播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

PDA用の地図ソフト3種紹介:地形図が見られるものもあります

最近忙しく、山に行く暇もないし、山に行かないから山道具も買わないし情報を集めようという気も起こりません。というわけで、山とは全然関係ないですが、今回はPDA用の地図ソフトを3種類紹介します。

 

最近はPDA機能付きの携帯電話(携帯電話機能付きのPDA?)がよく売れているようなので、以前に比べるとPDA関連の情報の需要が多くなっているかも知れません。

 

地図は山歩きに欠かせないので、今回も無理矢理山道具扱いでいきます。

 

PDAとは何ぞや?という方は、以前の記事(こちらをクリック)をご覧下さい。

 

注)この記事の作成に利用したPDA環境は、次の通りです。
PDA・・・iPAQ rx1950
GPS・・・SD-502
備考・・・rx1950は本体メモリの容量が少ないため、SD-502のデータ保存領域にプログラムをインストールして実行しています。

 



まずは、最初に私が利用した地図ソフトから。

 


製品名:プロアトラスLite PDA Version 1.1.1
メーカー:株式会社アルプス社
備考:プロアトラスSV に付属しています。

 

プロアトラスSVはパソコン上で地図を見るためのソフトですが、切り出した地図データをPDAで見るためのソフトが付属します。

 

自宅近くの交差点付近の地図をPDAに表示した状態の画像です。この画像の地図の縮尺は1/25000。他の縮尺の地図も利用でき、パソコン用プロアトラスSVで表示される地図データと全く同じものが見られます。

 

見やすくてきれいな地図ですが、ズームインやズームアウトが出来ません。
「表示」メニューから「縮小」を選ぶと、地図が縮小されてもう少し広い範囲が表示されるようになります。

 


▲左が神戸駅周辺の地図を5000分の1で表示したもの(標準表示)、右は同じデータを「縮小」で表示したもの

 

このソフトにはGPSとの連係機能があり、地図上に現在地を表示することが出来ます。

 


▲GPSを利用して現在地を表示した状態。

 

画像のような円形のアイコンで現在地が示され、円内の矢印が移動方向を表します。

 

残念なのは、移動した軌跡が表示されないこと。
現在地を表示する機能しかありません。
地図画像はきれいで見やすいのですが、GPSを活用したいと考えている方には、あまりお勧めできません。

 



2つ目は、高機能だと聞いて買った製品です。

 


製品名:Pocket Mapple Digital Ver. 7.0.1.217
メーカー:昭文社
備考:Super Mapple Digital Ver.7 に付属しています。

 

最初に紹介したアルプス社の製品がラスター画像っぽい地図なのに対し、こちらはベクトルデータの地図です。

 

地図の美しさはアルプス社に劣りますが、ベクトルデータのため拡大・縮小・回転が自在に行えます。
表示されるアイコンや地名のフォントの大きさを2段階から選ぶことも出来ます。

 

住所や駅名の検索が出来、リストから地名や駅名を選ぶとその周辺の地図が表示されます。これはすごく便利。

 

パソコンとPDAで同一の地図が表示されるアルプス社の製品とは異なり、パソコン用の地図に比べて表示される情報が少し省略されます。

 

上の画像は、かなりズームインした詳細地図です。他の表示倍率の画像も見てみましょう。

 

 


▲ここまでズームアウトすると、地図としてあまり役に立ちません。離れた場所を見る場合など、スクロールを楽に行うには便利です。

 

このソフトの優れたところは、GPSと連携できるだけでなく、移動軌跡を保存できること。

 


▲GPS機能を有効にした状態

 

このソフトでもやはり円で現在地が表示され、その中の三角形で進行方向が示されます。
わかりにくいですが、オレンジ色の道路に移動軌跡が残っているのが見えるでしょうか。

 

実際はビル(地図内で灰色で表記されている建造物)沿いの歩道を西向きにまっすぐ歩いているのですが、電波の反射の影響か数十メートルほどの誤差が出ています。しかし、実用上なんの問題もありません。

 

進行方向が上になるように地図を自動的に回転させる機能もついているので、地図を見るのが苦手な方には便利だと思います。

 

移動軌跡を保存することも出来ます。ただし、他のソフトで読み込める形式ではありません。

 

画面の右端に上から黄色・緑・青のバーが表示されていますが、そこをタップすると地図のズームイン/ズームアウトの操作が出来ます。
異なる色の領域までズームイン/ズームアウトすると、地図の読み込みに多少時間がかかります。
また、素早くスクロールすることを繰り返すと、強制終了されることがあります。これは私のPDAのメモリ容量が少なすぎるからかも知れません。

 

それ以外は特に不満を感じません。非常に優れたソフトだと思います。

 

ナビゲーション機能はありませんが、PDA上で地図に折れ線を書き込むことが出来るので、自分でルートを書き込んでおき、その線に沿って歩くようにすれば、立派にナビゲーションが出来ます。

 



前述の2つのソフトは街中で便利な製品ですが、最後に紹介するのは街中より山で役に立つ地図ソフトです。

 


製品名:Garmap CE Ver.1.78
備考:フリーソフトなので、無料で利用できます。

 

見ての通り、地形図そのものが表示されています。
カシミール3Dで表示されている地形図をそのままPDAで表示できるソフトです。

 

地形図なので、縮尺は2万5千分の1です。そして、細かい地名や道路名などはほとんど見られません。つまり、街中ではほとんど役に立ちません。

 

このソフトにもGPS連係機能があり、写真のように二等辺三角形で現在地と進行方向を表示してくれます。
移動軌跡の保存も可能です。

 

メニューがすべて英語なのと、地図データを出力する手間が前述の2つのソフトに比べて面倒なので、敷居が高いです。

 


 

どのソフトにもそれぞれ優れた点がありますが、お勧めは昭文社のSuper Mapple Digital付属のPocket Mapple Digitalです。
Garmap CEも便利そうですが、PDAは山でGPS代わりに使うには脆弱過ぎます。やはり山ではGARMIN社の製品のようなものが良いでしょう。



PDAにGPS機能がある場合(あるいは、私のようにPDAにGPSを接続している場合)は、知らない土地に行く際の強力な味方になってくれると思います。

 

携帯電話にもGPS機能はついていますが、PDAなら地図データをダウンロードするための料金もかからず、非常に高精度。

 

もしPDA(あるいはPDA機能のある携帯電話)とパソコン用の地図ソフトをお持ちの方は、一度試してみてはいかがでしょうか。

 

携帯電話よりもサクサク動きますし、大きな画面とタッチパネルの操作で地図を確認できるのは便利です。

 

携帯電話と違って各種設定が難しいかも知れませんが、試してみる価値は十分にあると思います。興味のある方はがんばって研究してみて下さい。