈
  • 正面のPALSウェビングにカラビナで小物を吊り下げたり、底面の四隅にあるループにバンジーコードを通して小物を収納できるなど、拡張性が高い
  • ロールトップの開口部は(人によって好みはあると思いますが、私にとっては)便利。
  • 単体でもナップサックとして使える。

短所

  • 形が薄いため、入れられるものが限られる。
  • 細長い(深い)ため、底の方に入ったものは取り出しづらい
  • ヤーカリに取り付ける場合、着用者の体から遠くなるため、重量バランスを考えると軽いものしか入れられない
  • ヤーカリ本体の荷物が少ない時にハトカを付けると、ヤーカリ本体の荷物の出し入れがしづらくなる
  • ミリタリー感が強く、悪い意味で目立つかも知れない。

注:私はハトカやヤーカリを販売する会社の回し者ではありません。他の記事もそうですが、自分が実際に購入して使用し、気に入ったものを紹介しているだけです。誤解のないようお願いいたします。

*1:メーカーは他の色も販売していますが、日本国内で正規販売されているのはこれらの3色のみです。

*2:私が購入した時は、税込¥12,100でした。

*3:メーカーサイトでは、このポケットにハイドレーションブラダー(ハイドレーションシステムのリザーバ)を入れている画像が掲載されています。

*4:国際的なルールで決められているため、コールサインが他人のコールサインと被ることはありません。

*5:本当かどうか分かりませんが、米軍に名札を納入していると謳う業者さんに作ってもらいました。

*6:自衛隊のイベントに出店していた業者さんのお店で購入しました。

*7:アメリカのミリタリーショップから購入しました。