私は暑さに極端に弱いので、この時期に山を歩くのはキツイ。
しかし、気持ちの良い山の上でのんびり食事を楽しむ時間は至福のひととき。
歩く距離が短ければ暑くても大丈夫なので、短時間で展望の良い場所にたどり着けて、なおかつ他の登山者がいない静かな山ということで、姫路市北西部にある「しゃくし山(向山)」に行くことにしました。
最短ルートで山頂を目指し、食事を終えたらピストンで下山するだけの、山歩きと言えないような山行です。
▲しゃくし山山頂(ドローンで撮影)矢印の位置に私が立っています。
▲対応する地図は、国土地理院発行の2万5千分の1地形図「龍野」
▲カシミール3Dで作成したルートの断面図
10:15
姫路市街の自宅を車で出発。
国道29号線を北上し、「追分」交差点を過ぎておよそ1.3km、振り袖を着た女性のイラストが描かれた「美しいきもの きぬや」の看板のすぐ先にある、何の目印もない三叉路を右に曲がります。
360mほどで丁字路に突き当たるので、それを右折。
すると、車を駐める予定の墓地(向山霊苑)に入ります。
▲墓地に出会ったら矢印の通りに進む(矢印の通り右折すれば駐車スペース、直進すると登山口に到達する)
さて、国道29号線から離れる際の目印として呉服店の看板を紹介しましたが、こういうお店の看板はある日突然なくなったりします。
もっと恒久的な目印はないかと探してみたところ、呉服店の看板の向かい側に「9.8」のキロポストを見つけました。北向きに国道29号線を走っていると、看板は右側、キロポストは左側にあります。
どうでもいい話ですが、このキロポストは国道29号線が出来た当初の起点である姫路市の青山(「夢前橋西詰」交差点)からの距離を示すもので、現在の国道29号線の起点からの距離ではありません。
https://goo.gl/maps/yXk4dCXukbLc2urx6
▲今回車を駐めた墓地の位置
10:47
墓地に到着(地図中「P」)。
墓地の空きスペースに車を置きました。
▲墓地の中に車を置いた
10:56
準備が整ったので出発。
10:57
墓地の東側を南に延びる1車線幅の道を進むと、すぐに岩国神社の鳥居に出会います(地図中「鳥居」)。
▲岩国神社の参道入口にある鳥居と石灯篭
https://goo.gl/maps/MndH7EfiKCi8gozS9
▲岩国神社の鳥居の位置
鳥居をくぐって石段を登ると、石碑に突き当たりました。
大正12年に神社の改築が行われた際の寄進者の氏名などを刻んだ石碑です。
石碑に突き当たったら右へ。
▲石碑に突き当たったら右へ向きを変えて山道を進む
参道はつづら折れのなだらかな道。
ただ、路面は岩がゴツゴツしていて歩きやすくはありません。
山道は高さ数メートルの崖に突き当たって終わり、そこから石段を登ると岩国神社の前に出ます。
11:05
岩国神社に着きました(地図中「岩国神社」)。
拝殿に手を合わせて入山の挨拶をしてから通過。
▲岩国神社
岩国神社については、兵庫県神社庁のWebサイトに詳細が書かれています。
岩国神社は、参道から見ると崖の上にあるように見えますし、岩国神社の建物がある場所は広い削平地になっており、縁は石積みで補強されています。
国道29号線(因幡街道)や「追分」交差点から西へ延びる出雲街道を見渡せる場所なので、戦国時代には砦のようなものがあったのかも知れません。
▲岩国神社は広い削平地の端に建っている
登山道は、岩国神社の拝殿に向かって右後ろに立つ小さな祠の横から始まっています。
▲登山道は祠の横から始まる
尾根にはしっかりした道がついており、斜度も緩やかで歩きやすい。
まったく展望はありませんが、きれいな自然林の中なので気分よく歩けました。
▲尾根道の様子
11:15
境界標石が埋まった小ピークを通過(地図中「境界標石」)。
▲側面に「山」と刻まれた境界標石
境界標石のある小ピークのすぐ先で、岩尾根に出会いました(地図中「岩尾根」)。
南側の景色が良くて気持ちいい。
▲岩尾根の様子
展望の良い岩尾根が終わると再び自然林の中の道に戻り、やがて斜度がきつくなります。
そして、下の画像のような斜めの溝が入った巨岩を越えると、しゃくし山の山頂です。
▲斜めに溝が入った巨岩
11:24
しゃくし山の山頂に到着しました(地図中「しゃくし山」)。
展望の良い岩場です。
▲しゃくし山山頂全景(ドローンで東から撮影)矢印の位置に私が立っています。奥に見えている山塊は新龍アルプス。
ドローンを飛ばしたり、本日の主目的である昼食を楽しみ、のんびりと贅沢な時間を堪能。
▲本日の昼食(海鮮スープカレー)
しゃくし山山頂からの展望は、以下の全天球パノラマでご覧ください。
前回(2017年1月5日)訪れたときに撮影したものです。
https://shimiken1206.sakura.ne.jp/panorama/shakushiyama20170105-2/virtualtour.html
▲しゃくし山山頂からの展望(撮影日:2017年1月5日)
本日はドローンで空撮の全天球パノラマを撮影。
https://shimiken1206.sakura.ne.jp/panorama/shakushiyama20200620/virtualtour.html
▲しゃくし山山頂上空で撮影した全天球パノラマ(撮影日:2020年6月20日)
今日は空気が澄んでいて、瀬戸内海やその向こうの淡路島、そして小豆島も比較的ハッキリと見えました。
▲白く光る瀬戸内海と、遠くに霞む淡路島(左奥)
▲遠くに霞む小豆島(最奥)
ところで、「しゃくし山」という山の名前が気になっている方もおられるでしょう。
しゃくし山の名前の由来は、「山頂にオタマジャクシの形をした凹みがあるから」というのを聞いたことがあります。
そこで、ドローンを使ってその凹みを撮影してみました。
山頂の上空でドローンのカメラを真下に向けて撮影したのが、下の写真。
赤枠の中に、オタマジャクシ型の凹みがあります。
▲しゃくし山山頂にあるオタマジャクシ型の凹み
12:48
雲が多くて涼しかったため思わず長居をしてしまいましたが、ぼーっと過ごすのもさすがに飽きてきたので、下山開始。
往路をそのままたどって駐車場所へ戻りました。
13:08
駐車場所に到着。
13:40
自宅に到着。
この「しゃくし山」は、東にある228.5m三角点ピークを経由し、北の舞子池へ下る馬蹄型の周回ルートも楽しめます。
今回紹介したルートは、暑さに弱い私が最短距離でしゃくし山を楽しむために選んだものです。
体力や時間に余裕があれば、以下の記事を参考に周回ルートも楽しんでみて下さい。
交通アクセス
公共交通機関を使われる場合は、路線バスが便利です。
JR姫路駅北口4番のりばから発車する山崎行きの路線バスに乗り、岩国神社の西麓にある「かまはな」バス停で下車。
その後は、スマホの地図を頼りに登山口を目指してください。
バスの本数は少ない(基本的に1時間に1本。時間帯によっては間が2時間あくこともあります)ので、神姫バスのWebサイトで事前に時刻を調べておいてください。
https://goo.gl/maps/cCe6FfUjETkxKtXQ9
▲「かまはな」バス停の位置