播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

SOTOの名作ST-480の後継:スライドガストーチ ST-487

以前紹介したSOTOのスライドガストーチ ST-480を長年愛用していましたが、ついに大幅な改良がくわえられた新型が登場すると知り、発売を楽しみに待っていました。

旧モデル「ST-480」の記事はこちら。

2023年4月14日、ついに新型のスライドガストーチが登場。
型番はST-487です。

概要

燃焼部の長さが可変式のターボライターです。


▲ST-487を使用している様子

燃焼部にフタがついていてゴミが入りづらくなっていたり、手が小さい人でもボタンが押しやすい形状になっているなど、細かい工夫が取り入れられています。

仕様


▲ST-487のパッケージ

製品名: スライドガストーチ ST-487
メーカー: 新富士バーナー株式会社(日本)
製造国: 日本
サイズ: 幅40×奥行17×高さ117~185mm(カタログ値)
重量: 57g(カタログ値)
火口径: 直径14mm(カタログ値)
炎温度: セ氏1,300度
炎サイズ: 直径3×15mm
炎形状: 極細集中炎
使用燃料: カセットガス、ライター用ガス
連続使用時間: 30秒まで
定価: ¥2,750(税込)
購入先: ハイキングサポート アドスポーツ(兵庫県姫路市)

外観

ST-487は先端が火口になったスライドパイプを収納する円筒形の部品に、ガスタンクと点火ボタンが付いた台形の部品がくっついたような形状をしています。


▲ST-487の外観


▲裏側には注意事項が書かれたラベルがある

説明書によると、各部の名称は次の通りです。


▲火口側から見たST-487


▲底部から見たST-487

使い方

まずは火口キャップを開き、必要な長さにスライドパイプを伸ばします。


▲火口キャップを開いてスライドパイプを引き出す

次にセーフティロックを解除します。


▲点火ボタンを外側へスライドさせるとロックが外れる

点火ボタンを押し、対象に着火します。
この時、30秒以上炎を出したままにすると、火口付近が高温になって危険です。

安全のため、燃焼時間は短めにすることをお勧めします。

炎を出している時間が短い場合でも、火口が冷める時間をおかず繰り返し点火すると、火口やスライドパイプが過熱されてしまいます。


▲使用時の状態(スライドパイプは必ずしも伸ばす必要はない)

火口や火口キャップが熱くなっている場合があるので、スライドパイプを縮めるときは火口つまみを触らないといけません。


▲火口つまみ

火力の調節は、底部にあるガス調節つまみを回しておこないます。


▲ガス調節つまみ

旧製品(ST-480)との違い

基本的な機能は旧製品と同じですが、細かい部分が変更されています。

目に見えて分かりやすい部分では、本体形状が大きく変わっています。
これは、お店の方によると「手が小さな人でもボタンが押しやすいようにするため」の変更だそうです。

全体的な大きさは、ほとんど変わっていません。


▲新旧のスライドガストーチ大きさ比較(左が旧型のST-480で右が新型のST-487)

火口にキャップが付いたのも大きな変更点です。

ST-480は火口を保護するキャップがありませんが*1、ST-487は火口と一体化したキャップが付いています。

空気の取り入れ口の位置も変わりました。

ST-480は火口のすぐ下が吸気口になっていましたが、ST-487では本体底部が吸気口になっています。

メーカーサイトによると、火口付近の吸気口からは点火時にススや気化した蝋が入りやすく、詰まりの原因になっていたそうで、それを解決するために火口から最も離れた本体底部から吸気するように変更されたようです。


▲吸気口の位置の違い(左はST-480、右はST-487)

その他、ガスタンク内に活性炭を取り付け、燃料に含まれる不純物を吸着してノズルの詰まりを防ぐ工夫もあるそうです。

最後に

旧型でも特に困ってはいなかったのですが、新型のST-487は見た目が格好良くなっていますし、火口に一体型のキャップが付いて利便性と安心感が大幅にアップしているため、発売されてすぐに購入しました。

ST-480Cでもキャップはありましたが、脱着が面倒な上に鎖でブラブラするキャップは不人気だったようですから、一体型のキャップは大きな改善と言えそうです。

ST-480やST-480Cを持っている方で、火口の詰まりやキャップの不便さに困っている方なら、買い換える価値はあると思います。

*1:ST-480Cというモデルには、細い鎖でつながったキャップが付属していました。