購入の経緯
ある時、登山者向けSNSの「YAMAP」を見ていたら、紙でできた山岳模型を紹介されている「IDAS」さんという方の投稿が目に留まりました。
非常にリアルな造りで飾っておくのが楽しそうな上に、自分で組み立てる作業自体も面白そう。
私は昔からプラモデルやラジコンを組み立てて遊んでましたし、大人になってからはパーツを寄せ集めて自作パソコンを作ったりしていたので、「何かを組み立てる」ことは大好きなのです。
商品名は「紙岳(かみだけ)」で、等高線の形に切り抜かれた厚手の紙を重ねていくことで、複雑な山の形状を表現する模型です。
品ぞろえとしては、大山(春夏秋冬でぞれぞれ色合いが異なる4種類)や北岳、富士山頂、甲斐駒ヶ岳、剣岳といった有名な山々が揃っています。
「どうせ作るなら、登ったことのある山が良い」と考え、これらの中で唯一私が歩いたことのある大山の模型を購入しました。

▲完成した「大山(夏)」の紙岳
概要
あらかじめ等高線の形に沿って精密に切断された紙(裏に糊が付いたステッカー)を番号順に貼り重ねていくと、山の形ができ上がるという模型です。
大半の部品には穴が開けられており、台座に差し込んだ爪楊枝を穴に通すように重ねることで、位置がずれることなく重ねられるようになっています。
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▲メーカー公式の解説動画
仕様

▲紙岳「大山(夏)」のパッケージ
製品名: 紙岳「大山(夏)」
メーカー: 星うさぎ工房(熊本県)
サイズ: 141mm×101mm×65mm(模型部分のサイズ)
生産国: 日本
定価: ¥4,800(税込)
購入価格: ¥4,800(税込)
購入先: amazon.co.jp
備考: 紙の部品のほか、展示用ケースや山の名前が書かれた透明シートも付属します。
パッケージ内容
展示用ケースが外装パッケージの役割を果たしており、その中には必要な部材が全て納められています。

▲組み立て前の状態
内容品は次の通りで、山の形を作り上げるための部品に加えて説明書や爪楊枝、作業時に発生する細かいゴミを回収するための小さな封筒まで付属します。

▲ケースから取り出した部品等
組み立てに必要な道具
紙岳を組み立てるには、千枚通し(またはコンパス)とピンセットが必要です。
これらは商品に付属しませんから、各自で用意しなければなりません。
千枚通し(またはコンパスの針)は、紙の部品に穴を開けるために必須。
穴はステッカーの台紙まで貫通しておらず、ステッカー部分だけに丸い切れ目があって、その中にある円形の部分を尖った針で引っ掛けて剥ぎ取ることで穴を開けますから、爪楊枝は千枚通しの代わりにならず、先端が鋭く尖った道具が欠かせないのです。
私の場合、千枚通しのような先端が尖った適当な道具が家になかったので、縫い針を使いました。
ピンセットは、子供のころからプラモデル作りに使用していたものがまだ家にあるので、それを利用。
紙岳の山頂部分は恐ろしく小さな部品で構成されているため、ピンセットも先端が細いものが望ましいです。
紙の部品は裏面に糊が付いたステッカーですから、誤った場所に貼り付けてしまったときが厄介。そんな時は、千枚通しやピンセットで剥がした後、糊を塗って改めて貼りなおさないといけません。
ということで、糊もあれば便利。
組み立て方
まずは紙の部品(台紙と呼びます)から「×」が印刷された円形の部分を全て取り除きます。
この作業により、大半の台紙に1~4個の穴が開くことになります。

▲多くの台紙には「×」が印刷されている(矢印が指している部分)
取り除く円形の部分は非常に小さいため、鋭く尖った針状のもので突き刺して持ち上げることになります。
私の場合は、針の先端で「×」の部分を持ち上げて裏返し、裏面の糊を使用して針の先端にくっつけて取り除きました。

▲千枚通しやコンパスの針などを使い、「×」の部分を剥がす(円形の切れ込みの縁に針を当てて持ち上げ、裏返ったところで針の先端にくっつけた)

▲取り外した円形の部品が針の先端にくっついている様子
剥がした円形の部品は裏に糊が付いていて千枚通しなどの先端にくっつきますから、次の穴を開ける前にその円形の部品を外さないといけません。
そのために、V字型の切れ込みが入った封筒が紙岳には付属しています。
V字型の切れ込みの下端に針を当てて引き抜けば、先端に付いた円形の小さな部品が封筒の中に落ちるというもの。
気配りが行き届いています。

▲千枚通しなどの先端についた円形の部品を廃棄するための封筒
山頂に近づくにつれて、組み立てに使用する台紙は小さくなっていきます。
小さな部品を台紙から剥がすのは困難ですが、その点も「紙岳」はよく考えられており、小さな部品の横には説明書で「はくり帯」と呼ぶ細長い溝状の切込みがあります。
この「はくり帯」は小さな部品の端と接するようになっており、はくり帯を取り除くと、小さな部品を台紙から剥がしやすくなるという仕組み。

▲はくり帯(緑色の斜線部分)を剥がしている様子(赤い「V」は、小さな部品を剥がすきっかけとなる場所を示している)
全ての穴を開け、はくり帯を剥がし終えたら、いよいよ組み立てです。
台座の穴に商品に付属する短い爪楊枝を立て、その爪楊枝が穴を通るように1枚目の台紙を台座に貼り付けます。

▲台座に爪楊枝を立てた様子
爪楊枝は穴に軽くはまっているだけですから、慎重に貼り付けなければいけません。

▲穴に爪楊枝が通るようにして位置を合わせ、1枚目の台紙を台座に貼り付ける
台紙には番号が振られているので、後はその番号順に台紙を貼っていくだけです。

▲2枚目の台紙を重ねる様子
爪楊枝を通すための穴には、3種類があります。
一つは周囲が緑色のもの、二つ目は周囲が赤色のもの、三つめは周囲に色付きの枠がないものです。
緑色の穴は爪楊枝が刺さっておくべき位置を表し、赤色の穴は爪楊枝を抜く合図になっています。

▲赤い穴(矢印の位置)に出会ったので…

▲…緑の穴に爪楊枝を差し換えた

▲次の台紙では、前の台紙で赤い穴があった位置が塞がれている
重ねる台紙が増えていくと(部品が頂上に近づいていくと)台紙は小さくなり、また形も複雑になっていきますから、正確に位置を合わせるために爪楊枝の位置の調整が必要になってくるわけです。
何度も書いていますが、台紙は裏面に糊が付いたステッカーになっていますから、その糊が爪楊枝の表面に付いて台紙とくっつき、爪楊枝が抜けなくなることがあります。
そのため、説明書では台紙を5枚貼るごとに爪楊枝を抜き差しして固着を防ぐよう書かれています。

▲上の方になると部品は小さく、また形が複雑になっていく

▲時には非常に細い部分もあって、破れないよう慎重な作業が必要(矢印で指している部分は非常に細い)
山頂が近づいてくると、爪楊枝が使えなくなります。

▲赤い穴が出てきたので主稜線上の爪楊枝を抜いた
爪楊枝が使えなくなったら、ピンセットを使って貼り付けるような小さな部品ばかりが残ります。

▲数字が大きな部品の多くは極小サイズ(右にサイズ比較用の1円硬貨を置いている)
私は細かい部分が見えづらい年ごろなので、最後の方はカンに頼ってピンセットで適当に置いていきましたが、何とか完成。

▲組み立て終了
山の名前などが印刷された透明シートをかぶせてケースの蓋を閉じると、はがきサイズの面積があれば飾れる山の模型の出来上がりです。

▲透明シートを置いてケースの蓋を閉じた様子

▲シートに山の名前や標高が印刷されているため、上から見ると山の名前が分かる
紙岳「大山(夏)」の組み立てに要した時間は、私の場合、このブログ用の写真を撮りながら作業をしても2時間15分ほどでした。
最後に
紙岳は、等高線に沿って切り抜かれた紙を重ねて山を作る組み立てキットです。
そのため、完成品を見ると等高線と地形の関係が手に取るように分かりますから、等高線を読むのが苦手という方の地図読みの練習にも使えると思います。

▲台紙の輪郭が等高線の形を表している
紙岳を見て等高線と地形の関係をイメージできるようになれば、読図力が向上するのではないでしょうか。
作る作業も面白いし、出来上がった立体模型は美しいし、等高線の勉強にもなるし、山歩きをしている方なら、買って損はないと思います。