播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

兵庫県赤穂市のビシャゴ岩(2回目)

本日は国道250号線の兵庫・岡山県境(福浦峠)近くにある「ビシャゴ岩」に出かけてきました。

2020年6月3日に一度訪れていますが、その後登山道がさらに整備され、当時は藪の中にあった三角点ピークへの道ができたり、ビシャゴ岩自体が麓から良く見えるように伐採もされたという記事を神戸新聞で読み、もう一度行ってみたくなったのです。

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▲国道250号線から見たビシャゴ岩

ルートは前回と同じで、福浦峠近くの登山口から登り、愛宕神社へ下るというもの。
312.8m三角点ピークにも立ち寄ります。

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▲対応する地図は、国土地理院発行の2万5千分の1地形図「備前三石」

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▲カシミール3Dで作成したルートの断面図

09:10
姫路市街の自宅を車で出発。

山陽自動車道を西へ進み、「赤穂」出口で一般道へ下ります。
料金所の先にある丁字路を左折し、最初に出会う「新田(しんでん)交差点を右折して国道250号線へ。

「新田」交差点から国道250号線をおよそ5km西へ進んだところに福浦駐在所があって、その東隣に公園と駐車場があります。

ここに車を止めました。


https://goo.gl/maps/9E3WDN3w4x3AvNJu5
▲駐車場所(福浦駐在所)の位置

ビシャゴ岩の登山口や登山道にお手洗いはありません。
「新田」交差点から西へ800mの「七軒家」交差点にセブンイレブンが、JR天和駅前お手洗い飲料の自動販売機があるので、それらを活用すると良いでしょう。

09:59
駐在所の隣にある駐車場に到着(地図中「P」)。

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▲車を止めた場所の様子(ビシャゴ岩が見えている。茶色い壁の建物が駐在所。)

10:04
準備が整ったので出発。
国道250号線を西へ歩きます。

福浦峠の東にある登山口までは、およそ750mの距離です。

最初の450mはガードレールが設置された歩道があるので安心して歩けますが、それ以降は歩道がありません。

10:14
登山口に到着しました(地図中「登山口」)。
ここも車1台だけなら止められます(前回はここに止めました)。

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▲福浦峠東の登山口(矢印の方向へ進む)

登山口からしばらくは林道跡歩き。
林道跡ですから幅は広いし斜度は緩いし、楽に歩けます。

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▲林道跡を進む

10分ほど歩いたところで林道跡は終わり、山道へ入りました。

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▲林道跡の終点から山道に入る

ピンクテープが付けられた細い山道を進むと、岩がゴロゴロし、石積みも残る不思議な場所に出ました。

岩がゴロゴロした場所の先には砂防ダム(地形図に記載されない小型のもの)がありますし、その下流には大型の堰堤が描かれているので、私が勝手に林道跡だと思っていた道は、砂防ダム建設用の道の跡なのでしょう。

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▲岩がゴロゴロしている場所

10:29
地形図に記載がない小型の砂防ダムのすぐ手前は三叉路(直進は愛宕神社方面へ下山。ビシャゴ岩へは左折)になっています(地図中「愛宕神社分岐」)。

三叉路を左に入らないといけませんが、下の画像のように道標や看板が立っているので、見落とすことはないでしょう。

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▲三叉路の様子(この画像の左から登って来た。右は愛宕神社方面。ビシャゴ岩へは中央奥へ進む。右手前は「愛宕神社方面下山口」を示す道標の裏面。)

ここには、ビシャゴ岩周辺の地質を説明する写真が設置されています。
また、今回の下山地点には赤穂コールドロンに関する説明が書かれたプレートがあるので、併せてその内容も紹介します。

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▲ビシャゴ岩周辺の地形(赤穂コールドロンの痕跡)について

赤穂コールドロンは
約8200万年前の火山噴火で出来た
(9回の噴火が)巨大カルデラ跡

東西約21キロメートル
南北約16キロメートルの
大きさと推定される

熊本の阿蘇(長径約25キロメートル)
鹿児島の姶良(長径約20キロメートル)
に匹敵する

備前福河駅の北西約500メートルの山肌には
カルデラが陥没した際に出来たとみられる
急斜面を見ることができる
(出典:下山地点の看板 原文まま)

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▲道標に従って山道を登る

道は等高線と斜めに交わるように付けられているため、斜度はそれほどきつくありません。

路面には山の上部から崩落したと思われる石が多いのですが、四合目のプレート(ここまでに一~三合目のプレートには出会っていません)の先で「シシ岩」と名付けられた巨岩があるように、比較的大きな岩も転がっています。

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▲シシ岩

やがて道の両側にシダが目立ってきますが、そうなると間もなく等高線間隔の広い場所に出ます。

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▲等高線間隔が広い場所の手前はシダが多い

等高線間隔が広い区間は岩がゴロゴロした湿地帯で、背の高い植物がなく空が開けているため、ビシャゴ岩もよく見えます。

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▲等高線間隔が広い区間の様子(ビシャゴ岩が見える)

五合目のプレートを過ぎると斜度が増して丸太階段が出てきました。

この丸太階段は登山道整備で伐採された周辺の木々を利用したもので、段差や設置間隔が適切なため、歩きやすい。

六合目からはさらに斜度がきつくなり、息が上がります。
時々立ち止まりながら、無理せずゆっくりと上へ。

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▲六合目から先の丸太階段の様子

標高245mの七合目からは斜度が緩んで一安心。

七合目~八合目間からは北の312.8m三角点ピークが見えるのですが、黄色い服を着た人の姿がチラチラと見えました。
人の姿が見えるということは、展望が良い場所なのかな?期待が膨らみます。

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▲七合目の先から見た三角点ピーク(黄色い服を着た人が見える)

10:55
九合目のプレートの先で、分岐に出会いました(地図中「下廻りコース分岐」)。
道標は左を指して「ビシャゴ岩下廻り」右は「ビシャゴ岩」です。

どちらに行ってもビシャゴ岩に行けそうですが、今回は三角点ピークを目指すためこの分岐は右へ。

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▲下廻りコース分岐の様子(2020年6月には無かった)

10:57
また分岐に会いました(地図中「三角点分岐」)。
ここは、前回来たときには分岐ではなく左(南)へ直角に道が折れ曲がる場所でした。

今回は丁字路になっていて右(北)にも進めるようになっており、右を指す道標には「四等三角点(東奥)約250m」と書かれています。

三角点ピークは北のはずですが、なぜ「東奥」と書かれているのでしょう。

今日は三角点ピークへ行くことも目的ですし、昼食にはまだ早いのでビシャゴ岩より先に三角点へ行くことにしました。

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▲三角点分岐の様子(写っている服やバックパックの持ち主らしき人はいなかった)

2020年6月に来たときは完全な藪だった場所に、道ができています。

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▲三角点への道の様子

11:03
三角点ピークに到着(地図中「毘沙門山」)。

三角点は四等で、帰宅後に点名を調べると「東奥」でした。
道標に書かれていた「東奥」は方向ではなく三角点の点名だったのか。

ここでは、ビシャゴ岩周辺を整備されている地元の方々がちょうど伐採の作業中でした。

期待通り、南東方面の景色が楽しめるようになっています。

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▲周辺を整備されている地元の方々(南東への展望が開けている)

整備されている方によると、三角点標石の隣の境界杭は兵庫県と岡山県の県境を示すもので、三角点は岡山県側にあるとのこと。

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▲三角点標石周辺の様子(県境を示す杭の手前は兵庫県、奥は岡山県)

やっぱり地元の方々は、ネットで見つけられる情報なんかよりずっと詳しいお話をご存じです。

三角点ピークが毘沙門山なので「ビシャゴ岩は毘沙門岩がなまったものでは?」と質問すると、「地元のお年寄りの中にはそうおっしゃる方もいらっしゃいますけど、毘沙門天が祀られているのは違う尾根で、ミサゴ(鳥の種類)の名前が訛ったものという説の方が有力」とか「ゴムシートが張られた池は、山の上にある古いため池に行くのが大きな負担になっていたので、あの場所に新たに作られた」「麓の八幡宮には楠の巨木がある」などなど。周辺の山の登山道に関する情報も聞かせて頂きました。

作業中にもかかわらず、色んなお話を聞かせて頂きとても参考になりました。
ありがとうございました。

11:28
気がついたら25分も三角点ピークで過ごしていました。
お昼ご飯に良い時間なので、ビシャゴ岩に向けて出発。

三角点分岐から南へ進むと、すぐにビシャゴ岩です。

11:34
ビシャゴ岩に到着(地図中「ビシャゴ岩」)。
前回来たときは文字だけだった看板が、ミサゴのイラスト付のものに変わっていました(文字だけの看板も位置を変えて残っています)。

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▲ビシャゴ岩

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▲ビシャゴ岩の全景(高所撮影用の3mのポールにTheta Z1を取り付けて撮影)

ビシャゴ岩からの眺めについては、前回撮影した下のパノラマを参考にしてください。

パノラマ画面左上のリストで「ビシャゴ岩からの展望」を選ぶと、ビシャゴ岩に立ったときに見える景色を、「空撮」を選ぶと、ビシャゴ岩が写る場所でドローンを使って撮影した全天球パノラマをご覧いただけます。


https://shimiken1206.sakura.ne.jp/panorama/bishagoiwa20200603/virtualtour.html
▲ビシャゴ岩で撮影した全天球パノラマ(撮影日:2020年6月3日)

昼食の準備をしていたら、三角点ピークで作業をされていた方々が来られました。

おにぎりやゆで卵を配っている方がいらっしゃったのですが、なぜか私までおにぎりとゆで卵、缶コーヒーまで頂いてしまいました。
重ね重ねありがとうございます。

本日、私が用意してきた昼食はアメリカ軍の戦闘糧食「MRE」の「Chicken Burrito Bowl(チキン・ブリトー・ボウル)」。

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▲MREのパッケージ

トルティーヤにチーズスプレッドを塗り、チキン・ブリトーの具を乗せて巻いて食べます。

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▲チキン・ブリトー・ボウル

MREには他にも菓子パン的なものやナッツも付属していたのですが、それらを食べるとお腹いっぱいになってしまうので開封せず、頂いたおにぎり、ゆで卵、缶コーヒーを食べました。

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▲こんなに頂いてしまいました

12:42
お腹は一杯になったし、展望も満喫したし、そろそろ下山しましょう。
イラスト付のビシャゴ岩の看板に向かって右へ延びる道へ入りました。

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▲下廻りコースへ入った

この道はビシャゴ岩の下を通って「下廻りコース分岐」へと通じています(食事中に地元の方に伺いました)。

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▲ビシャゴ岩の下を通る道の様子

ビシャゴ岩が麓から良く見えるように伐採が行われたため、下廻りコースからはビシャゴ岩を見上げることができます。

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▲下廻りコースから見上げたビシャゴ岩

下廻りコース分岐に出会ったら、往路を逆にたどって下るだけ。
往路で息が上がってゆっくり登った斜面も、下りは速い。

13:04
愛宕神社分岐まで戻ってきました(地図中「愛宕神社分岐」)。
登りで左折した三叉路は、下りでは丁字路の突き当たりになります。

ここに立っている道標に従って左へ。

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▲愛宕神社を指す道標

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▲道標に従って砂防ダムを渡る

砂防ダムを渡った後に石積みがある削平地に出会いますが、道は削平地から右へ下るように付けられているので、間違えないように注意が必要です。

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▲道を間違いやすい場所(ピンクテープが目印)

13:06
ゴムシートが張られたため池に出会いました(地図中「ため池」)。

ため池の北側が道になっており、池の南に入らないようピンクの紐が張られています。

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▲ため池の北側を通る

ため池の東側には、三合目のプレートがありました。
私が登った道には一~三合目のプレートがありませんでしたから、愛宕神社からの道が正規ルートということかな。

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▲ため池脇にある三合目のプレート

ここには「弘法の水 200m」と書かれた道標があります。
道標の矢印の向きを考えると、地形図の破線道を200mも登らないといけないことになります。

実は、三角点ピークで出会った方に「山仕事の時、目にゴミが入ったら弘法の水で目を洗うと痛みが治るという言い伝えがある」というお話を伺っていたのですが、お腹いっぱいの体で200mの距離を登るのはきついなと思い、弘法の水には立ち寄りませんでした。

ため池の東端からは、竹林の中を南へ進むことになります。道は明確。

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▲竹林を下る

竹林の中で謎の人工物に出会いました。
2020年6月にここを歩いた時にも見たのですが、その時は正体が分からず仕舞い。

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▲竹林に残る謎の人工物

今回は、三角点ピークでお会いした地元の方にこれの正体を教えて頂きました(前回のブログ記事の写真を見せて質問しました)。

なんでも、奥さんを亡くした男性が奥さんの遺影を祀るために作った台座で、台座の周辺は池になっており、池の中に島のように台座が立っていて、その上に遺影が飾られていたとのこと。仲の良いご夫婦だったんでしょうね。

その男性も亡くなり、後は荒れるがままになってしまったそうです。

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▲奥さん思いの男性が作ったモニュメントの先は、段々畑跡を見ながら下る

13:16
防獣ゲートを開け、愛宕神社に出ました(地図中「愛宕神社」)。
ここの防獣ゲートは、2本のピンで扉を固定するようになっています。

愛宕神社の横に、二合目のプレートがありました。

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▲ゲートを固定するピン(上と下に1本ずつ計2本ある)

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▲愛宕神社

神社に手を合わせてから下山を再開。
南へ延びる道は法光寺の北で直角に右へ折れ曲がり、西向きになります。

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▲道標に従って右へ折れる

13:21
段々畑跡に作られた太陽光発電所を左に見ながらあぜ道跡(?)を下り、国道250号線に出ました(地図中「下山地点」)。

一合目のプレートはどこにあったんだろう。

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▲太陽光発電所

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▲ここに出てきた

普段ならこのまま帰宅するのですが、今回は三角点ピークで話を聞いた夫婦楠(くすのき)を見るため、八幡宮へ向かいました。

13:31
スマホでGoogleマップを頼りに、集落の中の、車が1台辛うじて通れるだけの幅の道を進むと八幡宮にたどり着きました(地図中「八幡宮」)。

集落内の道は複雑なので、Googleマップがないと難しいです。


https://goo.gl/maps/hyyce1UaekJcELkA8
▲八幡宮の位置

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▲八幡宮の鳥居

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▲八幡宮の社殿

13:35
神社に手を合わせてから鳥居に戻り、鳥居の前に立つ楠の巨木を見物。

下の写真で手前に写っている楠は(私の記憶が正しければ)幹周りが4m弱、奥は3m強です(三角点ピークで地元の方に幹周りを教えてもらいました)。

巨大すぎて普通のレンズでは全体を写せなかったので、魚眼レンズを使用。

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▲夫婦楠(魚眼レンズで撮影)

13:45
駐車場所に戻ってきました。

往路と同じく山陽道を使って姫路へ。

14:40
自宅に到着。


交通アクセス

高速道路を利用する場合は、山陽自動車道の赤穂出口が最寄りです。

公共交通機関を利用する場合は、JRの備前福河駅が最寄り駅です。

備前福河駅から今回の登山口まではおよそ1km、下山地点から備前福河駅までは、およそ700mです。