播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。原則として更新は週に1回です。広告は表示しません!

兵庫県相生市の天下台(321.6m)

山歩きは好きなのですが、夏に低山を歩くのは暑がりの私にとっては自殺行為です。
秋は蜂が元気というか攻撃的なので、秋も山歩きを避けていました。
 
ようやく涼しくなり、蜂の刺傷事故が多い時期も過ぎて、私でも低山を歩ける季節になったため、久しぶりに山歩きを楽しむことに。
 
向かったのは、兵庫県相生市にある天下台山。
 
ルートは、岩屋谷コースで登り、北尾根コースで下るというもの。
2011年の12月に北尾根コースで登り、岩屋谷コースで下ったのですが、それを逆にたどります。
 
 
▲対応する地図は、国土地理院発行の2万5千分の1地形図「相生」
 
09:55
姫路市街の自宅を出発。
 
実は、今日は用事があって山に行くつもりではなかったのですが、その用事が09:30に終わってしまったので、その後時間のつぶし方が思いつかず、急遽山へ行くことにしたのです。
 
準備が慌ただしかったため、カメラを持っていくのを忘れてしまいました。
この記事の画像は、特に断りが無い限りiPhone 5Sで撮影した写真です。
 
姫路バイパスを西進し、「那波野東」交差点を左折して南下。
新幹線の高架をくぐってさらに南へ進むと、道は山にぶち当たって斜め右へ向きを変えます。
 
小さな川を渡って80mほどの三叉路(「この先行止まり」の標識がある)を右に入り、すぐに出会う広い変形交差点を左斜め後ろに曲がってください。
 
正しい道には、「岩屋谷公園」と書かれた小さな案内標識が設置されています。
 
変形交差点から100mほど川沿いに南へ進むと、右側に橋があります。これを渡って道なりに南へ進めば、岩屋谷公園の駐車場に到着。
 
以下のURLをクリックすると、岩屋谷公園の駐車場の位置がGoogleマップで表示されます。
 
 
新幹線の高架下をくぐった後は車がすれ違えないような幅の道が続くので、運転の苦手な人はご注意を。
 
10:28
岩屋谷公園の駐車場に到着(地図中「P」)。
靴を履き替え、GPS受信機の電源を入れて衛星の捕捉を待ちます。
 
▲岩屋谷公園の駐車場
 
10:33
「さて、出発」と思ったら、やけに荷物が軽い。
「普段はバックパックを背負う他に、何か首からかけてたよな」と思い出し、ようやくデジカメを持ってくるのを忘れたことに気づきました。
 
カメラを取りに帰るわけにもいかないので、iPhoneで写真を撮ることにして出発。
 
駐車場南端の階段を登り、岩屋谷公園に入ります。
 
▲駐車場南端の登山口(?)
 
岩屋谷公園は川沿いに設置されていて、川の東側に広い公園があり、川の西側には遊歩道が南へ延びています。
 
この遊歩道が岩屋谷コースの一部。
 
▲岩屋谷公園の遊歩道を南へ進む
 
この遊歩道を2~3分歩くと、下の画像の分岐に出会います。
岩屋谷コースは、この分岐を右へ入ります。
 
▲この分岐を右に入った
 
公園内は平坦でしたが、分岐からは登り坂。
舗装された1車線幅の車道なので、登り坂とはいっても斜度は知れています。
 
10:42
岩屋谷池の堰堤の天端は立入禁止になっていないので、堰堤から池の姿をしばらく眺めました(地図中「堰堤」)。
 
車道に戻り、南へ進みます。
楽に歩けるのは良いのですが、山歩きらしさは全くありません。
 
▲岩屋谷コースの舗装道路
 
と思っていたら、標高100m付近でようやく道が未舗装に変わりました。
しかし、幅は広くて斜度はゆるめ。
 
この谷間にいくつか見られる堰堤の工事用に作られた道路なのでしょう。
 
さらに広い道を歩き続けると、標高140m付近から斜度がきつくなってきました。
この近くにある堰堤が最奥のようで、最後の堰堤を過ぎると道幅は急激に狭くなり、擬木階段の登り坂になります。
 
▲最後の堰堤(矢印が示しているのが堰堤)
 
「今日は荷物が軽いし、擬木階段なんて楽勝」と思っていたら、数分登っただけで汗だくになり、息も切れてきました。
 
10:59
「頂上まで850m」の標識前を通過。
 
▲頂上まで850m地点の様子
 
11:00
あずまやに到着(地図中「あずまや」)。
ここで休憩がてらドローンを飛ばして遊ぶことにしました。
 
▲あずまや
 
ドローンの準備をしていたら、「最後の堰堤」の画像の左上に写っているカップル(途中で追い越した)が東屋に到着。
 
ドローンを飛ばしても良いか尋ねると快諾して頂けたので、離陸!と思ったら単独男性ハイカーさんも登場。こちらのハイカーさんもドローンに好意的。
 
3人のギャラリーに見守られながらドローンを飛ばすことになりました。
 
ドローンの飛行を快諾して頂いたお礼というわけではありませんが、3人には順番にEPSONのBT-300を装着してもらい、ドローンから送信されてくる映像を楽しんでもらいました。
(※航空法第132条の2第3号の承認を受けています。また、ドローンにはプロペラガードを装着し、3人にはあずまやの中にいてもらうことで安全を確保しています。操縦は私しか行っていません。)
 
▲ドローンで撮影したあずまやと擬木階段の道の様子
 
11:18
あずまやを出発。
 
11:21
巡視路標識はありますが、道標はない分岐に出会いました(地図中「巡視路分岐」)。
左側の道の方がはっきりしているので、この分岐は左へ。
 
▲分岐の様子(左へ進んだ)
 
11:24
ダイセル播磨線6番鉄塔脇を通過(地図中「ダイセル播磨線6番鉄塔」)。
この鉄塔は、根元が柵で囲われているため、近づくことは出来ません。
 
▲ダイセル播磨線6番鉄塔
 
11:28
「頂上まで300m」の標識前を通過(地図中「頂上まで300m標識」)。
この辺りは平坦で、わずかですが下り坂もあって楽に歩けました。
 
平らな区間が終わると、山頂に向けて最後の登り坂が始まります。
ここも基本的には擬木階段の道ですが、一部だけ石段もありました。
 
▲山頂直前には石段もあった
 
11:37
ヒーヒーとあえぎながら、汗だくになって山頂に到着。
 
▲天下台山山頂の様子
 
山頂がどのような場所なのかは、私が2011年に撮影した全天球パノラマで御覧下さい。
天下台山頂で撮影した全天球パノラマ(撮影日:2011年12月25日)

https://shimiken1206.sakura.ne.jp/panorama/tengadai20111225/virtualtour.html
思ったほどハイカーはおらず静かな山頂で、空いていたベンチで相生湾を眺めながら昼食(イトメンのチャンポンめん)を楽しみました。
 
出発前の準備が慌ただしかったせいで、双眼鏡も持ってくるのを忘れました。
普段なら景色を楽しんで長居をするのですが、双眼鏡がないと解像度の低い景色しか楽しめないし(最近目が悪くなってきたかも)、いくら人が少ないとはいっても、人の入れ替わりが激しい山頂で、ドローンを飛ばすことに対して了承をとってまわるのは面倒なのでドローンも飛ばせないし(航空法第132条の2第3号の承認は受けていますが、トラブル防止のためには周知を兼ねて了承をとるのが安全)、30分ほどで山頂を後にすることにしました。
 
12:09
山頂を北に向けて出発。
 
地形図の電波塔の記号の場所には関電の反射板がありますが、そのすぐ先、反射板の北西に「立見岩」という岩場があることを思い出しました。
 
「あそこなら人が来ないだろうし、ドローンで遊べるかも」ということで立見岩へ。
 
立見岩へ行くためのルートは、反射板の少し北、左側にある平坦な場所で「立見岩」と書かれた小さなプレートを探し、そのプレートのある小径に入るか、あるいは反射板から北へ少し下ったところで道が左へ分岐する場所(道標はない)があるので、そこから左へ入るかの2通りがあります。
 
12:11
立見岩に到着(地図中「立見岩」)。
 
▲立見岩(ドローンで撮影)
 
▲立見岩からの展望(相生市街方面)
 
12:26
ドローンの1本目のバッテリーを使い切るまで遊んでから、立見岩を出発。
登山道に戻り、北へ下ります。
 
地形図を見ると、神社の記号があります(地図中「水戸大神」)。
そういえば簡素ながら神社があったことを思い出し、そこにお参りしてから下山することにしました。
 
ただ、神社は私が下りに使う予定の北尾根コースではなく、東部墓園コース沿いにあるので、ちょっと回り道になります。
(参考:東部墓園コースについては、当ブログの別記事を参照してください。https://dfm92431.hatenablog.jp/entry/2015/02/15/191653
 
山頂から北への下りはじめは、下の写真のように展望の良い立派な遊歩道。
 
▲山頂から北へ下る道の様子
 
鞍部まで下ると立派な道は左(西)へ曲がりますが、その付近に北尾根コースへの分岐があります。
 
▲北尾根コース分岐(水戸大神にお参りするためには、この分岐は無視)
 
水戸(みなと)大神にお参りするためには、北尾根コースへは入らず、そのまま立派な道を西へ下ってください。
そして、下の写真の分岐を直進。
 
▲水戸大神への分岐
 
12:34
水戸(みなと)大神の拝殿に到着(地図中「水戸大神」)。
水戸大神への分岐からすぐに鳥居に出会い、鳥居から拝殿までも大した距離はありません。
 
▲水戸大神
 
下ってきた道を引き返し、先ほど無視した北尾根コースへの分岐に入ります。
 
鞍部からの登り返しには私の大好物であるイワイワした斜面がありますが、それはわずかな区間で終わり。
 
▲水戸大神の上にある岩場
 
その岩場の先からは、今まで歩いて来た整備された遊歩道とは打って変わって、山道らしい道に変わります。
 
▲「これぞ低山」という雰囲気の道になった
 
12:43
ダイセル播磨線4番鉄塔下を通過(地図中「ダイセル播磨線4番鉄塔」)。
 
12:50
ささゆり苑コースが左へ分かれる分岐を通過(地図中「ささゆり苑」分岐)。
 
ささゆり苑分岐までは普通の山道でしたが、その先は路面が見えないほどのワイルドな道になります。
 
蜘蛛の巣がたくさんあり、体にまとわりついた蜘蛛の巣が素肌に触れると、「透明人間に優しくくすぐられている」ような感覚。
 
▲ささゆり苑分岐の先の道の様子
 
12:57
「烏帽子岩」と書かれたプレートのある分岐に出会いました。
 
烏帽子岩は分岐から近かったような記憶があったので、見に行くことに。
 
12:58
烏帽子岩に到着(地図中「烏帽子岩」)。
分岐から20mほどの場所にあり、相生市街地を間近に見下ろすことが出来ます。
 
▲烏帽子岩
 
烏帽子岩分岐に戻り、さらに北へ。
うっかりすると足を滑らせるような急斜面もあり、なかなか歩きごたえがあります。
 
253mピークから北への下り斜面からは、とんび岩がよく見えました。
 
▲253mピークから下る途中でとんび岩を見る(矢印が示す岩)
 
13:16
とんび岩に到着(地図中「とんび岩」)。
ドローンを取り出し、2本目のバッテリーに交換して離陸。
 
▲ドローンを使ってとんび岩の上で自撮り
 
▲ドローンでとんび岩と岩屋谷池を見下ろす(堰堤のマークは相生市の市章)
 
 
▲とんび岩が絶壁の端であることがわかる(ドローンで撮影)
 
とんび岩の上からどのような景色が見えるのかは、私が2011年に撮影した全天球パノラマで御覧下さい。
とんび岩で撮影した全天球パノラマ(撮影日:2011年12月25日)

https://shimiken1206.sakura.ne.jp/panorama/tonbiiwa20111225/virtualtour.html
13:35
ドローン操縦(EPSON BT-300で空中散歩気分)を満喫し、とんび岩を出発。
 
13:37
相生支線15番鉄塔下を通過(地図中「相生支線15番鉄塔」)。
 
相生支線15番鉄塔から先は、ワイルドだった道がうそのように幅広で快適な山道になります。
久しぶりの山歩きで疲れ果てた体にはありがたい。
 
▲幅の広い道
 
標高60mほどまで下ったところで、登山道を数匹のスズメバチが何度も横切る場所に遭遇。
蜂の姿が消えて通過しようと思ったらまた蜂が現れるという状態で、先へ進めなくなってしまいました。
 
しかも、私に気づいたのか時々こちらへ寄ってくる蜂までいます。
 
仕方が無いので、バックパックの右側面に取り付けていたハチアブウルトラジェットスプレーを噴射し、その薬剤が霧のように立ちこめる中を全力疾走で通過。
 
13:53
墓地の中にある北尾根コース登山口に無事に下りてきました。
 
▲北尾根コース登山口
 
後は尾根沿いに南へ進めば、岩屋谷公園の駐車場に戻れます。
 
13:56
駐車場に到着。
 
14:45
自宅に到着。
 
北尾根コースはアップダウンが多く、下山に使うには疲れます。
やはり北尾根コースは登りで利用し、下り一辺倒の岩屋谷コースで下りるのが良いかも。
 
▲本日のルートの断面図