概要
アメリカ軍の個人用戦闘糧食「MRE」のパッケージは、2023年から新しいものへ切り替えが始まり、2024年に完全に切り替わりました。
その新型パッケージの外観を紹介したのが、前回の「外観編」です。
今回の「内容編」では、MREの中身を紹介します。

▲Saber Junction(セイバー・ジャンクション)25(2025年にドイツで実施された多国間共同訓練)において、訓練を終えてMRE(新型パッケージ)を開封する合衆国陸軍第2騎兵連隊のJuan Ospinal上等兵(当ブログ管理人による補足:内装やハッチの形状から推測すると、ストライカー装甲車の車内と思われます。)(Photo by Maria Goodwin三等軍曹 2025年9月9日撮影)パブリックドメイン VIRIN*1:250909-Z-MG423-7130(出典元サイトの規約による注意事項:The appearance of U.S. Department of Defense (DoD) visual information does not imply or constitute DoD endorsement.)
ちなみに、上の画像に写っているアメリカ兵は、下の画像のようなストライカー装甲車の車内でMREを開けています。

▲カリフォルニア州フォート・アーウィン(Fort Irwin)にあるナショナル・トレーニング・センター(NTC)において、Rotation 24-07と呼ばれる大規模演習に参加した合衆国陸軍第2歩兵師団 第1ストライカー旅団戦闘団 第3歩兵連隊 第2大隊の兵士が、ストライカー装甲車で移動している様子。(Photo by 合衆国陸軍ナショナル・トレーニング・センター運用部門 Casey Auman特技兵 2024年4月27日撮影)パブリックドメイン VIRIN:240427-A-UW088-1068(出典元サイトの規約による注意事項:The appearance of U.S. Department of Defense (DoD) visual information does not imply or constitute DoD endorsement.)
MREの開封方法
中身を紹介する前に、まずはMREを開封しましょう。
旧型のMREは袋状のパッケージで、片方の端に「Peelable Seal(引っ張って剥がせる)」と書かれていました。
接着剤が塗られている部分が一か所だけ「V」字型になっており、尖った部分は接着力が弱くなるため手で剥がせるという仕組みです。
「手で剥がせる」だけであって、「簡単に開けられる」ということはありません。
かなりの力を要します。
下の写真でも、接着剤が剥がれず袋が裂けている部分が見られます。

▲旧型MREの「Peelable Seal」(実際に手で開けた後の状態)
新型のMREは、両側に「切り口」のようなギザギザが無数についていて、「ここから開けられるのかな?」と思って引っ張ってみましたが、ビクともしません。
爪の下が内出血するくらい指先に力を入れて引っ張っても、下の画像のところまでしか破れませんでした(ほとんど切れていない)。

▲新型MREは手で開けようと思ってもビクともしない(切り口のようなギザギザは無意味)
パッケージの素材が丈夫で接着強度が高い理由は、MREが使われる環境を思い浮かべれば分かりやすいでしょう。
例えばMREは、地上数十メートルでホバリングするヘリから地上部隊に対してポンポンと投げ落とされたり、空高くを飛ぶ輸送機からパラシュート投下されます。

▲戦闘兵站大隊に対してMREを空中投下する第1特殊作戦航空団のC-130輸送機(Photo by 合衆国海兵隊Weston Brown上等兵 2022年6月13日撮影)パブリックドメイン VIRIN:220613-M-ER936-1202(出典元サイトの規約による注意事項:The appearance of U.S. Department of Defense (DoD) visual information does not imply or constitute DoD endorsement.)
パラシュートがあっても着地の衝撃は相当なもので、民生品のような「簡単に手で開けられる梱包」だと、着地の瞬間に破れたり破裂してしまいます。
大きな衝撃や圧力がかかっても破損しないようにするため、MREはあえて頑丈なパッケージになっているのです。
というわけで、新型MREを開ける時はナイフが必須(当ブログ管理人の個人的な感覚です。屈強な方なら、手で開封できるかも知れません。)。

▲手で開けるのは諦めてナイフで切った

▲新型MREは透明なトレイにタンカラーのラベルがフタ代わりに接着された形状になっていることが分かる

▲新型MREの透明なトレイ
MRE「Chili with Beans」の内容
今回紹介するのは、2024年製MREのメニュー番号1番「Chili with Beans(チリコンカン)」の中身です。
内容はメニュー(24種類ある)によって異なりますので、これはあくまでも一例にすぎません。

▲「Chili with Beans」のパッケージ内容
※英語名は仕様書に書かれている名称。カッコ内は当ブログ管理人による意訳。
- Chili with Beans(チリコンカン)
- Paperboard Sleeve(厚紙製スリーブ)
- Crackers, Vegetable(野菜入りクラッカー)
- Cheese Spread, Cheddar, Plain(チーズスプレッド)
- Cornbread(コーンブレッド)
- Cheese Filled Crackers, Pepperoni Pizza(ペパロニピザ風チーズ入りクラッカー)
- Beverage Powder, Carbohydrate Electrolyte, Grape(スポーツドリンク粉末(グレープ味))
- Bag, Hot Beverage(ホットドリンク用袋)
- Flameless Ration Heater(FRH=火を使わない糧食加熱具)
- Accessory Packet A(付属品袋A)(補足:AとBの2種類があります)
- Spoon(スプーン)
(出典:ACR-M-044 13 September 2023)
上の画像で分かる通り、MREにはたくさんの食べ物や飲み物、その他食事に必要なものが入っていますが、MREは基本的に次の7つのコンポーネント(components)で構成されています(参考:ACR-M-044 13 September 2023)。
- Entrées(主菜)
- Starches and Soups(でん粉およびスープ)
- Fruits(フルーツ)
- Desserts and Snacks(デザートおよび軽食)
- Candy(砂糖菓子)
- Beverages(飲料)
- Other Items(その他)
※必ず全てのコンポーネントが各MREに入っているわけではありません。
今回のメニューである「Chili with Beans」の場合は、各コンポーネントは下表のようになっています。(出典:ACR-M-044 13 September 2023の内容をもとに当ブログ管理人が表にまとめたもの)
| コンポーネント | 対応する内容品 |
|---|---|
| 主菜 | チリコンカン |
| でん粉およびスープ | コーンブレッド |
| フルーツ | - |
| デザートおよび軽食 | 野菜入りクラッカー、チーズスプレッド、ペパロニピザ風チーズ入りクラッカー |
| 砂糖菓子 | - |
| 飲料 | スポーツドリンク粉末(グレープ味) |
| その他 | ホットドリンク用袋、厚紙製スリーブ、FRH、スプーン、付属品袋A |
①チリコンカン
(エネルギー:270kcal、たんぱく質:16g、脂質:10g、炭水化物:30g、ナトリウム:730mg 出典:パッケージに記載の「Nutrition Facts」)
主菜が入った長方形のレトルトパウチで、下の画像の矢印の位置に切り口が付いています。
一般的なレトルトパックは長辺側に切り口が付いていますが、MREでは短辺側にあります。
長辺に沿って切って開けるとパウチが浅い容器となり、スプーンで食べやすくなりるというわけ。
短辺に沿って開封するとパウチを縦向きに持って食べることになり、深い底の方を食べるのが大変ですから、パウチのまま食べることが想定されている軍用品ならではの工夫といえます。
MREの主菜が入ったレトルトパウチは、基本的に全てこのような形状をしています。

▲主菜のレトルトパウチ(左)と厚紙製スリーブ(右)矢印の位置に切り口がある
②厚紙製スリーブ
レトルトパウチの内容品や原材料、栄養成分などが印刷された厚紙の筒で、FRHを使ってレトルトパウチを加熱するときには断熱材として、ホットドリンク用袋から飲み物を飲むときには袋の型崩れを防ぐのに使用します。
③野菜入りクラッカー
(エネルギー:170kcal、たんぱく質:3g、脂質:5g、炭水化物:27g、ナトリウム:260mg 出典:パッケージに記載の「Nutrition Facts」)
小さな野菜の粒が入った板状のクラッカーで、2枚が真空パックされています。
付属するスプレッド類を塗って食べるのが一般的ですが、砕いてから主菜に混ぜ込んで食べることもあります。

▲野菜入りクラッカー(左)とチーズスプレッド(右)
④チーズスプレッド
(エネルギー:120kcal、たんぱく質:4g、脂質:12g、炭水化物:0g、ナトリウム:430mg 出典:パッケージに記載の「Nutrition Facts」)
柔らかいペースト状のチーズです。クラッカーに塗って食べるのが一般的。
トルティーヤが付属するタコスのようなメニューの場合は、タコスの具に混ぜて食べても美味しいです。
⑤コーンブレッド
(エネルギー:260kcal、たんぱく質:3g、脂質:10g、炭水化物:41g、ナトリウム:400mg 出典:パッケージに記載の「Nutrition Facts」)
名前の通り、トウモロコシを主原料に作られた黄色いパンのような食べ物です。
単独で食べてもそれなりに美味しいですが、このメニューの場合はチリコンカンを塗って食べても美味。

▲コーンブレッドのパッケージ
⑥ペパロニピザ風チーズ入りクラッカー
(エネルギー:230kcal、たんぱく質:3g、脂質:11g、炭水化物:31g、ナトリウム:520mg 出典:パッケージに記載の「Nutrition Facts」)
ペパロニピザ風味のチーズが中に入った、円筒形のクラッカーです。

▲ペパロニピザ風チーズ入りクラッカーのパッケージ
⑦スポーツドリンク粉末(グレープ味)
(エネルギー:90kcal、たんぱく質:0g、脂質:0g、炭水化物:23g、ナトリウム:130mg 出典:パッケージに記載の「Nutrition Facts」)
このメニューに付属するのは、グレープ(ぶどう)風味のスポーツドリンクを作るための粉末です。
12オンス(約360ml)の水を入れて袋の口にあるジッパーをしっかり閉じた後、シャカシャカと振れば袋の中でスポーツドリンクができ上がります。
袋はコシのある素材でボトルというかグラスのような形をしているのため、そのまま口を付けて飲めるのが便利。

▲スポーツドリンク粉末のパッケージ(上部にはジッパーがある)
⑧ホットドリンク用袋
この中に適量の水を入れ、FRHに入れればお湯が作れます。
袋には6オンス、8オンス、12オンスの位置に目盛りが入っているため、ある程度は正確に水の量を測れます。
袋の口はジッパーになっているので、簡単に密封できます。

▲ホットドリンク用袋(袋の口はジッパーになっている)
付属品袋の中に入っているインスタントコーヒーを作るのに使いますが、インスタントコーヒーが付属するメニューは全体の半分だけのため、使い道がないメニューもあります。
私は調味料を入れた小瓶を安全に持ち運んだり、ゴミを入れて持ち帰るのにも使います。
⑨FRH(Flameless Ration Heater)
鉄とマグネシウムを主成分とする発熱体(薄いシート)が入った薄いポリエチレン製の袋で、少量(約30ml)の水を入れると数十分間発熱します。
主菜を温めたり、ホットドリンク用袋でお湯を作る時に使用します。

▲FRH(中には白い発熱体が入っている)通常は使用する直前に袋を開封する。

▲使用する際は発熱体とレトルトパウチを重ねて外袋に入れる

▲水を入れ、発熱体が下になるようにして全体をスリーブに入れて10~15分程度おくと、レトルトパウチの中身が温まる
発熱の仕組みは、次の通りです。
The magnesium and iron function as anode and cathode, respectively. The electrolyte is activated by the addition of water which initiates a rapid corrosion of the magnesium particles within the matrix. The products of the chemical reaction are heat, magnesium hydroxide, and gaseous hydrogen.
マグネシウムと鉄は、それぞれアノード(酸化反応が起こる側)とカソード(還元反応が起こる側))の役割を果たす。水を加えることで電解質が反応を起こし、マグネシウムの急速な酸化が始まる。この化学反応により発生するのは、熱、水酸化マグネシウム、および水素ガスである。
(出典:ミルスペック「MIL-R-44398B」。当ブログ管理人が意訳した。)
FRHの性能については、ミルスペックで次のように規定されています。
The heater shall be capable of providing a 100℉ minimum temperature rise in water filled MRE pouch in 12 minutes or less when tested as specified in 4.4.4.
本書の4.4.4で示す手順で試験した際、発熱体は水で満たしたMREのレトルトパウチの温度を12分以内で38℃以上上昇させる能力をもつこと。
(出典:ミルスペック「MIL-R-44398B」。当ブログ管理人が意訳した。)
ミルスペックの4.4.4を見ると4.5.3を参照するよう書かれており、そこには次の手順が書かれています。
4.5.3 Heater performance test. The heater shall be placed in a plastic tray no less than 7.5 inches long, 4.75 inches wide, and 1.75 inches deep with not more than 0.03 inch-thick tray walls. An MRE pouch (see 6.4) shall be filled with not less than 8 ounces of water in the temperature range of 35℉ to 45℉ fitted internally with a temperature measuring device, and placed on top of the heater. One end of the pouch shall be lifted and a quantity of water equal to or less than the amount used in 4.5.4 and not warmer than 72℉ shall be poured on top of the heater. A lid shall then be placed on the tray and the time and temperature rise recorded for at least 15 minutes. The temperature rise as a function of time shall be recorded at each minute interval, by means of an electronic digital recording device which produces a legible copy of the data as it is obtained throughout the performance test.
4.5.3 発熱体の性能試験 縦約19cm×横約12cm×深さ約4.5cm以上のプラスチック製トレイ(素材の厚さ7.6mm以下)を用意し、底に発熱体を置く。温度が1.7℃~7.2℃の水を240ml以上入れたレトルトパウチを温度計とともに発熱体の上に置き、温度が22℃を越えない水(発熱体を反応させるための量)を発熱体に吸わせる。トレイに蓋を被せて少なくとも15分間、温度を記録できるデジタル機器を用いて1分間隔で温度変化を記録する。
(出典:ミルスペック「MIL-R-44398B」。当ブログ管理人が意訳した。)
規定された測定手順では断熱性の高い樹脂製トレイに発熱体を入れ、蓋をして温度変化を記録しますから、実際の屋外での使用状況を再現するものではありません。
アウトドアで実際に使用する際は、樹脂製の蓋付きトレイではなく厚紙製のスリーブに入っているだけですし、風も吹きますから、期待通りの温度上昇を得られないこともあると考えられます。
ちなみに、FRHの温まり方が貧弱な場合の対処法について海外の掲示板を見ていると、「MREに付属する塩をFRHに入れる」という方法が紹介されていました。本当にそれで発熱体が元気になるのかどうか分かりませんが…
⑩付属品袋A
付属品袋にはAとBがあり、内容が少し異なっています。
今回のメニューに付属するのは「A」の方で、内容は下の画像の通りです。

▲付属品袋Aの外観

▲付属品袋Aの内容
昔から米軍のMREをご存知の方は、これらの付属品の見た目に違和感を感じるかも知れません。
最近のMREの付属品は民生品が流用されているのか、パッケージが華やかになっているのです。

▲新旧MREの付属品比較(上は旧MRE、下は新MRE)古いMREの付属品は米軍専用パッケージだが、最近のMREの付属品は民生品を流用しているように見える
付属品袋の内容
付属品袋はMREのメニューによってAかBのいずれかが付属します。
内容品の違いは下表の通りで、付属品袋Bにはインスタントコーヒー関連が一切入っていません。
| 付属品袋の内容 | 付属品袋A | 付属品袋B |
|---|---|---|
| ガム | 〇 | 〇 |
| お手拭き | 〇 | 〇 |
| 紙マッチ | × | 〇 |
| 塩 | 〇 | 〇 |
| トイレットペーパー | 〇 | 〇 |
| インスタントコーヒー | 〇 | × |
| コーヒー用ミルク | 〇 | × |
| 砂糖 | 〇 | × |
| 0cal甘味料 | 〇 | × |
▲付属品袋AとBの内容の違い(出典:ACR-M-044 13 September 2023の内容を当ブログ管理人が表にまとめたもの)
どのメニューにどちらの付属品袋が入っているのかは、次の表を参考にしてください。
| 付属品袋Aが入っているメニュー | 付属品袋Bが入っているメニュー |
|---|---|
| Menu #1 Chili with Beans | Menu #2 Chicken Stir Fry |
| Menu #3 Chicken, Egg Noodles, and Vegetables, in Sauce | Menu #4 Spaghetti with Beef and Sauce |
| Menu #6 Beef Taco Filling | Menu #5 Chicken Chunks, White, Cooked |
| Menu #9 Beef Stew | Menu #7 Beef Strips in a Savory Tomato Sauce |
| Menu #11 Vegetarian Pizza Slice, Cheese | Menu #8 Meatballs in Marinara Sauce |
| Menu #12 Vegetarian Elbow Macaroni in Tomato Sauce | Menu #10 Chili and Macaroni |
| Menu #14 Vegetarian Mexican Style Rice and Bean Bowl | Menu #13 Vegetarian Cheese Tortellini in Tomato Sauce |
| Menu #17 Pork Sausage Patty, Maple Flavored | Menu #15 Mexican Style Chicken Stew |
| Menu #19 Beef Patty, Grilled, Jalapeno Pepper Jack | Menu #16 Chicken Burrito Bowl |
| Menu #20 Italian Sausage with Peppers and Onions in Marinara Sauce | Menu #18 Beef Ravioli in Meat Sauce |
| Menu #23 Pizza Slice, Pepperoni | Menu #21 Tuna, Chunk Light, Lemon Pepper |
| Menu #24 Southwest Style Beef and Black Beans with Sauce | Menu #22 Beef Goulash |
▲2024年製MREの付属品袋の振り分け(出典:ACR-M-044 13 September 2023の内容を当ブログ管理人が表にまとめたもの)
ちなみに、付属品袋に入っているガムのパッケージは透明な袋と赤い袋の2種類があって、透明なのはペパーミント味、赤はシナモン味と言われています*2。
⑪スプーン
MREに付属するスプーンの正式な名称は「Spoon, MRE, 7-inch (brown)」で、NSNは「7340-01-508-2742」。

▲MREのスプーン(左端)をアウトドア用スプーンと並べた様子。MREのスプーンがもっともミリタリー感が弱いように感じる(当ブログ管理人の個人的な感想です)
素材はポリスチレン、ポリプロピレン、または植物由来の材料(biobased material)とされています。

▲MREのスプーン裏面は周囲が壁のように盛り上がっており、強度が高められている
MRE用スプーンの耐熱性については、性能を規定する文書「A-A-3109B」の「5.2.2 Heat distortion test」に書かれています。それによると、83℃~86℃のお湯の中に15分間吊り下げた後でも変形していないことが求められています。
スプーンの耐久性については、「A-A-3109B」の「5.2.3 Impact strength test for Type IV spoons.」に試験手順が書かれており、それに耐えることが求められています。
スプーンの強度テスト概要
試験実施前の48時間、気温17℃~28℃、相対湿度50±4%の環境にスプーンを置いておく。
ボウルの凸面を上に向けてスプーンを板の上に寝かせる。
試験中にスプーンが動かないようにするため、柄の中央付近を板に固定する。
高さ約30cmから落とした重さ450gの金属球をスプーンのボウルの凸部中央に当てる。
破損がなければテストは合格。衝撃を受けた部分の色が変わっていることについては、破損とはみなさない。
(出典:米軍の仕様書「A-A-3109B」内の「5.2.3 Impact strength test for Type IV spoons.」を当ブログ管理人が意訳したもの)
次回の「実食編」では、MREを実際に食べる時の手順を紹介します。