今日は姫路駐屯地の創立記念行事の日ですが、地区の防災訓練に参加しないといけないため見学には行けません。
しかし、その防災訓練はお昼頃に終了する予定なので、午後は自由に動けます。
どこへ行くか何も思いつかず、何か面白そうなところは無いかと神戸新聞の地域ネタのページを見ると、鶉野(うずらの)飛行場に資料館が出来ると記事が出ていました。
姫路海軍航空隊鶉野飛行場、ここは第二次大戦中、ミッドウェー海戦の惨敗によって航空戦力に大きな打撃を受けた日本海軍が、パイロットの養成を目的として昭和18年10月に突貫工事の末に設立したもので、全長1200m×幅60mの滑走路を中心に、周辺に地下防空指揮所などの防空壕跡や対空機関銃陣地跡といったさまざまな施設跡が今も残る、いわゆる戦争遺跡のひとつです。
出典:鶉野平和祈念の碑苑保存会発行のパンフレット(抜粋)
本日、2014年10月5日がオープンということなので、昼食を食べてから出かけることにしました。
姫路市街からだと、国道372号線で加西へ向かい、北条鉄道の踏切を渡ってすぐの「鶉野南」交差点を左折。
左手に神戸大学の農園を見ながら北上し、左手に鉄骨が積まれている増原鉄工が見えると、まもなく資料館です。
南北に延びる滑走路跡を分断して東西に横切る道路があるのですが、その道路との交差点(信号はない)を右折すると、50mほどで資料館に出会います(水色の看板が目印)。
▲鶉野飛行場資料館の位置
下のURLをクリックすると、鶉野飛行場資料館の位置がGoogleマップで表示されます。
▲鶉野飛行場資料館
▲資料館に張られている利用案内
施設名称: 鶉野飛行場資料館
開館時間: 毎月第1・第3日曜日 10時~16時
入館料: 無料
開館時間: 毎月第1・第3日曜日 10時~16時
入館料: 無料
神戸新聞によると、飲食店跡の平屋(約33平方メートル)を利用したもの。
資料館内は、周囲の壁にパネル展示があり、部屋の中央には戦闘機の模型が並んでいます。
▲資料館内の様子
上の写真の左奥には、基地跡から出土した銃剣や銃弾、戦闘機のコクピット正面の防弾ガラス、さらに日本海軍の飛行服(実物)が展示されています。
手を触れることは禁止ですが、本物の飛行服をガラス越しではなくこんなに間近に見られたのは初めてです。
▲展示されている海軍の飛行服
飛行服の対角線上の角には、20mm機関銃(当時の海軍は口径40mm以上を砲と呼んだ)の模型が飾られており、そのすぐ横にはテレビが置かれていて、鶉野飛行場を紹介する映像が流されていました。
資料館内の写真撮影ですが、パネルや特攻隊員の遺書の撮影は禁止。
模型や飛行服といったパネル以外の展示物は撮影可能(室内全体の様子等、パネルの内容が読めないような写真は撮影可能でした。私が行った時点でのルールです。今後変更になるかも知れません)。
パネルの内容や冊子にまとめられた特攻隊員の遺書をじっくり読めば、狭い資料館ではありますが、見るのにそれなりの時間がかかりそうです。
私が資料館内にいたとき、当時の本物のパイロットさん(資料館内で放映されていた映像でインタビューを受けていた方)が来られました。
かなりのお歳だとは思いますが、歩き方も話し方もしっかりしておられ、パネル展示を見ながらご家族に思い出話をされていました。
かなりのお歳だとは思いますが、歩き方も話し方もしっかりしておられ、パネル展示を見ながらご家族に思い出話をされていました。
帰り際に、滑走路の南に残る地下壕を見に行きましたが、入口に鍵がかかっていて、今日は公開されていない様子。
▲滑走路跡と資料館の間で偶然見つけた防衛省の境界標
開館日が限られていますが、山歩きが好きな方なら笠松山や善防山を歩いた帰りに立ち寄ったり、山歩きをしない方は北条鉄道の木造駅舎や法華山一乗寺、フラワーセンターなどの観光地を回る際に、コースに組み込んでみてはいかがでしょう。
北条鉄道の木造駅舎については、過去の拙ブログで紹介しています。
鶉野飛行場跡の最寄り駅である法華口駅も含め、3つの木造駅舎を回っています(3つの駅すべてで360度パノラマを撮影しています)。
鶉野飛行場跡には、この資料館の他に滑走路跡や機関銃座、地下壕もあります。
資料館と地下壕(※)にはそれぞれ駐車場がありますし、滑走路跡は慰霊碑周辺に車を置けるので、資料館に車を置いて歩いて他を回るといったことをしなくても、それぞれを車で回って見学できますよ。
※地下壕は私有地にあるため、中に入るには事前に予約して許可を得る必要があります。詳細は、資料館へお問い合わせください。
見て楽しい施設ではありませんが、平和な時代のありがたさが思い知らされます。
滑走路跡や機関銃座、地下壕については、過去に拙ブログで紹介していますので、興味のある方はどうぞ。
滑走路跡と地下壕は、360度パノラマを掲載しています。