播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

JR西日本 網干総合車両所 一般公開

本日は、JR西日本の網干総合車両所一般公開に出かけてきました。

網干総合車両所はJR網干駅の西側にあって、姫路や岡山を走るJRの列車の点検、整備を行っている施設です。

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▲車両の屋外展示の様子(左から「TWILIGHT EXPRESS瑞風」、289系「らくラクはりま」、223系)

イベント名称: 網干総合車両所 一般公開 ~ふれあいフェア2019 安全で環境にやさしい鉄道~
日時: 2019年11月3日(日)10:00~15:00(最終入場14:00)
場所: JR西日本 網干総合車両所
入場料: 無料
駐車場: なし(JR網干駅から無料シャトルバスを運行)

https://goo.gl/maps/NxTURnq8EKHpnytF9

▲網干総合車両所西門の位置

12:48
昼食を済ませた後、網干行の列車で姫路駅を出発。

12:59
網干駅に到着。運賃は¥240。

JR網干駅には総合車両所の方々が何人もおられ、プラカードや声かけでイベント参加者をシャトルバス乗り場へ誘導していました。

網干駅からシャトルバス乗り場へ向かう人の数を見ると、乗り場は混雑していることが容易に想像出来ます。

私は行列に並んで何かを待つのが苦手(案外気が短い)なので、JR網干駅から歩いて網干総合車両所へ向かうことに。

JR網干駅の北口から外へ出たら、線路沿いに西へ進みます。
この辺りで南北に走る道路は陸橋でJRの線路(東西に走っている)を越えているので、いくつかの陸橋に出会います。

網干総合車両所に行くには、JR網干駅から西へ進んで3つめに出会う陸橋を渡ります。

網干総合車両所に最も近い陸橋の南側にもJRの方がいらっしゃって、イベントに来た人たちを東門から網干総合車両所内へ案内していました。

私は東門へ通じる道の少し南から西へ延びる道へ入り、総合車両所を右に見ながら西門へ。

網干総合車両所を西から東へ見学し、東門から帰るためです。

網干駅北口から網干総合車両所の西門まで、私が歩いたルートの距離は、およそ2.3kmです。

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▲JR網干駅と網干総合車両所の位置関係(赤線は私が歩いたルート。JR網干駅は右下。)(国土地理院2万5千分の1地形図「網干」の一部を加工したもの)

13:28
網干総合車両所の西門に到着。

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▲網干総合車両所の西門

西門には長蛇の列ができていましたが、おそらく帰りのシャトルバスを待つ方々の行列でしょう。

西門を入ってすぐの場所は第1検修庫と第2検修庫の間の広い空間ですが、ここには数多くのイスや机が並べてあり、周囲には飲食物の屋台が出ていました。

西門から入ってすぐ左にある第2検修庫は、車体を1両分ずつ持ち上げるクレーンがある場所。

ここに置かれている車両は台車が取り外され、代わりに点検用の台車(昇降装置付き)が取り付けられていました。

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▲第2検修庫内の様子

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▲昇降装置を備えた台車

続いては、遅めの昼食を楽しむ人たちで賑わう広場を横切って第1検修庫へ。

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▲第1検修庫の外観(西側)

第1検修庫の北側には車体昇降装置があります。
これは、8両編成までの列車なら、連結したまま編成全体を持ち上げられるというジャッキです。

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▲車体昇降装置によって全体が持ち上げられた列車

第1検修庫の南側は、台車や車輪の整備を行うための場所。

そのため、たくさんの台車や輪軸、そしてそれらを整備するための装置が置かれていました。

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▲第1検修庫にある台車を持ち上げる装置(?)

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▲第1検修庫内に並んでいた輪軸

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▲第1検修庫内の輪軸立体倉庫

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▲第1検修庫内に並んでいた台車

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▲新品(?)の台車もあった

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▲台車枠反転装置の実演の様子

台車枠反転装置
台車枠を180度反転させる装置です。この装置を使用することで、台車枠検修の作業性が向上し、さらに作業の安全性も向上します。新世代車両(207系、221系、223系、321系、125系)の台車枠で使用します。

台車センター

(出典:現地の看板)

第1検修庫には、表面が凸凹になった車輪を削って平らにする車輪削正と呼ばれる作業を行うための装置(車輪旋盤)があります。

実際に車輪を削る実演をしてくれるのですが、いつも大人気でゆっくり見られません。

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▲車輪が削られる様子を車輪旋盤の窓から見られる


網干総合車両所・ふれあいフェア2017【第1検修庫1階】車輪旋盤①

第1検修庫の作業場を見た後は、2階に行ってみました。

1階が工場のような天井の高い空間ですから、2階といっても階段は4階分くらい上り下りする必要があります*1

2階にあったのは、プラレールや鉄道模型の展示。

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▲2階の総合詰所は休憩所とプラレール展示会場になっていた

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▲展示されていたプラレール

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▲第1講習室には鉄道模型が展示されていた

第2検修庫から順に西から東へ見学してきたので、次は第3検修庫。

第3検修庫の北には、3種類の車両が屋外展示されていました。
ただし、いずれも車内には入れません。

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▲第3検修庫北に展示されていた車両(左から「TWILIGHT EXPRESS瑞風」、289系「らくラクはりま」、223系)

第3検修庫では223系「Aシート」車両の車内見学が実施されていたのですが、行列がすごい。

行列が嫌いですし、通勤にJRを使っている私にとってAシートは珍しくないため、車内見学はしませんでした。

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▲Aシートの車内見学用車両(行先表示は、Aシート車両が走らない路線、駅名になっている)

第3検修庫の北には「第1入出場整備室」と書かれた建物があり、そこでは子ども向けに車掌体験や運転台体験が行われていました。

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▲車掌体験に参加する親子連れ

第3検修庫の南側には、車両洗浄体験の列車の乗り場がありました。
これは「列車が洗車機の中を通るのを車内から見る」というものです。

あんまり興味を惹かれないので、体験はせず。

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▲車両洗浄体験用の車両は「団体」表示

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▲陸橋1(冒頭の地図参照)から見た車両洗浄装置(帰り道で撮影)

14:12
第3検修庫の南にある道を東へ進み、網干総合車両所の東門から外へ出ました。

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▲東門(建物の右に見えている坂道)から帰路に就いた

帰りもJR網干駅まで歩いたのですが、途中で陸橋1(冒頭の地図参照)に上がってみました。

目的は、1989年に廃止された北沢産業網干鉄道(通称。正式な路線名はない。)の廃線跡を見るためです。

これは、JR網干駅から西へ出た後、すぐ左(南)へカーブしてまっすぐ海沿いまで伸びていた路線。

網干駅の西側にある陸橋1からは、まだ撤去されていない線路を見ることができます。

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▲線路が残る北沢産業網干鉄道廃線跡

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▲陸橋1からJR網干駅方面を見る(右側の空き地が、北沢産業網干鉄道が通っていた場所)

14:40
JR網干駅に到着。

14:45発の列車で姫路駅に戻りました。

私はそこまで鉄道に興味がないので、「工場見学」的な楽しみ方しかしませんでしたが、鉄道好きの方なら、大人でも子どもでもたっぷり楽しめると思います。
総合車両所から歩いてJR網干駅に戻る人たち(家族連れや小学生のグループなど)の様子を見て、それが分かりました。

最後に、本日網干総合車両所内で撮影した全天球パノラマを掲載します。

「第2検修庫内」「第1検修庫北側」「第1検修庫南側」の3箇所を左上のリストから切り換えてご覧いただけます。

https://shimiken1206.sakura.ne.jp/panorama/aboshi20191103/virtualtour.html

▲網干総合車両所内で撮影した全天球パノラマ(撮影日:2019年11月3日、撮影機材:Ricoh THETA Z1)

*1:第1検修庫北東にエレベーターがあります。