播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。原則として更新は週に1回です。広告は表示しません!

ドイツ軍のポケットナイフ:108mm German Army Knife

購入の経緯

ある日、軍の放出品を取り扱うお店で「軍用のビクトリノックス?!」と思わず手に取ってしまったのが、今回紹介するナイフです。

刻印を見るとビクトリノックスではないことがすぐに判明。グリップにはドイツの紋章(Reichsadler=ライヒスアドラー)や、刃にはAitorというスペインのナイフメーカーの刻印が入っていました。

個人的に、ビクトリノックスの樹脂製グリップは安っぽい印象が強すぎて好きになれません(ビクトリノックスが嫌いというわけではなく、艶があったり半透明の樹脂製グリップが苦手です。同社の製品でも金属グリップの「クラシック」は一時期愛用していました。)

雰囲気はビクトリノックスに近いけれども、カッコいいドイツの国章が刻まれ、落ち着いた色合いで滑りにくそうなナイロン樹脂のグリップに魅力を感じ、衝動買いしてしまいました。

概要

今回紹介するナイフはビクトリノックス製品のような雰囲気を持った全長108mmのポケットナイフ*1で、海外のWebサイトの情報によると、1970年代半ばから2000年代初頭にかけてドイツ連邦軍(Bundeswehr=ブンデスヴェーア)で支給されていたようです。

ドイツ連邦軍の現用ポケットナイフ*2は全長が111mmでナイフの背にサムホール(親指を引っ掛ける穴)が開いており、ナイフを片手で開けられるようですが、この記事で紹介するのは前述の108mmの製品です。


▲108mm German Army Knife(すべてのツールを出した状態)

海外のナイフ愛好家のWebサイトなどを見ていると、ドイツ軍のポケットナイフはGerman Army Knife(ジャーマン・アーミー・ナイフ)の頭文字を取って「GAK(ギャック)」と呼ばれています。

ちなみに、1985年以降の製造分ではノコギリにヤスリ(爪の手入れ/ロウマッチの点火用)が付けられており、これは通称GAK-2と呼ばれるそうです(現用モデルはGAK-3)。

この記事で紹介する私のナイフも、ヤスリが付いたGAK-2です。

仕様


▲108mm German Army Knife

製品名: 108mm German Army Knife*3
メーカー: Victorinox、Adler、CCM、Klass、Aitor等*4
重量: 約84g(実測値)
材質: ナイフはステンレス、グリップはナイロン樹脂
定価: ¥不明
購入価格: ¥4,000~5,000

外観と機能

ナイロン樹脂製グリップをもつツールナイフで、グリップの片面にはドイツの国章が刻まれています。


▲ナイロン樹脂製のグリップにはワシの紋章(ドイツの国章)が入っている

主となるツールはナイフで、刃の背にある溝に爪を引っ掛けて引き出す構造。

全てのツールにロック機構は無く、スリップジョイント*5になっています。


▲ナイフブレードを展開した状態

ナイフの根元にはメーカー名が打刻されており、私のはスペインのアイトール社製であることが分かります。


▲AITORの刻印がナイフの付け根に刻まれている

私の場合、ナイフの他によく使うのはドライバー。

固形燃料缶のフタをこじ開けたり、固形燃料やアルコールストーブ用のゴトクを引っ掛けて移動させるのに使います。


▲先端がドライバーになったツール

このツールは、先端がドライバーになっている他、栓抜きノコギリヤスリ(ロウマッチ点火用ヤスリ)としても使えます。

ほぼ使うことが無い道具としては、キリもついています。
一見すると小型のナイフに見えますが、木材などに穴をあける時に使う道具。

ブッシュクラフト好きの方なら使い道があるのかな。


▲キリ

アウトドアでまず使うことが無さそうなのに備わっているツールとして、コルク抜きがあります。

私の場合はアウトドアでワインボトルを開けることがありませんが、人によっては役に立つのかな。

やはり需要が無かったのか、現用のドイツ軍のナイフにはコルク抜きが付いていません。


▲コルク抜き

他のツールナイフと大きさを比べてみました。
比較対象は、私が持っているLeathermanのSIGNAL。


▲Leatherman SIGNALとのサイズ比較

ナイフブレードの長さは、私のGAK-2の方が長いです。


▲ナイフブレードの長さの違い

最後に

今までLeatherman SIGNALのゴテゴテした格好良さにハマっていましたが、GAK-2のようなすっきりしたデザインから醸し出される格好良さにも惹かれてしまいます。

全体的に丸みを帯びたデザインのため、ケースなどに入れず、そのままポケットに入れても安全に持ち運べますし、必要最小限の実用性は備わっています。

「ナイフはロマン」と言える方なら、持っていても損はないかも。

ロック機構が無く、力がかかる使い方には不向きです(不意に刃が閉じる恐れがあります)から、実用本位の方ならLeathermanやGerber製のツールナイフを選んだ方が安心です。

私の場合は各種パッケージの開封や、固形燃料缶のフタをこじ開けるのに使う程度なので、このナイフでも全く問題ありません。

*1:Victorinox社のSafari Trooperと同型。

*2:Victorinox社のワンハンドトレッカーと同型。

*3:ドイツ語では「Bundeswehr Taschenmesser」と呼ぶようです。

*4:GAKは様々なメーカーで製造され、ドイツ連邦軍に納入されていたようです。私が持っているのは、スペインのAitor社製です。

*5:引き出せばバチンと板バネの力で開いた状態が維持され、閉じる方向に力を加えればバチンと閉じる構造。安価なツールナイフでよく見られます。