上の地図上の赤線ルートは勘を頼りに引いたものなので、かなりおおざっぱです。あらかじめご了承下さい。
姫路から国道312号線をひたすら北上し、生野峠の2kmほど南にある「猪篠(いざさ)」交差点を右折します。交差点には特に目印になるようなものがなかったと思います。「猪篠」と書かれた信号の標識(「猪笹」だったかも知れません)を見落とさないようにしてください。
猪篠の集落の中を東へ抜け、集落の東端からさらに東へ伸びる実線道を走っていくと、水道関連の施設(地形図で実線道が北東へ向きを変える辺りの建物記号かな?)があり、その横を通り抜けてさらに走ると、防獣ゲートに出会います。これを開いて北東へ伸びる実線道を登ってください。1車線幅の簡易舗装林道なので、運転に自信のない方は水道施設付近に駐車するほうが安全かも知れません。
(私は運転に自信があるわけではありませんが、こんな時間に山から下ってくる車はいないだろうと勝手に思い込み、林道を車で登りました。)
(私は運転に自信があるわけではありませんが、こんな時間に山から下ってくる車はいないだろうと勝手に思い込み、林道を車で登りました。)
何度か急カーブを過ぎ、白岩山山頂とその南東にある902.9m三角点ピークのちょうど中間に実線道のヘアピンカーブがあります。このヘアピンカーブの頂点に白岩山の登山口があり、簡単な案内地図が立っています。また、2~3台程度なら駐車できるスペースもありました。
▲登山口の様子
▲登山口の様子
9:20
この駐車スペースに車を止めて出発。
手すり付きの丸太橋を渡って登山道へ入ります。ごく一般的な登山道です。
この駐車スペースに車を止めて出発。
手すり付きの丸太橋を渡って登山道へ入ります。ごく一般的な登山道です。
登り始めてまもなく、中年の夫婦と挨拶を交わしてすれ違いました。「こんなに早く下山?」と不思議に思いましたが、気にせず登り続けます。
9:31
鹿除ネットの壊れたゲート脇を通過。傾斜がきつくないなので、楽に歩けます。
鹿除ネットの壊れたゲート脇を通過。傾斜がきつくないなので、楽に歩けます。
幅の広いしっかりした道に出会いました。地形図の破線道と思われます。地形図によると破線道を東へたどると遠回りして山頂へ到達できるようです。しかし、西へ進むほうが明らかに山頂への距離が短いため、(地形図どおりに道が途切れていたら、植林の尾根を適当に登ればいいと安易に考え)西へ進んでみます。
しばらく歩くと、右手側に斜面を西へ登る小径を見つけました。小さな木の道標(?)があり、この小径の方を指しています。地形図から判断すると、この小径を西へ上ると山頂へ行けそうです。
ここからは植林の中の急斜面を登ります。急斜面なので、道はジグザグにつけられています。ジグザグの道を抜けると、地形図で白岩山山頂のすぐ南で破線道が北へ直角に曲がっているあたりに出ました。
▲植林の中の登山道
▲植林の中の登山道
地形図では破線道がまっすぐ北へ山頂まで続いているように描かれていますが、実際は西向きにはっきりした道がついています。地形図で破線道が間違っているのはよくあることなので、道に沿って西へ進んでみます。等高線と平行な道なので楽に歩けますが、展望も無く薄暗い道で、あまり気持ち良くありません。
稜線上を東西に走っている破線道と合流。ここから東へ進路を変えます。(この道を西へ進むと、斜面を南へ急激に下り、猪篠集落へ下ることが出来るようです。登りと下りでコースを変えたい場合は、こちらのルートが使えるかもしれません。その場合は、車を止める場所を考える必要があります。)
道に覆いかぶさっている背の高い草があったので手で払いのけると、目の前に鹿のお尻が!私も驚きましたが、鹿の方がもっと驚いたようで、ドドドドッとものすごい足音を立てて斜面を転がり落ちるように下っていきました。
10:15
山頂に到着。登山口からわずか1時間で着いてしまいました。
山頂に到着。登山口からわずか1時間で着いてしまいました。
三角点はありません。登山口にあったのと同じタイプの案内図が立っていました。北側は植林ですが、南側は開けていて、笠形山が大きく見えます。
山頂周辺は大きな岩があちこちにあります。猪篠の集落を足元に見下ろせる岩を昼食ポイントに決めましたが、まだお昼を食べるには早い。
そこで、稜線伝いに北の高畑山(三角点のある983.8mピーク)に行ってみることにします。地形図では破線道もありませんが、実際は植林の中に小径が北へ続いています。まずは白岩山とその北の小ピークとの間の鞍部へ下りますが、このとき、左下の斜面を鹿が1頭北へ向かって走っているのを発見、私が道端の枝を揺らして音を立てると、こちらを向いて止まり、すごい鳴き声をあげて再び北へ向けて走り去っていきました。この山域は鹿が多いようなので、冬場(猟期)はハンターに出会うかも知れません。冬にこのあたりを歩く場合は、自分の存在をアピールする装備(鈴・ラジオ)が必要になりそうです。
白岩山の北にある小ピークからは稜線に沿って東へ進みます。この鞍部は伐採地になっており、幼木を保護するための白いプラスチックチューブが整然と並んでいました。ガスがかかっていなければ景色が楽しめたのかも知れませんが、この日は周囲が真っ白。何も見えませんでした。
981m小ピーク付近は下草のない植林帯で、どこでも歩けるようになっています。そのため、この付近は道がはっきりとしません。しかし進むべき方向が分かっていれば何の問題もありません。
▲981mピーク付近の様子(ガスがかかって神秘的な雰囲気になっています)
▲981mピーク付近の様子(ガスがかかって神秘的な雰囲気になっています)
今度は進路が北に変わります。細い尾根なので、迷いようがありません。斜度もあまりきつくないし、楽に歩けます。しかし、ガスがかかっていて展望はありません。ガスがなくても、木々が邪魔で景色は楽しめないかも知れませんが。
もうまもなく高畑山というところで、木に赤いプラ板がぶら下がっているのを発見。よく見ると、マウンテンバイク登山のホームページをお持ちの大柿さん(お会いしたことはありませんが、一部のハイカーの間では有名なようです)のプレートでした。
10:59
大柿プレートからすぐに高畑山山頂に到着。三角点標石と大きな電波反射板のある山頂は、本来なら展望の開けたすばらしいところのようですが、この日は天気がいまひとつで、私が山頂に到着したとき山頂付近は雲の中。展望は皆無。目の前の反射板ですらかすんでいるという有様です。おまけに髪はびしょ濡れ。展望がなければ山頂にいても仕方がないので、白岩山へ引き返します。
大柿プレートからすぐに高畑山山頂に到着。三角点標石と大きな電波反射板のある山頂は、本来なら展望の開けたすばらしいところのようですが、この日は天気がいまひとつで、私が山頂に到着したとき山頂付近は雲の中。展望は皆無。目の前の反射板ですらかすんでいるという有様です。おまけに髪はびしょ濡れ。展望がなければ山頂にいても仕方がないので、白岩山へ引き返します。
40分ほどで白岩山に到着。往復で1時間半ほどの寄り道でした。
こちらも高畑山と同様にガスがかかってきています。展望が悪くなってきました。南にかすかに笠形山が見える程度です。しかし、足元の集落ははっきりと見えます。高度感を味わいながら、岩の上で昼食にします。この日は無印良品で買ったレトルトのシチューとカロリーメイト。
▲白岩山山頂から麓の集落を見下ろす
▲白岩山山頂から麓の集落を見下ろす
高いところが大好きな私にとって、この岩の上は気持ちの良い空間です。昼ごはんを食べ終わってからもしばらくの間、ガスの切れ間から見える周囲の山並みや足元の集落・道路の様子をながめながらボ~っとしてくつろぎました。誰も登ってこない、静かな山頂でした。
▲ガスが切れると、白岩山山頂から南の笠形山がはっきり見えました
▲ガスが切れると、白岩山山頂から南の笠形山がはっきり見えました
そろそろボ~っとするのも飽きてきたし、下山に取り掛かります。
元来た道をそのまま引き返すのですが、山頂から少し下ったところでこの日3人目のハイカー(単独男性)とすれ違いました。
元来た道をそのまま引き返すのですが、山頂から少し下ったところでこの日3人目のハイカー(単独男性)とすれ違いました。
その数分後、私は登山道でスズメバチに刺されてしまいました。そのときの様子はこちらに書いていますので、興味のある方はどうぞ。
ガスがかかる度に霧雨が降る中を下山します。植林の中をジグザグに下る時もハチがまとわり付いてきて怖い目に遭いました。最初に刺されたときに、ハチが撒いた攻撃フェロモンのニオイが残っていたのかも知れません。
ハチに刺された右腕に鈍痛を感じながら、なんとか駐車場所に戻ってきました。
ふと林道を見ると、山頂付近ですれ違ったハイカーが林道を下っています。私は下山中誰にも追い抜かれなかったのですが、あの人はどこから下山したのでしょう?私が歩いたのとは別に、もっと良いコースがあったのかな。
私がこの日歩いたコースは登山道と林道跡(地形図破線)とが数箇所で交錯していましたが、明確な道標はありませんでした(見落としたのかも)。白岩山~高畑山のルートにも道標はありませんでした。
今は状況が変わっているかもしれませんが、念のため初心者だけで歩くのは避けた方が良いかも知れません。
今は状況が変わっているかもしれませんが、念のため初心者だけで歩くのは避けた方が良いかも知れません。