▲1枚目の写真は、防水にした地形図。表面のナイロン袋に光が反射しています。
登山に地形図は欠かせません。
ところが、地形図はそのまま持って行くとやたらと大きいですし、歩きたい範囲が複数の地形図にまたがっていると大変です。
そこで、私はいつも「カシミール3D(http://www.kashmir3d.com/ )」というソフトを使い、必要な山域の地形図をA4サイズにプリントアウトして山に持って行きます。
最初の頃は、インクジェットプリンタで印刷した物をそのまま山に持って行きましたが、地形図を見るときに顔からしたたる汗や雨、雪がかかると、その部分のインクがにじんでしまい、見苦しくなってしまうのです。
そこで、透明なマップケースを購入しましたが、どうも使いにくい。折りたためず、丸めて携帯するのですが、かさばって邪魔。
折りたためる袋を探したところ、ジップロックを思いつき、これに地形図を入れてみましたが、ジッパー部分が固くて折りたたみにくい。無理に折りたたむとジッパーが開いて隙間が出来てしまう。
薄くて、折りたたみが出来て、密封性が高く、安価な袋という条件に当てはまる透明な袋が見つからず、結局自分で作ることにしました。
台所用品として、電池を使うタイプから100V電源を使う本格的な物まで、ナイロン袋の口を溶着する機械が、「シーラー」という名で売られています(seal=密封する。sealerで密封する機械の意)。100V電源を使うタイプは「卓上シーラー」、電池式は「ハンディーシーラー」と呼ばれているようです。
A4サイズのナイロン袋にA4サイズに印刷した地形図を入れ、この機械で袋の口を溶着してしまえば良いと考えました。
結果は大成功。
こうして作った地形図は完全防水で、軽量、小さく折りたたむことも出来ます。
(私が買ったA4サイズのナイロン袋は、外側の寸法がA4サイズなので、内側は当然A4よりも若干小さくなります。そのため、A4サイズで印刷した地形図の両側をカッターか裁断機で少しだけ切り落とす必要があります。)
夏場、汗ダラダラの状態でも気にせず地形図を広げることができ、凄く便利です。
ただ、欠点もあります。
・地形図への書き込みが出来なくなります。(油性ペンを使えば可能)
・地形図と一緒にとがった物をポケットに入れると、ナイロン袋が破れて防水ではなくなります。
地形図の防水化だけでなく、食品や細かい部品類の小分け、割り箸や使い捨てスプーンの汚れ防止(2枚目の写真)、非常用のマッチや着火剤の防水などなど、いろんな使い道があるので、持っていて損は無い機械だと思います。
最後に、地形図を密封するときのポイントを一つ。
ナイロン袋の口は一度に全部溶着するのではなく、0.5cm~1cm程度残して溶着してください。それから平らな場所に地図の入った袋を置き、上から雑誌などを乗せて空気を抜き、最後に袋の口を完全に溶着します。
丁寧に作業すればほとんどの空気を追い出すことが出来、小さく折りたためるようになります。
失敗して空気がたくさん入ってしまった場合は、ナイロン袋の隅に穴を開けて空気を抜き、穴をビニールテープで塞ぐと良いでしょう。
乾電池を使うタイプの機械なら1,000円程度で売られているので、興味のある方は一度お試しを。それが気に入ったら、奮発して卓上シーラーへ。
我が家は卓上シーラーを使っています。卓上シーラーなら、中途半端に残ったスナック菓子の袋の密封も出来ます。