本日はドウダンツツジで有名な、赤穂市の雄鷹台山(おたかだいやま)に行ってきました。
ドウダンツツジを見る他に、地形図に描かれているのにGoogleマップには記載がない神社を見ることと、その神社へ続く送電線巡視路を歩くことも今回の目的です。
▲雄鷹台山登山道の色づいたドウダンツツジ
JR赤穂駅からドウダンツツジの回廊を通って雄鷹台山の山頂へ行き、その後七合目から送電線巡視路で北野中浄水場へ下るというルートです。
地形図で北野中浄水場近くの尾根の上に描かれている神社が気になっていたのと、Googleマップの航空写真に明確に写っており、地形図にも破線として描かれているこの尾根を通るルートを歩いた山行記録が、Web検索で見つけられなかったからです。
「どんな理由があって誰も歩かないのだろう?」と気になったわけです。
▲対応する地図は、国土地理院発行の2万5千分の1地形図「相生」
▲カシミール3Dで作成したルートの断面図
11:06
JR姫路駅を播州赤穂行の普通列車で出発。
11:37
播州赤穂駅に到着。運賃は590円。
播州赤穂駅の改札を出て左へ進み、北口から外へ。
北口の階段下にお手洗いがあるので、そこで用を足してから出発しました。
▲JR播州赤穂駅の北口
11:44
準備を済ませてJR播州赤穂駅の北口を出発。
駅の北にあるロータリーのすぐ北を東西に伸びる道路を東へ約300m進むと、信号のない交差点に出会います。
その交差点で「駅北さくら通り」と呼ばれる道路を北へ渡ると、雄鷹台山の登山口は目の前。
▲この交差点を渡った先が登山口
https://goo.gl/maps/Hj9qC1bMxZRQj9VZ9
▲登山口の位置
交差点のすぐ先には地形図に描かれている通り石段があり、そこが登山口になっていますが、石段の下は車で一杯。隙間には原付や自転車まで置かれていて、これ以上車を駐められそうにありません。
こうなっているだろうと予想していたので、JRを利用しました。
マナーや常識を気にしなければ、付近の大型ショッピング施設の駐車場に車を置くことも可能です。
▲石段下の様子(ハイカーの車や原付などが止められていた)
11:51
車の隙間を通って石段を登ると、そこにあるのは大師堂です(地図中「大師堂」)。
大師堂で手を合わせてから登山道へ。
▲大師堂へ続く石段
▲大師堂に向かって右から登山道が始まる
大師堂から始まる登山道は、二合目までずっと石段です。
石段は幅が狭くなったり広くなったり、展望が良かったり悪かったり、場所によって様子は違いますが、自分好みの歩幅で歩けない石段の道はキツイ。
▲序盤の石段の様子
登山道には山頂を十合目として一合ごとに看板が立っているので、あとどのくらいで雄鷹台山の山頂に着くのか簡単に分かります。
11:56
一合目を通過(地図中「一合目」)。
▲一合目の看板(一合ごとに同型の看板が立っている)
12:01
二合目に到着(地図中「二合目」)。
ここは展望が良く、息を整えるために小休止するのに最適です。
▲二合目からの展望
二合目の北には地形図で送電線が描かれていますが、実際には存在しません。
ドウダンツツジが出てくるのは、二合目から先です。
ただし、三合目までは少なめ。
12:04
三合目を通過(地図中「三合目」)。
もっとも印象的なドウダンツツジの回廊があるのは、三合目と四合目の間。
密集したドウダンツツジが登山道を至近距離から狭んでいるため、迫力があります。
▲色づいたドウダンツツジの間を通る
https://shimiken1206.sakura.ne.jp/panorama/otakadaiyama20211121/index.html
▲雄鷹台山の三合目・四合目間で撮影したドウダンツツジの様子(撮影日:2021年11月21日。長さ3mのポールにRICOH THETA Z1を取り付けて撮影した画像。)
12:13
四合目を通過(地図中「四合目」)。
四合目からは、ドウダンツツジの間隔が広がります。
▲四合目から先はドウダンツツジの間隔が広めになる
12:15
五合目を通過(地図中「五合目」)。
12:19
六合目を通過(地図中「六合目」)。
七合目の手前では、ドウダンツツジに混じってサザンカが咲いていました。
▲七合目の手前に咲いていたサザンカ
12:21
あずまやのある七合目を通過(地図中「七合目」)。
あずまやでは、家族連れが餌で野鳥を呼び寄せて楽しそうに過ごしていました。
▲七合目の様子(写っている鉄塔は「赤穂支線5番鉄塔」)
ここから東へ延びる送電線巡視路で下山する予定なので、巡視路の入口を探したところ、広くて明確な道が送電線の真下を通って東へ延びていることが確認できました。
これで一安心。
七合目と八合目の間には、「オタカばし」と名付けられた小橋が架けられています。
以前から橋はありましたが、名前はついていたかな。
▲オタカばし
12:26
八合目を通過(地図中「八合目」)。
登山中に何組かを追い越しましたし、すれ違う(下山する)ハイカーの数も多く、山頂は混雑している(落ち着いて過ごせない)可能性が高いので、八合五勺の展望所で昼食を食べることにしました。
12:29
八合五勺の展望所に到着(地図中「八合五勺」)。
▲「絶景の眺め」と書かれた八合五勺(「五酌」は誤り)の看板
▲誰も居ない展望所の様子
展望所のイスに座ると、正面に赤穂市街の風景が広がります。
景色の良い場所で食事をすることを山歩きの楽しみにしている私にとっては、素晴らしい空間。
▲展望所のイスに座ると目の前に広がる風景
ここは前にも来たことがありイスがあることは知っていたので、本日はテーブルだけ持ってきました。
ここで頂く本日の昼食は、アマノのフリーズドライ「チキンカツカレー」です。
▲本日の昼食(チキンカツカレー)
今まで誰も居なかったのに、私が食事の準備を始めると続々とハイカーが入ってきて、景色を眺め始めました。
人がいないと素通りするのに、誰かがいたら「何だろう?」と思うのかな。
13:15
昼食と展望を満喫し、下山開始。
まずは七合目へ下ります。
そして、七合目から東へ延びる送電線巡視路へ。
▲七合目から送電線巡視路へ入る
巡視路は、送電線の真下を通る区間は快適そのもの。
▲送電線の真下を歩く区間の様子
ところが、送電線の真下を離れて谷へ下る道はザレザレの急斜面です。
転倒しないように慎重に下って谷を通過すれば、また快適な道に戻りました。
地形図で破線道が三叉路になっている付近はザレた斜面でしたが、斜度は大したことがなく問題ありません。
▲ザレた路面の三叉路は右へ
シダが刈られて幅が広い快適な道を、赤穂支線6番鉄塔に向けて下ります。
▲広くて快適な送電線巡視路
13:31
赤穂支線6番鉄塔下を通過(地図中「赤穂支線6番鉄塔」)。
▲赤穂支線6番鉄塔
さて、気になっていた神社はもうすぐのはずと思って鉄塔下を通過すると、藪の中に玉垣が見えました。
何か変です。
13:34
地形図で神社の地図記号が描かれた場所に到着(地図中「愛宕神社跡」)。
神社の跡地でした。
玉垣や基壇などの石造物と瓦はありますが、建物は一切残っていません。
▲愛宕神社跡
▲石段を少し下ってから見上げた神社跡地
愛宕神社
浅野長直が赤穂藩主となったときに、近藤正純に命じて城の鎮守として鬼門となるこの地に愛宕山大権現を祀らせた。社殿はなくなったが、鳥居、手洗石、玉垣などが残されている。
(出典:北野中登山口の標柱)
神社跡から先は、神社の参道だった石段を下ります。
間もなく石段がなくなり普通の山道になったと思ったら、舗装道路に出ました。
麓の北野中浄水場から尾根上の貯水タンクへ続く車道です。
浄水場側は鎖が張られていて「立入禁止」の看板があり、貯水タンクは有刺鉄線と金網に守られていて、やはり「立入禁止」です。
しかし、心配はいりません。
車道を渡った先に参道の続きがあります。
▲車道を横切って参道の続きへ入る
▲車道の下から麓へ続く参道
車道の下の参道は、ほとんど土と落ち葉に埋もれていますが、もとは石段のようです。
麓が近づくと、石段ではなくコンクリートの階段に変わりました。
13:43
鳥居をくぐり、北野中浄水場の正門脇に下りてきました(地図中「浄水場登山口」)。
浄水場の正門の外側なので、誰でも自由に通れます。
ハイカー向けの駐車スペースはありません。
▲愛宕神社の鳥居
▲ここに出てきた
▲登山口に立つ標柱と石碑(「愛宕山大権現」と刻まれている)
このルートを歩く人が少ないのは、駐車場所も見どころも無いというのが理由かな。
さて、播州赤穂から姫路へ帰るための列車は、日中の時間帯は毎時9分か7分の発車です(1時間に1本しかない)。
ここから播州赤穂駅まで850mほどですから、のんびり駅まで歩けばちょうど良い時間です。
13:58
JR播州赤穂駅に到着。
14:07
姫路行きの普通列車が播州赤穂駅を出発。
14:39
姫路駅に到着。運賃は590円。
交通アクセス
自家用車の場合は、大師堂の下の空き地に止めるのが便利。
鉄道を利用する場合は、JRの播州赤穂駅が最寄りです。ただし、列車の本数は少ないので、事前に時刻表を確認しておいてください。