私は趣味で山歩きをしていますが、その目的は景色の良い場所でのんびり食事と展望を楽しむこと。
それを実現するために、山へはイスとテーブルを持っていくことにしています。
今までは地上高の低い折りたたみ式の小型テーブルを使っていて、それでも充分に快適な時間を山の上で過ごせていたのですが、山での食事がもっと快適になりそうなテーブルを見つけてしまいました。
それが今回紹介するHelinox(ヘリノックス)の「Table O Home(テーブルオー ホーム)」です。
注意!
この記事内のテーブルオーの天板には「Helinox」のロゴがありますが、これは別売の「Helinox ロゴステッカー S / ブラック」(税別¥600)を貼ったものです。
標準では天板にロゴはありません。
仕様
▲テーブルオー ホーム(サイズ比較と利用時の様子を想像出来るようにするため、同社製のタクティカル チェア ミニと並べています)
製品名: テーブルオー ホーム(Table O Home)ウォールナット
メーカー: Helinox(韓国)
使用時のサイズ: φ26.5cm×H39cm(カタログ値)
収納時のサイズ: W29cm×H3cm×D40cm(カタログ値)
重量: 本体240g、収納袋 124g(実測値(カタログ値と異なるので、実測値を載せました。カタログでは本体220g、総重量350gとなっています。))
耐荷重: 2kg
材質: 天板は合成樹脂化粧合板(メラミン樹脂)、レッグはアルミニウム、ケースはコットン
生産国: 天板、レッグは韓国、ケースはベトナム
購入価格: ¥6,800(税抜)
購入先: Alpen Outdoors明石大蔵海岸店(明石市)
備考: ここで紹介しているのはウォールナット柄ですが、オーク柄のものもラインアップされています。
外観
コットン製のトートバッグに一式が入った状態で売られています。
トートバッグとその中身は、以下の通り。
▲テーブルオー ホーム ウォールナットを購入すると手に入る一式(Helinoxのロゴは、私が別売のステッカーを貼ったもの)
トートバッグの内側、片面には細いポケットが対角線に沿って縫い付けられています。
これは3本の脚(レッグ)を収納するためのもの。
▲トートバッグの片面を外から見ると、斜めにポケットが付いているのが分かる
▲トートバッグ内のポケット
テーブルとして使うのに必要なのは天板と3本の脚で、これらに折りたたみや伸縮の機構は一切付いていません。
▲天板(直径約26cm)(Helinoxのロゴは、私が別売のステッカーを貼ったもの)
天板はよくできていて、手触りは安っぽさがありませんし、周囲は反り上がっており、載せたものが転がり落ちにくくなっています。
ちょっとした「お盆」のような感じ。
▲天板の周囲は反り上がっている(Helinoxのロゴは、私が別売のステッカーを貼ったもの)
▲3本の脚(一方の端には樹脂製のキャップがあり、反対側の端にはキャップがついていない)
天板の裏面中央には、「ハブ」と呼ばれる樹脂製の部品が接着されており、このハブの穴に脚を差し込んで組み立てます。
▲天板裏面にあるハブ
使い方
既に書いたとおり、テーブルオーには折りたたみや伸縮機構が一切ありません。
組み立てるときは、アルミ中空パイプの脚を3本、天板裏面のハブに差し込むだけです。
ハブにはロック機構がなく、脚はハブとの摩擦で留まっているだけ。
脚には向きがあります。
キャップがはまっていない方の端をハブに差し込むのが正しい組み立て方。
▲脚を3本、天板裏面のハブに差し込んだ状態
これをひっくり返せば、テーブルのできあがり。
▲組み上がったテーブルオー(Helinoxのロゴは、私が別売のステッカーを貼ったもの)
使い心地
私は山にイスも持っていきますが、冒頭の画像に写っていたタクティカルチェア ミニとの相性は抜群。
▲テーブルオーを前に置き、タクティカル チェア ミニに座った様子
山の上から景色をぼーっと見て過ごすのが好きな私にとっては、このイスとテーブルの組み合わせは最高です。
ただ、天板はそれほど大きくない(直径26cm)ので、多くの物は置けません。
また、脚が天板の一点(中央)から広がっている構造なので、天板の外周部付近に力を掛けると倒れやすいという構造上の問題点があり、物を置く場所に気をつけなくてはいけません。
例えば、500mlの中身が入ったペットボトルを縁に置くだけで、テーブルオーは転倒します。
直径26cmと言われても想像が付きにくいと思いますので、参考として日清のカレーメシを置いた画像を撮ってみました。
▲日清のカレーメシとのサイズ比較(Helinoxのロゴは、私が別売のステッカーを貼ったもの)
これを山に持っていく時の携帯方法ですが、私の場合は標準添付のトートバッグは使いません。
脚は輪ゴムでまとめてバックパックに放り込み、天板は傷みや汚れを防ぐために30cm×40cmのナイロン袋に入れた上で、私はバックパックのフロントポケット内に収納しています。
▲山に持っていくときは、輪ゴムで3本の脚をまとめ、天板はナイロン袋に入れる
▲天板を私のバックパックのフロントポケットに収納する様子(ここに写っているのは、モンベルの「ランドナーパック33」の古いモデル。)
長所
- 複雑な機構がまったくないので、壊れないし使うのが簡単。
- 軽いので、気軽に山に持って行ける。
- 家の中でも使えそうなデザイン(家でも使えば、払ったお金の元が取りやすい)。
- 普通なら物を置けないような場所でも、平らな空間を作り出せる。*1
▲平らな場所が全くない岩場でも、快適に食事ができる
短所
- 天板は折りたたんだり分割できないので、山歩きに持っていくには大きめのバックパックが必要。
- 脚の付け根が天板裏面の中央に集まっているため、安定性が低い。
- 軽すぎるので、風が強い環境では使えない。
- 単純な製品なのに、価格が思いのほか高い。
- 山で使っていると、他のハイカーに変な目で見られる。
最後に
テーブルオーのおかげで、山の上での食事時間が至福のひとときに変わりました。
これを使って山の上で食事をすると、大げさかも知れませんが、まるで絶景を売りにしている観光地のレストランで食事をしている気分になります。
いや、山の上まで登って来たという達成感や、山歩きをしない人には見られない絶景を楽しめるという点を考えると、私にとっては「展望レストランでの食事」以上に幸せかも。
そんな人はあまりいないと思いますが、私と同じような感覚を持っている方には、強くお勧めしたい製品です。
デザインが山道具らしくないので、家の中でも問題なくサイドテーブルのように使えると思いますよ。
私はアウトドア感を出したくて、別売のロゴを天板に貼り付けてしまいましたが…
モンベルでは、もっとシンプルなアウトドア向けデザインの廉価版「サイドテーブル S」(¥4,500税別)が売られています。
*1:天板は樹脂製ですので、この上でガスストーブなどを使用すると、輻射熱で天板が傷むおそれがあります。また、テーブルが転倒した際に危険なので、このテーブル上では火器を使用しないでください。