播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

兵庫県姫路市の雪彦山(大天井岳)

 

今日は神姫バスを利用して雪彦山(大天井岳)へ行ってきました。
坂根から尾根づたいに登り、旧下山道で虹ヶ滝まで下りてから賀野神社へお参りして帰るというコースです。

 

私の場合、神姫バスを使えば往復200円で雪彦山へ行けるのです。
それには神姫バスの「環境定期」という制度を利用します。神姫バスの通勤定期を持っていれば、土日祝祭日に限り、神姫バスの全路線が1回の降車につき100円で乗れるのです。
 
2020年4月追記
 エコ定期券制度は、2020年3月末をもって終了しました。
追記ここまで
 
雪彦山へは乗り換え無しで行けるので、行きで100円、帰りに100円払うだけです。
自家用車で雪彦山に行けば、ガソリン代がかかりますし、駐車場代が1日500円かかります。それを考えれば、往復200円というのはありがたい。

 

バスの時間に合わせて登山・下山しなくてはいけないという欠点もありますが、帰りの便(雪彦山発姫路駅行)は15:07発なので、かなりのんびり歩いても間に合うでしょう。というより、のんびり歩かないとバスを待つ時間が退屈です。

 

8:17
自宅近くの「市之橋」バス停を8:17に通過する雪彦山行きのバスに乗り込みます。

 

9:15
ほぼ1時間で終点の雪彦山バス停に到着。ここまで乗っていた乗客は、テント泊装備の大学生の男女が6人ほどと私です。

 

有料駐車場には、すでに10台以上の車が止まっており、何人かのハイカー達が登山準備をしています。

▲駐車場の様子(左)、登山口の様子(右)

 

9:19
駐車場脇のトイレで用を足し、出発。
コテージ村?の脇に急な登山道があります。この傾斜は、何回登ってもイヤになるキツさです。
振り向いても縦走装備の学生の姿はありませんでした。峰山方面へ向かったのでしょう。

 

9:21
登り初めてまもなく、登山道の右手側に小さな祠を見つけました。今まで何度も登っていますが、これに気づいたのは今日が初めてです。
この祠に今日一日の無事をお願いし、さらに急坂を登ります。

 

地面に露出している木の根がテカテカになっているのが、この登山道の険しさと登山者の多さ(人気の高さ)を物語っています。

 

道と誤認しそうな箇所は赤ペンキで「X」が描かれているので、登山道でない場所へ迷い込むことは無いでしょう。

 

9:27
「不動岩」と書かれた標識前を通過。どの岩が不動岩なのか分かりません。

 

9:38
疲れないようにゆっくりと歩いているのですが、湿度が高いせいで大量の汗が出てきます。ちょっと呼吸を整えたいと思っていると、展望岩に到着しました。

 

展望岩からは、迫力ある雪彦山(大天井岳)の岩峰を見ることが出来ます。

▲展望岩の様子(左)、休憩ポイントの様子(右)

 

ここからも急な道が続きます。というより、この登山道は最初から最後までほとんど急斜面です。

 

9:41
行者堂跡(ちょっとした平らなスペース)を通過。
この後いったん道が緩やかになりますが、すぐに急斜面に戻ります。

 

9:54
倒木がベンチのように転がり、DoCoMoの携帯電話が使えることを示す看板のある開けた場所に到着。休憩に最適なポイント(上の写真)です。

 

私は座って休憩しないので、立ったまま呼吸を整えてすぐに出発。

 

9:59
今までは明るい登山道でしたが、急に辺りが薄暗くなってきました。急な斜面をトラバースするように付けられた道ですが、尾根の西側斜面のため日が当たりにくくなっているようです。

 

高さ2mほどの段差を下る鎖場を過ぎると、まもなく出雲岩です。

 

10:04
出雲岩に到着。オーバーハングした巨大な岩の下を通過します。巨大な岩から剥がれ落ちた岩がゴロゴロと転がっています。ここを通るときは、いつも「今、地震が起こりませんように」と祈りながら歩きます。

▲出雲岩の下を通る登山道

 

10:15
岩梯子のようなところを登り(10:09)、岩壁に縦に入った溝?の中を鎖でよじ登り(10:11)、セリ岩に到着。

 

セリ岩は細い岩の隙間を通るところで、胎内くぐりのようなものでしょうか。

▲岩の隙間は大人1人で精一杯。太っている人は、右にある巻き道を通ってください。

 

ここから先は鎖場や岩の急斜面が連続して現れます。この辺りが雪彦山を登っていて一番楽しいところです。

 

写真では鎖場の雰囲気や斜面の急峻さを伝えられないので、体力と運動神経が人並みにあり、まともな登山靴をお持ちの方は、実際に自分の目で確かめてみてください。
スニーカーや登山靴“もどき”を履いているような人は、絶対に登らないでください!
なめてかかると危険です。

 

10:45
場違いな山名板が立つ雪彦山大天井岳山頂に到着。

 

南向きに展望が開けており、七種山塊や明神山が目立っています。

 

景色を眺めながらおやつを食べていると、続々とハイカーが登ってきます。山頂は狭いので、人が多いと座る場所を確保するのが大変です。(座るのに適した岩が少ないです。)

 

11:02
あまり騒がしくなるとイヤですし、他のハイカーに座る場所を譲ったほうが良いと思い、大天井岳山頂を後にします(北へ下る)。

 

大天井岳の北側も急斜面です。しかし、急斜面はすぐに終わり、普通の登山道になります。

 

11:08
天狗岩を通過。尾根から5mほど突き出した大きな岩です。以前この岩に登ってみましたが、下りるのに苦労したので、今日は登らず通り過ぎます。

 

11:09
三角点雪彦山へ行くルートと旧下山道の分岐に到着。「地蔵岳・虹ヶ滝へ(下山)」と書かれているのが、旧下山道のことです。

 

11:11
旧下山道の最初の鎖場に到着。恐ろしげな看板が立っています。

 

私が初めて雪彦山に登ったときは、この旧下山道で下りました。命の危険を感じるほどの危ないコースですが、そのときはそのスリルに興奮しました。
岩の表面が濡れていてよく滑るので、今日もスリル満点でした。

▲このような垂直鎖場が何カ所もあります。

 

旧下山道の途中からは、クライマーがよく登っている地蔵岳が見えます。

▲地蔵岳山頂。旧下山道からもこの山頂へ登れますが、少し危険なルートです。

 

今日は地蔵岳の山頂で昼ご飯にしようと思いましたが、地蔵岳に登ろうとして岩をよじ登っていると、キイロスズメバチと遭遇。じっとしているとハチはどこかへ行ってしまいましたが、刺されると怖いので、地蔵岳に登るのをあきらめました。

 

12:00
地蔵岳東側の絶壁がよく見える展望岩に到着。
ここで絶壁を登っていくクライマー達を見ながら昼ご飯です。

 

おにぎりをほおばりながらクライマーを「すごいなぁ」と思いながら見ていると、ぱらぱらと雨が降ってきたので早めに下山することにします。

 

旧下山道は虹ヶ滝に近づくにつれて濡れた岩場が多くなってきます。このコースで下山する場合は、くれぐれも慎重に歩いてください。

 

12:40
今日は岩の表面が濡れており、非常に滑りやすくて何度も足を滑らせ、服をドロドロにしてしまいましたが、なんとか虹ヶ滝に到着。

 

汚れた手や腕、シャツを洗い、沢の東側へ進みます。

 

12:45
急な斜面を数分登ると、ベンチのある休憩スペースに到着。
休憩はせずにそのまま斜面をトラバースする下山道を東へ進みます。

 

虹ヶ滝から東の下山道は非常に歩きやすく、倒木には梯子が掛けてあるという親切さ。

 

12:49
斜面を南に下って登山口へ戻る分岐点を無視し、東へ進みます。

 

12:54
大曲から登山口へ続く道と賀野神社との分岐に到着。今日は初めて賀野神社の方へ進んでみます。

 

12:56
道標に従って丸太階段を登っていくと、舗装林道に出ました。ここから1.5車線幅の舗装林道を下っていくと、賀野神社にたどり着けます。

▲賀野神社

 

境内には牛と馬の銅像が建っています。
西を見ると、雪彦の岩峰がそびえ立つ様子を大迫力で眺めることが出来ます。
足元を見ると、あちこちに鹿の糞が。

▲賀野神社境内から見た雪彦山(大天井岳・不行岳・地蔵岳)

 

神社の入り口にはトイレとベンチがあるので、ここでバスの時間をのんびり待つことにします。

 

境内で写真を撮ったり、雪彦を眺めたり、ボーッと座っていると、14:00になりました。

 

14:00
バス停を目指して舗装林道を下ります。バス停までは約2.5km。
バスを待つ時間を短くするためにのんびり歩いていると、後ろから中年のハイカーのグループにどんどん追い抜かれます。

 

14:42
バス停に到着。バスの出発時刻まで運転手さんと雑談をして過ごしました。