概要
私の仕事は、とある組織の情シス部門*1。
場合によっては、きちんとした照明が付いていないEPS内*2でネットワーク機器の確認をしたり、床下を覗くなど、ライトが必要になることがあります(簡単な配線工事や通信障害の対応も行います)。
そんな作業をすることがあっても、仕事着はスーツ。
スーツを着てツールベルトや工具差しは使えませんから、スーツのポケットに入るようなツールナイフや小型で明るい懐中電灯を使ってきました。
スマホに懐中電灯の機能は備わっていますが、懐中電灯として使う時にはスマホは持ちづらいし、何かに立てかけないと必要なところを照らせないし(作業時は両手を空ける必要がある)、都合よく立てかけられる場所は無いし、ちょっとした高さから落としただけで画面が割れるし、現場ではスマホのライトは役に立ちづらいというのが、懐中電灯単体を持ち歩く理由です。
ところが、小型の懐中電灯よりもさらに携帯性が高く、実用性もあって、会話のネタにもなる面白いライトの存在をブログ仲間の「こばしま」さんに教わってしまいました(見事に私の物欲のツボにハマりました)。
それが今回紹介するO'Pen Glow(オーペン・グロー)です。
www.youtube.com
▲メーカー公式の宣伝動画(動画の32秒辺りでLANケーブルのパッチパネルやHUBをライトで確認していますが、私もああいったことをする場合があります。)
仕様
▲O'Pen Glowのパッケージ
製品名: O'Pen Glow
販売元: Olight 株式会社(東京都)
本体寸法: 直径12.7mm×長さ155mm(ペン先を引き込んだ状態)
充電ベース寸法: 直径23mm×高さ38.5mm
重量: 38g(カタログ値)
本体色: ブルー、ブラック、アーミーグリーン、スノーフレークグリーンの4色展開
材質: AL6061-T6 アルミニウム合金(本体)
最大出力: 120ルーメン
電池寿命: 14分(120ルーメン時)、45分(60ルーメン時)、1時間50分(20ルーメン時)、5時間(5ルーメン時)、2時間30分(ペン先ライト)、6時間(レーザーポインター)
充電時間: 55分
電源: 110mAhリチウムポリマーバッテリー(交換不可)
光源: ペンクリップライト 高性能白色LED(色温度:5700K)、ペン先ライト 高性能白色LED(4000K)、レーザーポインター(緑色)はクラス1レーザー発振機(出力:0.39mW、波長:510~530nm)
対候性: IPX4
生産国: 中国
国内定価: ¥9,995(税込)
購入価格: ¥7,496(期間限定セールで購入)
備考: この記事で使用しているO'Pen Glowは、ブラックの製品です。
パッケージ内容
パッケージ内容は、次の通りです。
▲パッケージに含まれているもの一式
・O'Pen Glow本体(黒色インクセット済み)
・青色インクのリフィル
・USB Type-C充電ケーブル
・充電ベース
・マグネットバッジ(予備の両面テープ×1枚含む)
・取扱説明書
外観と使い方
私が購入したO'Pen Glowは色が「ブラック」の製品。
ペン本体は真っ黒で、クリップの先端部分とクリップの付け根に差し色として青が使われています。
差し色の部分は光沢がありますが、本体は梨地になっているため光沢はありません。
▲ブラックのO'Pen Glow
ペン先の出し入れは一般的なノック式ボールペンとは全く異なり、ペンの中央付近にあるレバーのような部品を溝に沿って動かす方式。
▲車のゲートシフトのようなレバーを動かしてペン先を出し入れする
高級なボールペンだと本体をねじってペン先を出し入れする製品もありますが、あの方式だと書いているうちにペン先が徐々に引っ込んでいきます。その点、O'Pen Glowの方式だと絶対にペン先は引っ込みません。
ペンのお尻にあるボタンは、O'Pen Glowの場合ライトのスイッチになっています。
点灯するライトはペン先が出ているかどうかで変わり、ペン先が収納されている場合はクリップのライトが、ペン先が出ている場合はペン先のライトが点灯します。
点灯中にボタンを押すと、消灯します。
▲ペン先が出ていない状態でペンのお尻にあるボタンを押すと、クリップのライトが点灯する
ボタンをダブルクリックすると最大輝度(バッテリーが満タンの状態で120ルーメン)で点灯します。
点灯中にボタンを長押しすると明るさが最小(20ルーメン)・標準(60ルーメン)・最大輝度(120ルーメン)の順で変化し、必要な明るさになったところでボタンを離すとその明るさで点灯し続けます。
▲最大輝度で点灯させた様子
ペン先のライトの明るさは0.2ルーメンで、それ以上明るくしたり暗くすることはできません。
▲ペン先を出した状態でボタンを押すと、ペン先のライトが光る
ペン先のライトは、クリップのライトに比べると明るさはかなり抑え気味になっています。
▲ペン先のライトの明るさは0.2ルーメン
ペンのお尻にあるボタンは、レーザーポインターの発光部にもなっています。
このレーザーポインターを光らせる時は、ペン先を出し入れするためのレバーをペンのお尻側へ長押しするだけ。
指を離してもレーザーは出たままで、もう一度レバーを押すと消灯します。
レーザーポインターはプレゼンでの使用以外に、指さすだけでは分かりにくい場所を他の人に伝えたい場合(手が届かない壁や天井付近の配線経路を業者さんに示したり、壁や天井のタイルが浮いているのを見つけた時、修理担当部署の人に正確に場所を伝えるなど)にも非常に便利。
▲レバーをペンのお尻に向けて長押しするとレーザーポインターが点灯する
例えば暗い空間で機械などの状況を確認してそれをメモする場合は、クリップのライトで機械を照らし、ペン先のライトで用紙を照らすという使い方が理想的。
そういった現場の声が生かされているのか、O'Pen Glowには両方のライトを点灯させる機能も付いています。
操作は簡単で、まずはペン先をひっこめた状態でお尻のボタンを押し(クリップのライトが点灯する)、その後ペン先を出してもう一度ボタンを押します。すると、クリップのライトは点いたままでペン先のライトも点灯します。
▲両方のライトを同時に点灯させている様子
ペン先のライトの光量では物足りないという場合は、ペンのクリップ部分を反時計回りにねじってペンを2分割し、クリップのライトで手元を照らしながらペンで書き物をするという荒業(あらわざ)も可能です。
※取扱説明書に書かれていない使い方ですので、推奨できません。バッテリーがクリップ側に入っていることから、この状態ではペン先のライトは点灯できません。
▲O'Pen Glow本体をクリップとペン先に分割し…
▲…クリップ部分のライトで手元を照らすことも可能
充電
O'Pen Glowには、専用の充電ベース(ペン本体と同色)が付属しており、電源は付属のUSB Type-Cケーブルを使ってパソコンやモバイルバッテリーなどから供給します。
▲付属のUSB Type-Cケーブルをつないだ充電ベース
充電ベースの底部は磁石になっているため、磁石が付く机であればそのままO'Pen Glowを挿しても倒れません。
充電ベースの直径は小さく、重量も軽いため、磁石の力で安定させないとO'Pen Glowを挿したときに簡単に倒れてしまいます。
磁石が付かない場所に充電ベースを置きたい場合は、付属のマグネットバッジを机に両面テープで貼り付け、その上に充電ベースをくっつける必要があります。
▲充電ベースとマグネットバッジ(両面テープが裏に貼られている)
O'Pen Glowの充電は、ペン先を引っ込めてから充電ベースに差し込むだけ。
充電中は充電ベースの内側が赤く光り、充電が完了すると緑色に光ります。
なお、充電ベースは電源が供給されている間、O'Pen Glowが挿さっていなくても緑色に点灯します。充電するとき以外は、USBケーブルを抜いておくことをお勧めします。
▲充電状態は内側の色で分かる(O'Pen Glowが挿さっていない場合、USBケーブルが電源に繋がっていれば充電ベースは緑色に点灯する)
O'Pen Glowにはバッテリー残量を示す機能がありません。そのため、電池の消費量が多いクリップライトを使った後は、念のため充電しておいた方が良いかも。
インクの交換
黒色のインクを使いたい場合は「リフィル ブラック V3」(3本入りで¥1,295)を、青色のインクを使いたい場合は「リフィル ブルー」(3本入りで¥1,195)を購入してください。
O'Pen Glowには、「リフィル ブラック V2」は使用できません。
▲リフィル ブラック V3(3本入)のパッケージ
リフィルの交換は一般的なボールペンと同様です。
▲ペン先を外してリフィルを交換する
最後に
警備や電気・通信機器の点検といった「手が油などで汚れていない」「ほこりが少ない」状況の業務であれば、仕事中に常に身に着けておくと役に立つことは多いでしょう。
逆に、ほこりが多かったり手がグリスなどで汚れる業務であれば、一般的な作業用ライトと事務用ボールペンの方が気兼ねなく使えて良いと思います。
また、ペンとしては太くて重いため、万人にお勧めできる商品でもありません。
しかし、暗い中でメモを取る必要がある方や建物の管理をされている方、あるいはキワモノ好きの方にはお勧めです。
長所
- O'Pen Glowをポケットに刺しておくだけで、ペン、ライト、レーザーポインターを携帯していることになる。
- 操作が直観的で分かりやすい。
- ペンとしての書き心地が滑らか。
短所
- 太くて重い。
- クリップのバネが強く、ポケットの生地が傷みやすい(私のスーツの内ポケットの縁は、O'Pen Glowのクリップのせいで一気に傷みました)。
- リフィルは専用品が必要。
- IPX4(防塵性能なし、水の飛沫を受ける程度であれば大丈夫という防水性能)のため、使用できる環境が限られている(例えば土埃など粉塵が出る工事現場では使えない)。
- 充電ベースは、磁石が付く面に置くかマグネットバッジを机に貼るといった処置をしなければ、ペンを挿したときに倒れやすい。
- 付属する充電用のUSBケーブルは両端がUSB Type-Cになっているため、USB Type-Cで電源を出力できるパソコンやACアダプター、モバイルバッテリーを持っていない場合、片方がUSB-A、もう一方がUSB Type-Cのケーブルを別途用意する必要がある。
- バッテリー残量が分からない。