私は自転車でよく出かけるのですが、出先で通り雨に遭うことが時々あります。
雨宿りの後、サドルが雨滴で濡れたまま自転車に乗るとお尻が冷えますし、何よりズボンに変な染みができ、みっともない状態になります。
そこで、出かける時にはポケットタオルを持ったりしていましたが、サドルの雨滴を拭き取るのにタオルはいまいち役に立ちません。
水をサドルに塗り広げているだけで、水を吸収している感じがしないのです。
しかたがないとあきらめていましたが、2023年6月4日(日)に放映された「がっちりマンデー」で、濡れたサドルを拭くのに最適な商品が紹介されてるのを見て、即座にAmazonで発注。
それが、今回紹介する「STTA(スッタ)」です。
▲STTAの利用イメージ(拭いたところが見事に乾いているのが分かる)*1
概要
STTAの素材は、電子部品を洗浄した後の水分の拭き取りに使用される「産業用のスポンジ」で、それを日常生活でも使える形状にした商品です。
仕様
▲STTAシートタイプ(ダークグレー)のパッケージ
製品名: STTA シートタイプ
メーカー: アイオン株式会社(大阪府)
サイズ: 幅65mm×高さ65mm×厚さ12mm(カタログ値)
重量: 約20g(カタログ値)
材質: ポリウレタン(シート)、ABS(ケース)、ポリエステル(紐)
カラーバリエーション: ライトグレー、ミント、ダークグレー
生産国: 日本
定価: 1,200円(税別)
購入先: amazon.co.jp
注意: この記事で写真に写っているのは、ダークグレーの製品です。
▲パッケージ内容(専用のキャリングケース、STTA、提げ紐)
▲STTAシートタイプのサイズ(ICカードとのサイズ比較)
使い方
まずは付属の紐をケースに取り付けます。
手順は簡単で、紐の両端をケースの外側から中に通して結び目を作り、紐をケースの外へ引き出すだけ。
▲まずは紐の両端をケースの外から中へ差し込み…
▲紐の端を結ぶ
▲紐をケースの外へ引き出せば、紐の取り付けは完了
紐を取り付けたケースに、二つ折りにしたスポンジシートを滑り込ませます。
▲二つ折りにしたSTTAをケースに滑り込ませる
▲携帯時のSTTAシートタイプ(二つ折りにしたSTTAをケースに入れた状態)
ケースに付けた紐を利用し、鞄の外側にぶら下げるなどして携帯します。
性能
シートタイプのSTTAがどのくらいの水分を吸収するのか、簡単な実験をしてみました。
実験の方法は、次の通りです。
(1)乾燥状態のSTTAシートタイプの重量を量る。
(2)STTAを水に浸して水を吸わせる。
(3)水を吸った状態のSTTAの重量を量る。
まずは乾燥状態のSTTAの重量から。
台所用のハカリで量ると、4gでした。
▲乾燥状態のSTTAシートタイプの重さは4g
水をたっぷり吸ってヒタヒタになったSTTAの重さは、21g。
▲水を吸ったSTTAの重さは21g
単純計算で17gの水を吸ったことになります。
これを絞って4gに戻れば完璧、ということでしっかり絞ってからハカリに載せると、7gでした。
3gの水分は残ったことになります。
▲絞った後のSTTAは7g
絞ってもSTTAから完全に水分を取り除くことはできないため、STTAを使ったときは帰宅後にケースから取り出して手洗いし、風通しの良い日陰で広げて乾かしてあげないといけません。
STTAを何に使う?
STTAの使い方としては、雨の日に濡れた鞄や自転車のサドル、傘などを拭くといったものが考えられます。
公共交通機関を利用する場合、濡れたままの傘や鞄は混雑時に他の方の迷惑になりますから、屋根のあるバス停や駅のホームなどで待っている間に、STTAで拭いておくと良いでしょう。
公共交通機関を使わない方にはイメージしづらいかも知れませんが、濡れたままの傘を持った人が隣に立つと、こちらのズボンがびしょ濡れになったりしますし、濡れた傘を座席に立てかけて座席を濡らす人もいます。気づかずそこに座ってしまうと、かなり嫌な気分になりますよ。
スポーツで汗をたくさんかく場合にも便利。
タオルだと一度汗を吸ってびしょ濡れになったらその後は使い物になりませんが、STTAなら絞れば何度でも汗を拭きとれます。(STTAを人前で絞るのは恥ずかしいかもしれませんが、それはあきらめましょう。)
注意事項
- 汚れたまま放置すると、カビが発生する可能性があります。
- 汚れた場合の洗い方は、手洗いのみ。洗濯機の使用は避けるよう案内されています。
- 色が付いた液体を吸わせるとSTTAに色がついてしまい、洗い落とすことはできません。
- 漂白剤や乾燥機は、製品の劣化を早めます。
最後に
水分を吸い取るという目的に関しては、タオルやハンカチなんて比較にならないほど高性能です。
使った後は自宅の洗面所や出先のお手洗いなど、水道のある場所でさっと洗い、しっかり絞るだけで簡単に清潔な状態に戻ります。
頑張って絞っても多少の水分がSTTAには残るため、使用したSTTAをハンカチのようにそのまま服のポケットに入れておくことはお勧めしません。
ポケットがジンワリと湿りますし、体温で温められると雑菌が繁殖しかねません。
サイズが小さいため、一度に広い範囲の水滴を拭き取ることはできませんが、(絞る場所があれば)拭いて絞る作業を繰り返せば問題ないでしょう。
ケースに入れて持ち運ぶ必要がある点も面倒かも知れません。
これに関しては、使いやすさや衛生面を考えると仕方ありません。
ただ、そんな欠点が気にならないほど吸水性能は高いので、買って後悔する可能性は低いと思います(個人的な意見です)。
長所
- 小型で軽量なため、持ち運びしやすい。
- 吸水性能が高い(自重の4倍の水分を吸収できる)。
- 絞ると簡単に給水性能が戻る。
短所
- サイズが小さいため、拭き取る対象が大きい場合は何度も絞る必要がある。
- 色素が沈着しやすいため、色のついた液体を吸い込ませて色が付くと、洗い流せない。
- ポリウレタン製のため、直射日光や高温に弱い。
*1:撮影用に濡らしたのではなく、外出した時に実際に通り雨に遭い、ビルのひさしの下に駆け込んでスマホで撮影した画像です。