播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

「しんかい6500」「うらしま」「よこすか」の一般公開@神戸港

この記事のタイトルは、ほとんど詐欺です。

本日は、神戸港開港150周年記念イベントの一環として行われた「『しんかい6500』『うらしま』『よこすか』の一般公開」に行ってきました…と言いたいところですが、ちらっと見ただけで会場を後にしました。

イベント名称: 「しんかい6500」「うらしま」「よこすか」の一般公開
開催日時: 2016年10月8日(土)9:00~16:00(15:30受付終了)
開催場所: 神戸港中突堤(オリエンタルホテル西側)


▲支援母船よこすか

神戸港の中突堤に着いた頃には、支援母船「よこすか」に乗船するための長蛇の列(目測で300mほどかな)が出来上がっていました。


▲よこすかの船尾と乗船待ち行列(私が行った午前10時過ぎで300mほどに延びていた)

行列の最後尾には拡声器を持ったスタッフの方が立っていて、「乗船できるまでに2時間ほどかかる見込みです」と案内しているのにもかかわらず、行列の後ろにどんどん人が増えていきます。


▲外から見る限り、よこすかの艦橋や通路は人でぎっしり

私の場合、戦闘機のコクピット見学なら2時間でも待つかも知れませんが、今回はそこまでの興味がなかったので、「船に入ったところで、あまりの人の多さで自由に身動きが取れないだろう」とか、「『しんかい6500』がちらっと見えたからいいや」と自分を納得させ、乗船は諦めました。


▲よこすかの船尾側からちらっと見えた「しんかい6500」の尾部

このまま帰ると交通費がもったいないなと思い、普段あまり出かけない東方面へ足を伸ばすことにしました。

中突堤からまっすぐ北へ進み、JRの高架に突き当たったら右へ曲がってJR元町駅へ行くのですが、高架に突き当たったところで、以前から気になっていた石垣が目に入りました。

JRの列車に乗っていると、神戸-元町間で線路の北側に見える石垣です。
今までは名前すら知らなかったのですが、地図では花隈(はなくま)公園となっていて、今日実際に現地に行くと、地下駐車場にもなっていることが分かりました。

下のURLをクリックすると、花隈公園の位置がGoogleマップで表示されます。


▲花隈公園の碑と模擬石垣

何故城跡のような石垣にしたのだろうと疑問に思いながら石垣の最上段へ登ると、答えが分かりました。
「花隈城跡」と刻まれたプレートがあるので、本当に城跡だったようです。

ただ、石垣の積み方が現代の技法によるものなので、あまり城跡らしい雰囲気はありません。


▲模擬天守台

花隈城跡
 花隈城は、永禄10年(1567)織田信長が中国へ勢力を伸ばす手段として、この土地に摂津の有力な武将荒木村重に命じて築かせた城である。のち天正6年(1578)村重が信長にそむいたとき、花隈城は池田信輝らに攻められて、天正8年(1580)8月2日ついに落城した。
 城の地点は海に面して突き出たハナクマの名の通りの台地で、海陸の要害地である。城の規模は古図によると、本丸の西北隅に天守、東南隅に櫓を設け、二の丸、三の丸と北に続き、その東に侍町と足軽町があり、近世城郭の形態を完備した偉容を示していたと伝えられるが、建物の構造などは詳しくわからない。城の西には花隈町があった。
 現在の地形では大体東は県庁、西は善福寺(モダン寺)、南は国鉄高架線、北は市電山手線の区域で、東西約350メートル、南北約200メートルであったと思われる。
  昭和44年3月
(出典:現地の石碑)

注釈:最後から2行目「東は県庁」とありますが、これは現在の兵庫県公館(1983年まで県庁)、「西は善福寺(モダン寺)」とあるのは、現在の本願寺神戸別院、「北は市電山手線」とあるのは、現在の市営地下鉄山手線が通っている付近を指しています。

石垣の最上段にある模擬天守台の南西には、「東郷井」の石碑があります。


▲東郷井の碑

碑・「東郷の井」由来
明治維新以降の近代化の道をすすむなか、神戸小野浜造船所において初代戦艦大和が建造(1883/11/23起工)されました。まだ川崎造船所や三菱造船所はなかった時代です。建造監督官として東郷平八郎が就任して、進水(1885/5/1)から就役(1887/11/16)までの概ね一年間、花隈の神港倶楽部に滞在していました。
戦艦大和が進水すると初代艦長(1886/5/10)に就いています。
ロシア・バルチック艦隊に勝利(1905/5/27)して、世界の海軍提督と賞賛されたことから神港倶楽部が、神戸滞在中に東郷平八郎が毎日朝夕に使用していた井戸を、記念して石碑「東郷の井」を建立(1930/5/19)したのです。
命名を当時の海軍大将・財部彪、書を海軍中小・小笠原長生が揮毫しています。井戸は、花隈町7-16の今では歩道となっているあたりです。
花隈町の歴史やできごとを伝えるべく、石碑を移設して保存しています。

 2015年5月10日神港倶楽部は、1896年11月25日から12月1日の間、日本初の映画上映をしています。
(出典:現地の看板)

花隈城跡を見物した後は、JR元町駅へ向かいました。
そして、大阪にでも行こうかと思って上りの新快速電車に乗りましたが、なんとなくJR芦屋駅でふらっと下車。

ちょうどお昼ご飯にいい時間だったので、芦屋の美味しいお店を検索し、「洋食館 たけぞの 本店」へ。

JR芦屋駅のすぐ北にあってアクセスは便利ですし、料理は美味しいし、量も多くて大満足。
何より、カウンターがあるので一人でも気軽に入れるのが有り難い。

お店を出ると、何やらお囃子が聞こえてきました。
見ると、だんじりが住宅街の中を進んでいるではありませんか。


▲芦屋だんじり


▲角を曲がろうとしているだんじり

帰宅後に調べて分かりましたが、今日は芦屋だんじりというお祭りの日だったようです。

今日は我が街姫路でもあちこちの神社でお祭りが行われています。

特に姫路南部の地域では祭りが盛んで、この時期の男性は仕事よりも祭りのことで頭がいっぱいになり、サラリーマンでも早退したり、休みを取ったりして、祭りを最優先事項にするくらいです。

地元の祭りに出るだけに留まらず、知り合いに頼まれたりして他の地域の祭りに参加する強者もいます。

私が住んでいる地域はそれほど祭りが盛んではないので、今日もフラフラと出かけているというわけ。

だんじりについて北へ進んでいくと、阪急電車の線路まで来てしまいました。

この辺りにも何か面白いものは無いかと検索すると、「グランドフードホール」という、変わった食材を扱うお店を見つけました。

というわけで、阪急電車の線路をくぐり、線路沿いに東西に走る太い道路に出て東へ。

グランドフードホールの位置は、以下のURLをクリックするとGoogleマップで表示されます。

お店に入ってすぐ左側に、ピーナツバターとアーモンドバターの販売コーナーがありました。

姫路市民としては、アーモンドバターを買わないわけにいきません(テレビ番組「秘密のケンミンSHOW」でも姫路市民のソウルフードとして紹介されたアーモンドトーストに欠かせない)。

このお店のアーモンド/ピーナツバターの売り方はすごいですよ。
ナッツを挽く装置が置いてあり、店員さんがその機械にアーモンド/ピーナツを投入してスイッチオン。

ガガガガと音を立てて装置がアーモンド/ピーナツを木っ端みじんに砕き、下からできたてほやほやのアーモンド/ピーナツバター出てくるのを専用の容器に入れるという売り方です。

ローストされたアーモンド以外の材料が何も入っていません。
本当に純粋なアーモンドバター。

挽いている段階で良い香りが漂ってきます。


▲グランドフードホールで購入したアーモンドバター(200g入¥1,000) 2016/10/08時点での価格です。

他に置いてある商品も普通のスーパーに比べると高めですが、見たこともないようなものが多くて面白いです。

さらに、グランドフードホールの東には高級スーパーのいかりスーパーマーケット芦屋店もあります。
目的もないのにフラフラと入り、商品を眺めるだけ眺めて外へ。

いかりスーパーマーケットの駐車場の車や道路を走っている車を見みると、外車ばかり。
普段見かけないような車が多いので、駐車場を見ている方が私にとっては店内の商品を見るより楽しいかも。

芦屋市は(神戸市東部もそうですが)、軽自動車の所有台数が兵庫県内でも最低ランクで、外車率が高いのです(ちょっと古いですが、2011年の統計で芦屋市の軽自動車所有台数は1世帯当たり0.08台。2011年のある日にいかりスーパーマーケット芦屋店の駐車場にある車の外車率を調べたメディアが公開している数値は、外車率36%。ベンツ率15%)。

この後はどこからともなく聞こえてくるだんじりのお囃子の音を聞きながら、徒歩でJR芦屋駅へ戻りました。

本来の目的である「しんかい6500」や支援母船「よこすか」の見学は出来ませんでしたが、思いつきで出かけた先で偶然にも色々と面白いものを見つけられて、結局一日たっぷりと楽しめました。