播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

兵庫県姫路市の桶居山(247.3m)

2017年6月2日付の神戸新聞の朝刊に、「癒やし演出“未来の薬局”」と書かれた、綺麗な建物のカラー写真付きの記事が掲載されました。
 
記事を読むと、姫路市御国野町(みくにのちょう)国分寺にある調剤薬局のデザインが世界的に権威あるコンテストで素晴らしい賞を取った(当該コンテストの公式ページによると、「The Cutting Edge Pharmacy Dispensing Pharmacy by Tetsuya Matsumoto is Winner in Interior Space and Exhibition Design Category, 2016 - 2017.」)とのこと。
 
それだけなら「ふーん」で終わるところですが、設計者の名前に見覚えが!
幼稚園から高校まで同じ所に通っていた同窓生です。
 
というわけで、同窓生の素晴らしい設計の建物を見物し、そこからほんの少し足を伸ばして桶居山(おけすけやま)に登って昼ご飯を食べようと思い立って出かけてきました。
 
山歩きと言うよりは、ご飯を食べることを主目的にしているため、桶居山に楽に登れるよう、南麓にある佐土新集落から上ることにしました。
 
ただ、集落内にはハイカー向け駐車場がありません。
その解決策として、少し離れた場所に車を止め、登山口まで自転車で移動するという手段を私は使っています。
今回も自転車を使いました。
 
 
▲対応する地図は、国土地理院発行の2万5千分の1地形図「姫路南部」「加古川」
 
09:50
姫路市街の自宅を、自転車を積んだ車で出発。
 
国道2号線を東進し、「国分寺西」交差点で薬局を見物。
一見すると素人目にはシンプルな四角い建物にしか見えないのですが、巨大なガラスの壁面は内側にへこんでおり、まるで姫路城の城壁にある四角い鉄砲狭間の穴の上半分のような形状(よく分からないたとえだな)。
 
当該コンテストの公式ページの解説(英文)を読むと、外壁は鉄骨に金属パネルを貼り付けたもので、内側は石膏ボード。
ガラスは厚さ19mm。
カウンター後ろの壁面は木製。
横幅12410mm、奥行き11965mm、高さ4520mm。
 
以下のURLをクリックすると、この建物の位置がGoogleマップで表示されます。
 
 
 
▲同窓生が世界的に権威あるコンテストで最優秀賞を受賞した薬局
 
とりあえず本日の目的の一つを達成できたので、二つ目の目的「桶居山の上で昼食」のためにさらに車を東へ進めます。
 
セブンイレブンがある「佐土(さづち)」交差点を左折し、最初の交差点を右折。
後は道なりに東へ進み、住宅街を抜けた先で細くなった道を少し入った所(別所新池の南側)にある墓地前の駐車場に車を止めました。
 
10:15
墓地前の駐車場に到着(地図中「P」)。
 
以下のURLをクリックすると、駐車場の位置がGoogleマップで表示されます。
 
 
 
▲墓地前の駐車場の様子
 
10:21
車から自転車を降ろし、登山靴に履き替えて出発。

先ほど車で走ってきた道を自転車で西へ進み、東中学校交差点(という名前だったような気がします。正確な名前は失念)を右折。そのまま北へ進み、山の麓で道なりに右へ曲がって少し走ると、公園と神社(山神社)が見つかります。
 
この山神社が本日の山歩きの基点となる場所。
 
10:30
山神社近くに自転車を止めました(地図中「山神社」)。
そして、公園に向かって右側の細い道に入ります。
 
 
▲公園の右にある道へ入る(矢印参照)
 
 
▲1車線幅のアスファルト舗装の道を北東へ進む
 
10:35
舗装道路の終点に到着しました。
ここには車止めがありますが、歩行者は入っても問題ないようです。
 
 
▲舗装道路終点
 
車止めのすぐ先、左側に登山口があるのですが、今日は「最短距離で桶居山山頂に立とう」と考えていたので、その登山口は無視して未舗装の道(堰堤建設工事用に作られた物?)をさらに北東へ歩きました。
 
やがて未舗装の道は簡易舗装に変わります。
 
10:40
道が簡易舗装になって間もなく、道路から左に丸太階段の道が分かれているのに出会うので、それを登ると熊瀧大権現です(地図中「熊瀧大権現」)。
 
 
 
▲熊瀧大権現
 
熊瀧大権現には、桶居山山頂へ最短距離で到達できるルートの入口があるのですが、入口と思われる場所を見ると大量の蜘蛛の巣が太陽の光を浴びてキラキラと輝き、植物が鬱蒼と茂っています。
歩く人が少なくて自然に帰ってしまったのかな。あるいは、冬期専用なのかも。
 
繰り返しますが、今日の目的は「山歩き」ではなく「山の上でご飯を食べる」、つまりピクニックなので、疲れるし腕や顔に擦り傷や切り傷が出来まくる藪こぎはしたくありません。
 
せっかくここまで来ましたが、先ほど通過した登山口から上ることにして引き返すことに。
 
10:45
桶居池(地図中「桶居池」)西側の登山口に戻ってきました(地図中「登山口」)。
 
下のURLをクリックすると、この登山口の位置がGoogleマップで表示されます。
 
 
▲桶居池西の登山口
 
ロープを頼りに急な岩の斜面を登ると、後は快適な岩尾根歩き。
 
10:51
姫路南支線2番鉄塔下を通過しました(地図中「姫路南支線2番鉄塔」)。
 
▲姫路南支線2番鉄塔
 
斜度はきつめですが、なんといっても私の好物である「イワイワした」尾根で、振り返るといつでも展望が楽しめるので、苦になりません。
 
山歩きの目的として花を見るというのもありますが、私は植物音痴で何も分かりませんし、花や木よりも景色を見ることに喜びを感じるので、こういった道が好みです。
 
 
▲登りに使用した尾根の様子
 
標高150m付近で斜度が緩むと、右前方に桶居山の山頂が現れます。
 
 
▲桶居山山頂が見えた(右奥)
 
11:05
そして、標高170m付近で登山道は尾根の中心から左へズレ始め、間もなく東西方向の主稜線を走る縦走路に合流しました。
 
この縦走路は巨石だらけの異様な雰囲気で、私はこの道が大のお気に入りです。
 
 
▲岩だらけの縦走路(下山時にドローンで撮影)
 
11:14
桶居山名物、キノコ型の巨岩脇を通過(地図中「奇岩」)。
 
 
▲キノコ型の巨岩
 
山頂の直前だけ植物が元気に茂っていますが、路面は相変わらず岩なので楽しく歩けます。
 
それにしても、こんな岩山にどうして植物が生い茂るんだろう。
 
11:18
桶居山の山頂に到着。
三等三角点標石(点名:桶居山)が埋まっている以外は、人工物は何もありません。
 
背の高い木が無いので、日陰もありません。
 
 
▲桶居山山頂の様子
桶居山の山頂で撮影した全天球パノラマ(撮影:2017年6月4日)
 
周囲の植物が元気なので、座ると景色が楽しめませんが、立てばかなりの大展望。
 
空気が澄んでいて、家島諸島の向こうに小豆島もはっきり見えます。
遠くまで見えていれば、それだけで気持ちいい。
 
海上に赤い点と白い点が見えたので双眼鏡で確認すると、小赤壁上空を飛ぶパラグライダーでした。
こんなに展望の良い日なら、空からの眺めは最高だろうなぁ。
 
 
▲桶居山山頂南向きの岩場からの展望(拡大表示できます)
 
この景色を楽しみながら食べる本日の昼食は、無印良品で買ったグリーンカレー。
 
 
▲レトルトのカレーとご飯を湯煎している様子
 
 
▲出来上がったカレーライス
 
食事をしている間に何人ものハイカーさんが桶居山山頂を通過したり、休憩したりしていました。
なかなか人気があるようです。
 
食後は双眼鏡で周囲の景色を楽しみ、「さてドローンで桶居山山頂に立つ自分を自撮りしよう」と思ったら、家族連れのハイカーさんが来られました。
 
多少の風が吹いているので、人がいる狭い山頂でドローンを離発着させるのは危ない(そもそも第三者から30m以上離して飛行させなければならない)ので、山頂からドローンを飛ばすのは諦めることに。
 
12:40
下山するため山頂を出発。
 
 
 
▲ドローンで南から見た桶居山山頂の様子(矢印の場所)赤い点はハイカーの服かバックパック。
 
13:07
登りに利用した尾根道との合流地点を通過。
(注:山頂から合流地点まで27分もかかっているのは、途中で20分ほどドローンを飛ばしていたためで、実際は5分ほどでここまで下れます。)
 
さらに西へ進み、姫路南支線3番鉄塔下をくぐり、その西にある小ピークへ登り返します。
 
 
▲本日の下山ルート(写っている鉄塔は姫路南支線3番鉄塔)
 
13:12
姫路南支線3番鉄塔下を通過(姫路南支線3番鉄塔)。
そして、急な岩の斜面を登り返します。
 
13:17
200+m小ピークまで上がってきました(地図中「200+m小ピーク」)。
大きな丸い岩がいくつか転がる、展望の良い場所です。
 
 
▲200+m小ピークの様子
 
ここから南へ、少し急な岩の斜面を下りますが、岩はグリップが良いため気楽に下っていけます。
 
 
 
 
▲下山尾根の様子(ドローンで撮影)
 
岩場の区間は登りに使った尾根と雰囲気は似ていますが、麓に近づくと雑木林の中へ入ることになります。
 
 
▲下山尾根の斜度が緩んだ部分は雑木林(上から見下ろしたところ)
 
雑木林の区間は地形図の通り斜度が非常に緩やかで楽に歩けるのですが、展望はありません。
 
 
▲岩がちな区間とは打って変わって植物が生い茂る中を進む
 
13:47
山神社の南にある公園に下りてきました。
(注:200+m小ピークから公園まで30分かかっていますが、途中で10分ほどドローンを飛ばしていたので、実際の所要時間は20分です。)
 
 
▲ここへ下りてきた
 
止めていた自転車に乗って駐車場へ。
 
13:56
駐車場に到着。
 
14:30頃
自宅に到着。