播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

フィンランドのメーカーが作ったミリタリー感あふれるバックパック:ヤーカリM

時々立ち寄るアウトドアショップで、棚に展示されていたバックパックが目に留まりました。

東欧の軍隊を思わせる迷彩柄のそのバックパックは、大きさが手頃で、触ってみると明らかに耐久性が高い生地で作られていることが分かりました。

また、軍用装備の連結に使う帯(PALSウェビング*1)や、ハイドレーションシステムのホースを出すための開口部もついていて、機能的には私の好みにぴったり。

しかし、その時は購入せず、ブランド名と見た目だけを覚えて帰り、帰宅後に検索してみました。

すると、フィンランド国防軍に装備を納めているメーカーの製品で、取り扱い店舗が非常に少ない珍しい製品だと判明*2

日本語での情報は少なかったですが、海外では多くの方がYouTubeで詳しいレビューを公開していて、それらを見ている内に「欲しい欲しい病」が発症してしまいました。

というわけで、翌日にそのアウトドアショップに再度出かけて購入したのが、今回紹介するバックパック「JÄÄKÄRI M (ヤーカリM)」です。

私はミリタリー好きですが、迷彩柄は周囲に異様な印象を与えてしまうので(というか、東欧の迷彩パターンはあまり好みではなかったりするので)、落ち着いた濃緑色の製品を購入しました。


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▲ヤーカリMを紹介するメーカー公式動画(全編フィンランド語です。英語なら分かるという方は英語字幕を表示し、日本語が良いという方は、おかしな文章も多いですが「自動翻訳」の字幕を表示してご覧ください。)

概要

フィンランド国防軍に装備品を納入してきたメーカー「Savotta(サヴォッタ)」が、軍用のバックパック「Light Border Patrol backpack」を改良して作った民間向けのバックパックが、今回紹介する「ヤーカリ」です。

製品名のJÄÄKÄRI(ヤーカリ)はフィンランド語で、一般的には「歩兵」、歴史分野の専門用語としては「第一次世界大戦の際、ドイツで訓練を受けたフィンランド人兵士」という意味。(参考:Wiktionary)

ヤーカリは、メーカーのWebサイトで見るとS(20リットル)、M(30リットル)、L(55リットル)、XL(70リットル)の4種類のサイズがあるようです。

軍用と同じ素材で作られているため頑丈ですし、外側につけられたPALSウェビングのおかげで拡張性が高い(軍用のポーチ類を外付け可能)という点が魅力。


www.youtube.com
▲耐久性の高さを示すメーカー公式動画

仕様

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▲色んな物を取り付けた私のヤーカリM(ハッピーパッチは、別売の純正オプション(後述)。ナビポーチ*3とマルチスタイルバッグは、自衛隊駐屯地内の売店で購入した物。自衛隊の装備品も、アメリカをはじめ各国の装備品と同じ規格に対応しているので、連結が可能です。メッシュパネルは、アウトドア用品店で一般的に売られているもの。バックパック底面の汚れ防止のため、迷彩柄のシートの上に置いて撮影しました。*4

製品名: JÄÄKÄRI M (ヤーカリM)
メーカー: FINN-SAVOTTA OY(フィンランド)
サイズ: 52cm×25cm×17cm
容量: 約30リットル
材質: 1,000デニール コーデュラ(本体)、ポリエステル(ウェビング)、ポリエチレン(フレームシート)
重量: 1.75kg(カタログ値)
色: 黒、緑、迷彩*5の3種類
生産国: エストニア
輸入代理店: 株式会社アンプラージュインターナショナル
国内定価: ¥26,400(税込)
購入価格: ¥26,400(税込)
購入先: sproutzero(姫路市)
備考: この記事で使用しているヤーカリMは、緑色の製品です。

外観・機能

軍用バックパックが元になっているので、ミリタリー感あふれるデザインです。
私の個人的な好みにはぴったり。

正面、側面ともPALSウェビング(軍用ポーチ類を装着するための帯)が5本縫い付けられています(雨蓋上面には3本)。

側面には2本ずつコンプレッションストラップがあり、荷物が少ない場合はこれらを締めることでバックパックの中を狭くし、荷物が動き回らないようにできます。

コンプレッションストラップには余った部分を留めるためのゴムバンドが付属しているので、余ったストラップがブラブラしません。

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▲正面から見たヤーカリM

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▲左側面から見たヤーカリM

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▲右側面から見たヤーカリM

ショルダーストラップは緩やかなS字型をしており、PALSウェビングが1本縫い付けられています。
ウエストストラップも同様に、PALSウェビングが1本ついています。

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▲ウエストストラップのPALSウェビングに熊撃退スプレー用ホルスターを取り付けた様子*6

ショルダーストラップ、ウエストストラップともに、普通のバックパックに比べるとパッドが薄いのがヤーカリの特徴。

クッションが入ってストラップが分厚くなっていたら身体を動かしづらくなり、さらに銃も構えにくくなるので、小型や中型の軍用バックパックでは、ショルダーストラップやウエストストラップが薄めになっていることが多いです(軍用であっても、大型のバックパックは分厚いクッションが備わっています)。

クッション性がなくても幅が広いため重量は分散され、背負い心地が悪いわけではありません。

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▲ヤーカリMの背面(余ったストラップを留めている部品は、別途購入して私が取り付けたものです。ヤーカリには付属しません。)

ウエストストラップを締める時に引っ張る方向は、内側です。
締めやすいので、個人的にはこの向きが好み。

ストラップが長すぎて締めた後にブラブラするのが気に入らず、私は別途購入したクリップで余った部分を留めています。

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▲ウエストストラップは内側(矢印の方向)に引っ張って締める

主気室への荷物の出し入れには、2通りの方法が用意されています。

一つは、雨蓋を開いて上から内部へアクセスする方法。

雨蓋は2つのクイックリリースバックルで固定されているので、まずはそれらを外します。

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▲雨蓋を開けるために2つのクイックリリースバックル(矢印が指している部品)を解除する

クイックリリースバックルを外したら、雨蓋を背面へ大きく開きます。(この雨蓋と主気室の間には、畳んだ防寒着などを挟み込めるので便利。)

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▲雨蓋を開く

主気室の上部は巾着状になっており、コードロックを緩めて巾着の口を開けば、中の荷物を出し入れできます。

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▲主気室の上部は巾着のようになっている

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▲巾着の口を大きく開いて荷物を出し入れする

面倒に思えるかも知れませんが実際は大した手間ではありませんし、主気室から荷物が多少あふれていたとしても、巾着の中にさえ収まれば問題ないので、荷物が多い私のような人間にとってはありがたい構造です。

ジッパー式のバックパックの場合、荷物があふれるとジッパーが閉められないですし、無理に閉じるとジッパーが壊れてしまいますから。

なお、上の画像にある巾着状の部分だけでなく、主気室自体も巾着状になっています。
ここを絞り込むような使い方はしませんが、あれば便利な機能なのかな。

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▲主気室の上端自体も巾着のように絞り込める構造になっている

主気室に荷物を出し入れするもう一つの方法は、側面からのアクセス。
右側面にだけジッパーが付いており、それを開くと主気室の中の荷物を出し入れできます。

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▲右側面には縦向きのジッパーがある

「なぜ右側に、しかも縦向きのジッパー?」と思われるかも知れませんが、バックパックを背負った状態からチェストストラップとウエストストラップのバックルを外し、左肩を抜いてバックパックを身体の正面に回すと、ちょうどこのジッパーが胸元あたりに来るのです。

バックパックを下ろしたくはないけれど、主気室内の荷物を出し入れする必要が生じたときに便利というわけ*7

お持ちのバックパックで一度試してみてください。「なるほど」と思われるはず。

主気室にはハイドレーションシステムのリザーバを入れるための大きなポケットと、フックをひっかけるためのループがあるので、リザーバの固定には困りません。

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▲主気室内にあるハイドレーションシステムのリザーバ専用ポケット(ハイドレーションシステムはヤーカリに付属しません)

ホースを出すための穴は左右両側に開いており、利き手がどちらであってもハイドレーションシステムを快適に使えます。

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▲ハイドレーションシステムのホースを出すための穴(左右両方にある)

主気室以外で荷物を収納するスペースとしては、雨蓋の内側にポケットがあります。
ただし、厚みのある物は入れられません。

私の場合は、財布や携帯電話(スマホ)、車の鍵など山行中に使わない貴重品を入れます。

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▲雨蓋内側のポケット

左右両側面の下部にはサイドポケットが付いていますが、浅いです。

一般的には水筒等を入れるのに使われるサイドポケットですが、これだけ浅いと水筒等がポロッと落ちてしまい、危なすぎて使えません。

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▲サイドポケットは浅すぎて使いづらい

高さのある水筒やボトルであれば、上部をコンプレッションストラップで押さえつければ落ちないようにできますが、水筒/ボトルの出し入れが面倒です。

私の場合、三脚などを側面に外付けする際、三脚が下へ抜け落ちないように脚の先をこのポケットに差し込んでいます。

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▲ヤーカリMの左側面に三脚を取り付けた様子(三脚の脚の2本をサイドポケットに差し込んでいる)

ご覧頂いたとおり、収納スペースは大きな主気室と雨蓋内の薄いポケットだけです。
荷物を整理したい場合は、スタッフバッグなどを使って小分けするしかありません。

あるいは、MOLLE/PALSに対応した軍用のポーチ類を持っている方は、ヤーカリMの外側にそれらを装着して収納スペースを増やすという方法もあります。

ヤーカリMは底面にもループがついているので(軍用バックパックでは一般的)、スリーピングマットのようなかさばる物については、ここに吊り下げる形で携行できます。

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▲ヤーカリMの底面

ミリタリー系のバックパックは、水が中に貯まらないよう水抜きの穴が底に開いているのが一般的です。

しかし、上の画像を見て頂くとお分かりの通り、サイドポケットには水抜きがあるのに、主気室の底面には水抜きがありません。

民間向けバックパックでは無くても当たり前かも知れませんが、ミリタリー系のバックパックとしては、主気室底部に水抜きがないことに違和感があります。

私の場合、ザックカバーなしで雨の中を歩いたり、ハイドレーションシステムからの水漏れにより、水抜き穴が無い民生品のバックパックで主気室内に水が溜まったことが過去にありますが、今は雨が降りそうなときは山に行きませんし、今時のハイドレーションシステムは水漏れの可能性が低いので、水抜き穴がない点は気にしないことにしました。

ヤーカリMの背負い心地に関しては、特に不満は感じません。
ストラップは薄くても、背面パッドと腰のパッドはしっかりしたものが付いています。

また、背面パネルの内側にはポリエチレン製のフレームシートが入っているので、荷物の感触が背中に伝わることもありません。

一般的なバックパックではパック本体と背面パネルは別素材(背面パネルは柔らかい素材)になっている場合が多いですが、ヤーカリMでは、背面パネルも本体と同じ素材(1,000デニールのコーデュラナイロン)でできています。

服の素材によっては、背面パネルとの摩擦で服の背中部分の生地が傷むかも知れません。

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▲ヤーカリMの背面パッド

私は汗っかきなので、少しでも背中の通気性を良くするためメッシュパネル(別売)を取り付けています。

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▲アウトドア用品店で一般的に売られているメッシュパネルを取り付けた様子

容量

ヤーカリMは、箱形の形状と巾着状の開口部のおかげで、30リットルという仕様以上の容量があるように感じます。

実際にどのくらいの携行品を収納できるのか知るために、色々と詰め込んでみました。

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▲実験のため私の山道具を詰め込んだり外付けしたヤーカリM

※地図、コンパス、行動食、カメラは別のポーチに入れて身につけているため、ここには載せていません。
※ハイドレーションシステムは空の状態では体積がほとんどないので、分厚い週刊漫画雑誌をハイドレーションシステム用のポケットに詰め込み、水を入れたリザーバの厚みを再現して実験しました(実際に水を入れると乾かすのが面倒なので…)。
※雨が降りそうな場合は山に行かないため、実際にポンチョを持って行くことはありません。また、調理器具はストームクッカーではなく、小型のガスストーブを使うことが多いです。ここでは、ヤーカリMの収納力の高さを分かりやすく示すため、あえて嵩張る山道具を収納しました。

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▲上の画像に写っているヤーカリMの中身

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▲ヤーカリMの中身(丸数字は、下表の番号に対応しています)

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▲ヤーカリMの中身の詳細(数字は、上の画像の丸数字に対応しています)

中身について、補足説明をします。

シグナルパネル(3番)は、米軍の装備品です。
片面がど派手なピンク色、反対面がオレンジ色のシートを畳んだもので、これを広げて地面に置いたり、木に結びつけたり、手で振ったりして捜索ヘリ等に自分の位置を知らせる目的で使用します。
どんなに派手な色の雨具よりも目立つ色なので、緊急時には役に立つと思われます(米軍では、緊急時以外でも航空機への対空信号として使われます)。

シグナルミラー(10番)は照準窓が付いた軍用の反射鏡で、これも非常時専用として携行しています。
これを使うと、狙った相手(上空の捜索ヘリコプター等)に太陽光を反射した光を送れます。

非常用ストロボライト(11番)も軍用品です。夜間にストロボ光を点滅させ続けることで、万一の遭難時には麓の方に気づいてもらえることを期待して装備しています。

ヘッドランプは、10年以上前のペツル「e+lite」を非常用として救急用品のポーチに入れています*8

これらの非常用装備に加えて、捜索ヘリに電波を拾ってもらえる発信器「ココヘリ」のLife Beacon(ライフ・ビーコン)も持っていますが、それはヤーカリMの雨蓋上面に取り付けています。

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▲PALSウェビングを利用してヤーカリMの雨蓋上面に取り付けた「ココヘリ」の発信器

折りたたみ傘(15番)やポンチョ(16番)を載せていますが、近年は雨が降りそうな場合は山に行かないので、これらを使う機会がなく、山には持って行かなくなりました。ここでは、ヤーカリMの容量を見るために中に入れています。

以前は山中で雨に遭うと、安全な道を歩くときや食事の際は傘を差し、手がふさがると危ない状況ではポンチョを使っていました。

ポンチョはレインスーツを着るより楽で暑くないですし、バックパックも雨から守れるのが魅力。ただし、大した風が吹かない低山でしか使えませんし、足元は濡れるので、きちんとした登山靴とロングスパッツは必要です。

ポンチョについては、元自衛隊員のタレントさんが詳しく説明している動画がYouTubeにあるので、転載します。


www.youtube.com

イス(20番)は、ヤーカリMの正面に外付けしています。

今まで使っていた30リットルクラスのバックパックでは、ドローン一式を入れるとハイドレーションシステムやストームクッカーが収納できないことが多かったのですが、ヤーカリMでは収納できています。

ヤーカリMの外装にはPALSウェビングがたくさん付いているので、水筒や救急用品といった、すぐに取り出せると便利な道具類を外付けすることもでき、そうすれば中により多くの道具を入れられるようになります。
これは、軍用バックパックならではの利点。

海外のヤーカリ愛用者のYouTube動画などを見ると、色んなポーチ類を外付けしている方は多いです。*9

最後に

ヤーカリMは、高い収容力と耐久性、軍用品同士の連結システムによる拡張性の高さが素晴らしい製品です。

私の場合は荷物の量に応じて、外側に色んな物を取り付けたり外したりしています。

冒頭や上の荷物を詰め込んだ状態のヤーカリMは大きなポーチを外付けしていますが、荷物が少ない時はそれらを取り外し、下のように最小限のポーチしか外付けしません(GPS受信機は受信感度を上げるため、気象計は気温などを正しく測るため、ココヘリ発信器は緊急時に電波を拾ってもらいやすくするために必ず外付けします)。

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▲ある日の山歩きで使用したヤーカリMのセットアップ(自撮り棒は、全天球パノラマカメラ「THETA Z1」を使って高い視点でパノラマを撮影するために使用するものです。熊撃退スプレーはピストルランヤードでヤーカリMと連結し、熊との遭遇時など緊急時に慌ててスプレーを落とした場合でも、すぐに回収できるようにしています。ただし、藪の中では枝葉に引っかかりやすいので、藪を歩くときにはランヤードを外します。)

最近はバックパックも軽量化が進んでいますが、軽いバックパックは生地が薄く、ジッパーのかみ合わせ部分が小さくて壊れやすく、全体的な耐久性が低い上に、しっかりしたフレームがなくてきちんとパッキングしないと背負い心地が悪いです(私の個人的な意見です)が、そういった軽量バックパックが苦手な方には、ミリタリー系の質実剛健なバックパックはオススメ。

岩のそばを歩くときや藪で間隔が狭い立木の間を通過する時など、岩や木にゴリゴリこすりつけようが、イバラが引っかかろうがびくともしませんし、荷物を適当に詰め込んでも形が崩れず、背中に荷物のゴツゴツ感を感じないというのが、ミリタリー系バックパックの利点です(私の個人的な意見です)

ただし、民間向けのバックパックに比べると、ショルダーストラップやウエストストラップのクッションが貧弱で、バックパックを身体に引き寄せるためのスタビライザーストラップも付いていませんし、背面の通気性を上げるメッシュもありません(軍用バックパックは動きやすさと銃の構えやすさ、防弾チョッキの上から背負うことを考慮し、あえてそうなっています)。

背負い心地の良さや軽さ、見た目を重視する民間向けのバックパックとは、設計思想がそもそも違います。

軍用バックパックは耐久性、生産性の高さ、製造コストの低さ、様々な任務に対応できる収納力、水はけの良さ、動きやすさ、銃の構えやすさといった点などが重視されているのです。

ミリタリー系装備がお好きな方なら、ヤーカリMの機能性と格好良さに惹かれるかも知れませんが、ご自身がバックパックに求める機能が何なのか、しっかり考えて購入することをお勧めします

長所

  • 1000デニールのコーデュラでできているので、とにかく頑丈
  • 開口部が巾着になっているので、ジッパーで開閉するバックパックよりたくさんの荷物を入れられる
  • ハイドレーションシステムのホース用の穴が左右両側に開いており、好みに応じて好きな方からホースを出せる。
  • 上部だけでなく側面からも荷物の出し入れができる。
  • MOLLE/PALS互換なので、軍用のポーチ類等を外付けできる。

短所

  • サイドポケットは浅すぎて、水筒やペットボトルを入れるのには使いづらい。
  • ショルダーストラップとウエストストラップの調整用ベルトが異様に長く、ブラブラと揺れて邪魔になる。
  • 民間向けバックパックに見られる最新の技術は一切使われていない
  • 防水コーティングにポリウレタンが使われているので、10年もすれば確実にコーティングが劣化し、悪臭を放つことが予想される(大抵の製品に共通する欠点だと思います)。

おまけ

軍用バックパックが元になった製品なので、兵士が名札や部隊章を貼るための「メスのベルクロパネル」が雨蓋に付いています。

ここに貼り付けるための専用ワッペンもSavotta社から販売されているのですが、これがなかなか可愛いです。

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▲雨蓋のベルクロに貼り付けた「サヴォッタ ハッピー パッチ(税込¥1,650)」(可愛いので気に入ってます)

下の記事で紹介した「ステッカーワッペン」を貼っても良いと思います。

*1:軍用装備の連結については、こちらの記事を参照してください。https://dfm92431.hatenablog.jp/entry/2016/11/27/120029

*2:2020年12月に日本国内での取り扱いが始まりました。Savottaの製品を取り扱っている店舗は、私が住む近畿圏では2021年10月時点で大阪、兵庫、和歌山に1店舗ずつの合計3店舗しかありません。

*3:中に入れてあるのはGPS受信機ではなく、気象計(Kestrel 4500)です。この画像撮影時点ではKestrel 4500を使っていましたが、突然死してしまったため、後継の5500を今は使っています。

*4:下に敷いてあるのは、Emdom社のKitMat(キットマット)。

*5:フィンランド国防軍で2007年頃から使われ始めた「M05」と呼ばれる迷彩の内、ウッドランドパターンの柄。

*6:この画像に写っているのは、ミステリーランチの「Bear Spray Holster(ベア・スプレー・ホルスター)」です。スプレーの脱落防止のため、コイル状のピストルランヤードでヤーカリMと連結しています。

*7:アークテリクスがアメリカ海兵隊向けに設計したバックパック「Charlie」にも、フロントポケットの右側に縦向きジッパーがついていますが、理由は同じです。

*8:夜明け前や夜間の山歩きをする前提の場合は、一般的なヘッドランプを別に持って行きます。

*9:あまりゴチャゴチャ付けると藪の中でひっかかりやすいですし、倒木をくぐるときにも不便。また、峻険な山の斜面につけられたトラバース道では、外付けしたポーチが山側の木や岩に当たってバランスを崩し、谷へ転落・滑落するおそれもあるため、オススメはしません。