播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

レーザープリンタと耐水紙で山歩き用地図を作成

以前、雨の中でも使える地図の作り方として、ナイロン袋に地図を入れて密封する方法を紹介したことがあります。

 

私は今までず~っとこの方法で作った地形図を持って山へ行っていました。
何と言っても完全防水ですし、コシのあるナイロン袋を使っているため、弾力でパッと広がるのが非常に便利。

 

しかし、これを作るのは結構な手間です。A4サイズに収まるように地形図を印刷し、縁をハサミでトリミングしてナイロン袋に収まるようにしてから、シワを付けないように慎重に袋へ滑り込ませ、卓上シーラーで隙間無く密封し、ナイロン袋の余分な部分を切り落とすという作業が必要になります。

 

私にとっては、山へ行く前の儀式のようになっていましたが、段々と面倒に感じてきました。
その面倒を解消するために、防水地図の新たな作り方を採用することにしました。

 

それは、カラーレーザープリンターと耐水紙を使う方法です。

 

カラーレーザープリンターなんて高価な物を買うのは無理、と言われそうですが、最近では家庭用の製品があります。
そういった製品なら、5万円ほどで買えてしまいます(私が大学生だった頃は、高画質なインクジェットプリンタやスキャナがそのくらいの値段で売られていました。当時、必死でアルバイトをしてスキャナやプリンタを買っていましたから、5万円でカラーレーザープリンターが買えるなんて、素晴らしい時代になったと感じます)。

 

問題は耐水紙です。
メーカー製のパッケージで売られている耐水紙は、確かに水に強い(濡れてもモロモロにならない)ものの、濡れるとヘナヘナにはなってしまいます。

 

しかし、モンベルの耐水メモ帳に使われているユポ紙のような、濡れてもコシを保つ紙にカラーレーザープリンターで地形図を印刷すれば、それだけで完全防水の地形図ができあがります。

 

というわけで、紙を専門に扱う業者から、水を吸わないA4サイズの合成紙(レーザープリンタで使用可能な製品)を取り寄せてみました。

 

試しに地形図を印刷してみましたが、トナーの定着具合もコシの強さも完璧です。
一番薄い物(厚さ110ミクロン)を選びましたが、コシがありすぎるくらいです。そのため、ポケットやポーチから取り出したときに、パッと開いてくれます。今まで使ってきた、「堅めのナイロン袋に入れた完全防水地図」と同じかそれ以上の勢いで開いてくれます。逆に、折りたたみにくいんですけどね。

 

一般的な耐水紙(紙に耐水素材を染みこませたもの)と、水を吸わない合成紙を水に濡らして比較してみた結果が、下の写真です。

 


▲2種類の耐水紙にカラーレーザープリンターで地形図を印刷し、両方を並べてシャワーをかけながら撮影した写真。左側の耐水紙はベースが普通の紙(表面に耐水コーティング)なので、水が染みこんで柔らかくなり、平らに広がっています。それに対し、右側の耐水紙は水を吸わない素材でできた合成紙のため、水をはじいています。弾力は無くなっていません。(ぼやけている部分は、水がたまっている場所です。)



ナイロン袋に入れた防水地図は、空気が入った状態で密封すると平らに折りたためない(折りたたむ内にパンパンに膨らみ、畳んであるのに結構な体積を占有する)状態でしたが、合成紙に印刷した地形図ならそんな心配もありません。また、山行当日の朝、急に気が変わって別の山の地図が必要になっても、地形図を印刷するだけで新たな防水地図ができあがるので、重宝しています。