今回紹介するのは、自宅内や企業内ネットワークで障害が発生したときに役立つ、高機能なネットワークテスター第2弾です。
2023年10月追記
夏のボーナスでこれの後継機と言えるLinkIQを購入し、16年も使ったLinkRunnerProには引退してもらいました。現在はLinkIQを使用中です。
追記ここまで
製品名:LinkRunnerPro Network Multimeter
メーカー:FLUKE networks(アメリカ)
本体サイズ:幅 7.87 cm x 高さ 13.46 cm x 奥行 3.3 cm(カタログ値)
重量:311g(電池込)カタログ値
電源:単3形乾電池x4本
定価:¥186,900(LinkRunnerPro本体のみ)
注)写真は付属品がついたキット版です。
単品では値段がかなり高いのに、USBケーブルと電池以外、ケースも何も付属しません。そこで、キャリングケースやケーブルトレーサー、その他もろもろがセットになっているキット版を購入しました。(定価¥283,500)
業務用なので単品もキットも定価はメチャクチャな高さですが、実売はもっと安いです(キットでも単品の定価より安い)。
業務用なので単品もキットも定価はメチャクチャな高さですが、実売はもっと安いです(キットでも単品の定価より安い)。
キット版には、Fluke networksのロゴ付きのセミハードケースが付属します。このケース単品でも、定価2万円弱ほどするはず。
キットに同梱されているメインのツールは、下の2つ。
リンクランナープロは、以前に紹介したLinkrunner(←クリックできます)が持っている機能をすべて持っており、さらにリンクランナーの欠点が改善されています。
※リンクランナーの機能については、私のリンクランナーの記事(2007年11月24日付)やフルークネットワークのサイトをご覧下さい。
※リンクランナーの機能については、私のリンクランナーの記事(2007年11月24日付)やフルークネットワークのサイトをご覧下さい。
リンクランナーとの違いは次の通りです。
・カーソルキーや決定ボタンがあり、操作が簡単
・ギガビットLANに対応(下位バージョンのLinkRunnerでは、10Mか100Mかの判別しか出来ない。)
・PoEが検出可能(何番の線に何ボルトが流れているかを検出可能)
・802.1X認証を通ることが可能
・ケーブル検出用の音声信号がアナログの他にデジタルも使用可能
・検出した結果を本体メモリに保存し、レポートとしてPCから印刷可能
・カーソルキーや決定ボタンがあり、操作が簡単
・ギガビットLANに対応(下位バージョンのLinkRunnerでは、10Mか100Mかの判別しか出来ない。)
・PoEが検出可能(何番の線に何ボルトが流れているかを検出可能)
・802.1X認証を通ることが可能
・ケーブル検出用の音声信号がアナログの他にデジタルも使用可能
・検出した結果を本体メモリに保存し、レポートとしてPCから印刷可能
ボタンが増えて操作が簡単になっているのはありがたいです。
PoEや802.1X認証は私の職場にはないので恩恵は感じられませんが、今後ネットワーク設備の更新があってもこのテスターを買い換える必要がなさそうです。
検出結果を出力できるのも便利。上級のネットワーク管理者に情報を渡すときに、必要な情報が欠けていたとか、メモを取るときに書き間違えていたという心配がありません。
PoEや802.1X認証は私の職場にはないので恩恵は感じられませんが、今後ネットワーク設備の更新があってもこのテスターを買い換える必要がなさそうです。
検出結果を出力できるのも便利。上級のネットワーク管理者に情報を渡すときに、必要な情報が欠けていたとか、メモを取るときに書き間違えていたという心配がありません。
1枚目の写真では、キャリングケースの中に蓋が黄色いポーチが入っています。これはアクセサリポーチで、中には下の写真のものが入っています。
USBケーブルはパソコンとの接続に使います。ケーブルIDは、1番から6番までの番号が振ってあり、接続先が不明なパッチパネルや情報コンセントに差し込んでから反対側のケーブル先端にリンクランナープロを接続すると、そのケーブルが何番のケーブルIDにつながっているかが画面に表示されます。複数のケーブルの接続先を調べるときに、ハブボックスとオフィスの間を行ったり来たりする手間がなくなるわけです。
ケーブルIDは、リンクランナープロだけでなく、リンクランナーでも使えます。
ケーブルIDは、リンクランナープロだけでなく、リンクランナーでも使えます。
ケーブルIDは先端がオスなので、普通のケーブルに接続するときには中継アダプタ(メス-メス)を使います。
クリップセットという変わったアクセサリも同梱されています。
これは、LANケーブルの先を成端する前の状態でリンクランナープロ(またはリンクランナー)をそのケーブルに接続するための部品です。
これは、LANケーブルの先を成端する前の状態でリンクランナープロ(またはリンクランナー)をそのケーブルに接続するための部品です。
クリップセットの片方の端は通常のRJ-45で、反対側の端は芯線1本1本にワニ口クリップが付いています。これがあれば、成端前のケーブルがチェックできます。
最後に、リンクランナープロの画面表示を下にまとめてみます。
▲1はネットワーク状態の表示(リンクランナーと同じ)
2はDHCPサーバからIPアドレスをもらうときの画面表示(リンクランナーと同じ)
3はトレースルートの実行画面(リンクランナープロ本体のIPアドレス)
4はトレースルートで直近のルータを表示(ピングの応答時間が表示される)
5はトレースルートでデフォルトのDHCPサーバを表示したところ(ピングの応答時間が表示される)
6はトレースルートでデフォルトのDNSサーバを表示したところ(ピングの応答時間が表示される)
7はケーブルの接続先を調べるためにハブのランプを点滅させる画面(リンクランナーと異なり、点滅スピードの調節が可能)
8はケーブル検出用の音声信号を流す画面(音はデジタル1種類とアナログ2種類から選べる)この信号を、3枚目の写真に写っているケーブルトレーサーで追跡する
使ってみて気づいた欠点を挙げておきます。
・値段が高いので、取り扱いが慎重になってしまう。
・キャリングケースの表面が傷みやすい。
・キャリングケースの中にケーブルトレーサーとリンクランナープロがきっちり固定されず、中でガタガタ動く。
・専用のソフトウェアは、企業内でよく見られる「制限がいろいろかかっていてヘタにいじれない」パソコンではうまく動作しないことがある(そもそもインストールできませんね)。
・保存したレポートを、リンクランナープロの画面上でチェックできない。
・ハブのランプ点滅と音声信号を流す機能が別々になっているのが不便。(リンクランナーではランプを点滅させつつ音声信号を流せていました)
・値段が高いので、取り扱いが慎重になってしまう。
・キャリングケースの表面が傷みやすい。
・キャリングケースの中にケーブルトレーサーとリンクランナープロがきっちり固定されず、中でガタガタ動く。
・専用のソフトウェアは、企業内でよく見られる「制限がいろいろかかっていてヘタにいじれない」パソコンではうまく動作しないことがある(そもそもインストールできませんね)。
・保存したレポートを、リンクランナープロの画面上でチェックできない。
・ハブのランプ点滅と音声信号を流す機能が別々になっているのが不便。(リンクランナーではランプを点滅させつつ音声信号を流せていました)
予算に余裕のあるネットワーク担当部署の方なら、リンクランナーよりもこちらのリンクランナープロのキット版(型番:LRPRO-KIT)をお勧めします。
将来ギガビットLANに変わったり、PoEを使うようになったとしてもテスターを買い換えなくて済むので、結局安く付くかも知れません。
将来ギガビットLANに変わったり、PoEを使うようになったとしてもテスターを買い換えなくて済むので、結局安く付くかも知れません。
ちなみにこれは私の私物ですが(ネットワーク関連の作業を専門に行う会社なら別ですが、こんな値段の道具を買ってくれる一般の会社なんてそうそうありません)、職場に置きっぱなしにして使っています。