播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。原則として更新は週に1回です。広告は表示しません!

エルビレッジ大河内と砥峰高原へドライブ

私の職場では、ありがたいことに盆休み以外にも数日間の特別休暇が与えられます。
今日はその特別休暇を利用して、前から興味のあった大河内発電所と砥峰高原を見てきました。
 
大河内発電所は全国でも3番目の規模を誇る揚水発電所で、地下発電所内を無料で見学させて頂けます。
 
砥峰高原は映画ノルウェイの森や大河ドラマ平清盛の撮影に使われた場所で、夏場は緑豊かな雄大な草原(湿原)が広がる場所です。
 
▲周辺図
 
9:30
姫路市街の自宅を出発。

国道312号線を北上し、神崎高校のすぐ南にある福本東交差点を左折して県道8号線に入ります。
県道8号線を道なりに走って行くと、寺前駅の南東にある新寺前橋東交差点で8号線は西へ向きを変えますが気にせず同交差点を直進。
 
播但線の踏切を越えた突き当たりを右折します(新寺前橋東交差点を左折した場合は、新寺前橋西詰交差点を右折)。
これで県道404号線に入ります。
 
県道404号線を北上し、長谷駅が近づいてくると、ホテルモンテローザの案内が目に入ります。その案内の先で川を渡り、さらにその先で中央線のある道路と交わる交差点を左折。これで、県道39号線に入ります。
 
県道39号線を西へ進み、大きなヘアピンカーブで県道39号線が東へ向きを変える直前にあるエルビレッジ大河内への案内に従って県道を離れれば、道の右側に数台分の駐車場のあるエルビレッジ大河内に到着です。
 
エルビレッジ大河内の場所:
 
姫路市街からエルビレッジ大河内への道順はこちら(ルートラボ)。

この駐車場が満車の場合は、さらに奥へ進むと別の駐車場があります。
 
11:05
エルビレッジ大河内の駐車場に到着(地図中「P1」)。(途中でコンビニに寄り道をしているので、ちょっと時間がかかっています)
 
 
▲駐車場からエルビレッジ大河内へ続く道の様子
 
 
▲エルビレッジ大河内の外観
 
すでに館内は家族連れや中高年男性の団体?で賑わっていました。
 
エルビレッジ大河内の発電所見学ツアーは11:30、14:30、16:00だったかな、出発時間が決まっていて、定員は各回28名。

見学用のマイクロバスが1台しかなく、その乗車定員が28名なのです。
28名より多くなった場合は、抽選では無く先着順で見学が可能になります。
 
受付の女性に見学したい旨を伝えると「(人数的に)なんとか乗って頂けます」とのお返事。
まさか平日にこれほどの見学者がいるとは思いませんでした。
 
見学申し込みの際は、予約用のリストに住所と氏名、性別、年齢を記入する必要があります。
 
11:25
エルビレッジ大河内の玄関の反対側にある見学用出入り口前に参加者が集合し、見学時の注意点(発電所内ではトイレに行けない、飲食禁止等)を聞き、点呼を受けてバスに乗り込みます。
 
マイクロバスは関係車両専用の出入口からいったん県道39号線に出て、私たち一般見学者が通った道に入ります。そして、駐車場前を通り過ぎ、変電所のような開閉所脇のゲートからトンネルへ入っていきます。
 
トンネル内を進む間に、案内の女性から大河内発電所が建設された経緯について簡単な説明があります。
この場所に揚水発電所が作られたのには、いくつか理由があるそうで、私の記憶に残っているものを書いておきます。
 
・明治からすでに上部調整池となる太田池があった。
・ダムを造ることで水没する家屋が1軒も無かった。
・京阪神に近いため、送電ロスが少なくて済む。
 
長さ約700mのトンネルの先には大きなシャッターがあり、その手前でバスは止まり、全員下車します。
 
 
▲トンネルの終点(大河内発電所入口のシャッター)
 
シャッター全体を開けることは無く、右下に普通のドア1枚分の出入り口があるので、そこから中へ入ります。
入ったところは巨大な空間で、ゴーッという大きな音が鳴り響き、ちょっと暑い(発電機の熱がこもるそうです)。
 
 
▲大河内発電所地下1階の様子
 
案内の女性の説明によると、この発電所は地下5層からなっており、私たちが今いるのが一番上の層とのこと。
 
上の写真の通り、巨大な8角形の台座の上に大きな円筒が乗っていますが、これが発電機の上部だそうです。
 
発電機は4機並んでおり、1号機と2号機は背が低め、3号機と4号機は背が高くなっています。
背が高いのは、回転数をある程度自由に変えられるタイプの発電機だそうで、1号機と2号機は定速でしか動かせないのだとか。
 
2号機の脇に説明用のボードがあり、その前で案内の女性が揚水発電について詳しく説明をしてくれます(発電機の轟音がうるさいので、マイクとスピーカーを使う)。
 
 
▲揚水発電について説明を受ける様子
 
揚水発電の概要の説明を聞いたら、階段で地下3階へ下ります。
途中の地下2階では、階段のすぐ脇に交流発電電動機の銘板がありました。
 
 
▲交流発電電動機の銘板
 
地下3階では、発電機周りの具体的な構造を示すプレートを使って発電と揚水についての説明があり、その後2号機のシャフトが回転する様子を見学します。
 
 
▲地下3階で案内の女性から説明を受ける様子
 
回転するシャフトは、ガラス越しに見学することになりますが、回転速度が毎分三百数十回転程度なので、回転する方向もはっきり分かります。
 
 
▲2号機のシャフト
 
ここでは常に轟音が聞こえるだけで無く、振動が床を通じて足に伝わってきます。
 
案内の女性の説明によると、発電時に1秒間に流れる水の量は、25mプールを3秒で満杯に出来る量だそうです。
 
逆に、揚水時に1秒間に上げられる水の量は、その3分の2程の量とのこと。
揚水時でも予想以上に多くの水を運べることに驚きました。
 
地下3階からは階段の手すり越しに4階を見下ろすことが出来ます。
地下4階にあるのは、入口弁と呼ばれるもの。これは水道の蛇口に相当するもので、これを開け閉めすることで水を発電機に流し込むようです。
 
 
▲2号入口弁
 
以上で地下3階の見学は終了。

地下1階へ階段で戻ると、発電機前に記念撮影用看板が置かれており、それを使って記念撮影が出来ます。
シャッターは案内の女性が押してくれるので、グループなら全員で写れますし、一人で来た人でも問題ありません。
 
再びマイクロバスに乗り込み、往路を忠実にたどってエルビレッジの見学用出入口に戻ります。
 
12:00
エルビレッジ大河内に戻ってきました。
 
帰りのバスの中で説明がありましたが、発電機からの熱が地下1階のあの巨大な空間にこもるため、午後は息苦しくなるほど室温が高くなることがあるそうです。
 
12:20
エルビレッジ大河内を後にし、県道39号線を登って砥峰高原を目指します。
延々と上り坂が続くため、私の軽四では厳しい。
 
12:40
ついに上り坂が終わってホッと一息。

神姫バスのバス停がある場所に広大な未舗装の駐車場(地図中「大駐車場」)がありますが、車が1台も止まっていません。
 
目的地である砥峰高原のとのみね自然交流館はすぐ先ですが、この大きな駐車場の他に、交流館の近くに駐車場があるかも、ということで、交流館の前を通り過ぎると、右前方に小さいながらも駐車場がありました。
 
とのみね自然交流館の駐車場の場所:
 
エルビレッジ大河内からとのみね自然交流館への道順はこちら(ルートラボ)。
 
12:45
とのみね自然交流館の駐車場に到着(地図中「P2」)。
 
 
▲とのみね自然交流館の駐車場
 
 
▲とのみね自然交流館
 
ここも想像以上の賑わい。
バイクツーリングの集団や熟年夫婦、家族連れなどが来ていました。
 
おなかが空いていたので、とりあえず交流庵というそば屋さんでざるそばセット(ざるそば、ごはん、野菜の天ぷら、漬物。¥1,200)を注文。(セルフサービスで、カウンターで注文と同時に支払い、食後は返却口へ返します)
 
そばは食べ慣れていないので美味しいのかどうか分かりませんが、私は気持ちよく完食できました。
 
満腹になったところで、目の前に広がる砥峰高原の風景を楽しみます。
 
 
▲砥峰高原の様子
 
遊歩道が整備されていますが、空を見ると暗い雲があり、パラパラと雨が降ることもありました。
iPhoneで雨雲レーダーを見ると、周辺でゲリラ雷雨を降らすような雨雲がわいたり流れたりしている様子が分かったので、散策はやめにして、とりあえずパノラマ撮影。
 
 
とのみね自然交流館前と遊歩道で撮影した全天球パノラマ(撮影日:2013年8月21日)
 
 
パノラマ画面左上のリストから、2箇所で撮影したパノラマを切り換えてご覧いただけます。
 
14時過ぎ
いつ雷雨が来るか分からないので散策も出来ないし、パノラマも取り終えたので、砥峰高原を出発。
 
続いては大河内発電所に水を供給する2つのダム、太田ダムと長谷ダムを見に行くことにします。
これら2つのダムへの道順を記した地図は、エルビレッジ大河内の受付でもらえます。
 
念のため、カーナビに太田池をセットして出発。
 
来た道を下り、下部調整池東にある深山トンネルの北側出口から約1.3km北にある出会橋を渡って西へ。
 
アマゴ養殖センターや別荘地を右手に見ながら、中央線のない上り坂をまた延々と登り続けます。
 
途中で何頭か野生の猿に出会いました。
落石もありますし、道幅はそれほど広くないので、スピードを出すと危険です。
 
太田池が近づいてくると道が左へ何本か分岐しますが、気にせず直進。

太田池の南西角付近に来ると、公衆トイレのある駐車場がありました。おそらくこれが太田池を見るための展望台の駐車場でしょう(地図中「P3」)。
 
太田池展望台の駐車場の場所:
 
砥峰高原から太田池展望台への道順はこちら(ルートラボ)。
 
 
▲太田池展望台の駐車場
 
車を止めて、車両進入禁止の舗装道路を少し歩くと、太田第5ダムの天端の西端に出ました。ゲートがあって、ダムの天端には入れません。
 
その左には「太田ダム」と刻まれた大きな石碑があり、さらにその左には太田池についての説明看板があります。この看板の右にはスイッチがあり、それを押すと音声で太田池についての説明を聞くことが出来ました。
 
 
▲太田池を望む
 
展望台には木製の展望デッキのようなものもありましたが、それに登ったからといって景色が開けるわけではありません。まったく無意味な存在になっています。
 
15時過ぎ
今度は下部調整池を作る長谷ダムを見に行きます。

太田ダムからは登ってきた道を下り、出会橋は渡らず、その直前の道を右へ入ります。
これは下部調整池の西側を通る道で、長谷ダム近くのトンネルを抜けてすぐ左折すると、長谷ダムの管理所前に出ます。
 
管理所前の駐車場(地図中「P4」)には公衆トイレもあります。
 
長谷ダムの駐車場の場所:
 
太田池展望台から長谷ダムへの道順はこちら(ルートラボ)。
 
 
▲長谷ダム管理所前の駐車場
 
 
▲長谷ダム(砥峰高原への道中で撮影)
 
長谷ダムは天端を自由に歩くことが出来るので、天端でパノラマ撮影をしました。
 
 
▲長谷ダム天端の様子
 
 
長谷ダムの天端で撮影した全天球パノラマ(撮影日:2013年8月21日)

https://shimiken1206.sakura.ne.jp/panorama/okawachi20130821-2/virtualtour.html
 
16:00
長谷ダムを出発。
 
下部調整池の西を通る車道を南へ下ると長谷の集落へ下りられます。
長谷からは往路を逆にたどり、姫路へ帰りました。