播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

日本工藝美術館の展示「日本の謎『刀』-近畿で活躍する刀匠たち-」

私の出身高校である姫路市立琴丘(ことがおか)高校の校門近くに「圓山記念 日本工藝美術館」という施設があります。
その存在は知っていたのですが、特に見に行く理由もなく、今までは外観を眺めていただけでした。
 
その美術館で2015年11月14日から2015年12月23日まで「日本の謎『刀』-近畿で活躍する刀匠たち-」という展示が行われており、この展示の招待券を職場の方から頂いたので、本日出かけてきました。
 
 
▲圓山記念 日本工藝美術館の外観
 
施設名称: 圓山記念 日本工藝美術館
開館時間: 10:00~17:00
休館日: 毎週月曜(祝日の場合は翌日)
観覧料: 大人¥600、大学生・高校生¥500、小・中学生¥300
駐車場: あり
 
公共交通機関を利用する場合は、姫路駅前にある神姫バスの3番乗り場または4番乗り場から発車するバスに乗り、「今宿琴丘高校前」バス停で下車。
 
バス道沿いに北西(バスの進行方向)へ歩き、最初の信号を左折。姫新線の踏切を渡ったすぐ先に美術館はあります。

帰りは、往路で左折した信号のある交差点をまっすぐ北へ渡り、東向き一方通行の国道2号線に突き当たったら右へ曲がってすぐのところにあるバス停からバスに乗れば、姫路駅へ戻れます。
 
 
駐車場は、琴丘高校の校門へ続く道に入って川を渡ったすぐ右にあります。
 
 
▲日本工藝美術館の駐車場は橋の向こう、右側の青い看板(奥は琴丘高校の校門)
 
駐車場に車を置いたら、駐車場へ入るために通った道を引き返し、建物の南東にある入口から中へ。
靴を脱いでスリッパに履き替え、受付で観覧料を支払って(今日の私は招待券を提示)記帳します。
 
受付のすぐ先にある階段で2階へ上がると、目当ての日本刀の展示会場(第2展示室)です。
 
 
▲第2展示室の入口
 
展示室に入ったところには火縄銃と甲が展示されており、その先が近畿地方で活躍している(されていた)刀匠の作品が並んでいます。
 
出品者は、以下の刀匠です。(50音順)
・安達貞和(和歌山)
・安達貞茂(和歌山)
・池田正行(大阪府)
・池田良一(大阪府)
・大川治光(和歌山県)
・月山貞利(奈良県)
・月山貞伸(奈良県)
・川原貞慎(滋賀県)
・桔梗隼光(兵庫県)
・清田國悦(和歌山県)
・澤井包安(奈良県)
・柴山靖博(奈良県)
・見國一(兵庫県)
・田公貞充(兵庫県)
・田中貞豊(滋賀県)
・中西将大(京都府)
・川貞純(和歌山県)
・藤井啓介(兵庫県)
・水野正範(大阪府)
・明珍宗裕(兵庫県)
・義村純仁(兵庫県)
 
見事な刀を見るのも良いのですが、玉鋼(たまはがね)から日本刀が出来上がるまでの工程を、実物を並べて展示してあるものが興味深い。
 
その隣には「ハバキ」(刀が鞘から簡単に抜けないように、刃の根元に付ける金具)作りの工程が、これまた実物を並べて展示されています。
 
 
▲日本刀が出来るまでの各工程の展示
 
展示されている刀の中には、今年1月に鍛刀場を見学させて頂いた桔梗隼光(ききょうはやみつ)氏の作品もありました。(参考:https://dfm92431.hatenablog.jp/entry/2015/01/11/233513
 
 
▲刀匠の作品が並ぶ展示室内の様子
 
展示されている刀を見ていると、刃が上を向いていたり下を向いていたりします。
「何故向きが揃っていないんだろう?」と思っていると、解説のプレートに答えが書かれていました。
 
それによると、腰に差すときに「刀」は刃を上に、「太刀」(たち)は刃を下に向けるのだそうです。
そのため、刀は刃を上にして展示され、太刀は刃を下にして展示されているというわけ。全く知りませんでした。
 
ただ、刀と太刀はデザインやサイズで簡単に識別できるものではなさそう。
 
一通り展示を見終わり、1階へ戻って和室と庭園を見学。
 
 
▲庭園の様子
 
 
▲2階から見下ろした庭園の様子
 
 
▲和室の中にも小さな庭がある
 
静かで雰囲気の良い中、決して広くない美術館ですが、一通り見るのに1時間かかりました。
 
案内によると、12月19日(土)の13:30からは、高見信夫氏による柄巻きの実演を見ることが出来るようです。