播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

KOBEカレー食堂@海上自衛隊阪神基地隊

重要
KOBEカレー食堂は、2017年10月末をもって営業を終了しました。
本日は平日ですが休暇を消化し、今年の春に神戸新聞に紹介されていた「KOBEカレー食堂」へ出かけてきました。

名前だけ聞くと何の変哲も無い食堂のようですが、実際はとんでもなく変哲があります。
それは所在地。

なんと、海上自衛隊阪神基地隊の中にあるのです。


▲海上自衛隊阪神基地隊の所在地


▲海上自衛隊阪神基地隊

店名: KOBEカレー食堂
所在地: 神戸市東灘区魚崎浜町37 海上自衛隊阪神基地隊内(住所をクリックすると、Googleマップで位置が表示されます)
営業日: 毎週金曜(営業しない場合もある。詳細は阪神基地隊のWebサイトで確認してください。)
営業時間: 11:30~14:00(出典:食べログ)
駐車場: なし(駐輪は可能)
カード利用: 不可

暑いので、歩く距離を少なくして阪神基地隊に行くにはどうすれば良いかなと考えたところ、阪神電車の御影(みかげ)駅からレンタル自転車で行く方法を思いつきました。

本数が少ない路線バスだと時間の制約がありますし、バス停から阪神基地隊まで1kmほど歩かないといけません。この暑さだと、たかだか1kmといえどもきつい。
汗だくで食堂に入ると、周りのお客さんに不快感を与えるだけです。

自転車も暑いと言えば暑いですが、風を受ける分快適。
止まってしばらく経つと汗をかきますが、なるべく早く建物に入れば汗をかく量も最小限に抑えられるでしょう。

9:56
長浜行の新快速電車でJR姫路駅を出発。

10:35
神戸駅(兵庫県)に到着。ここで快速電車に乗り換えます。

10:45
急病人の対応のため10分遅れで快速電車が到着。これに乗り込みます。

10:48
元町駅(兵庫県)に到着。
改札を出てすぐ(元町駅舎内)の階段を下り、阪神電車の元町駅へ。

10:51
梅田行の普通電車(※)で阪神元町駅を出発。
※10:57に直通特急がありますが、御影駅までは普通車の方が早いと放送があったので、普通電車に乗りました。

11:04
阪神電車の御影駅に到着。

駅を出てすぐ東、高架下の駐輪場(レンタサイクルがある)へ向かいます。
レンタサイクルに跨がり、いざ阪神基地隊へ。

阪神御影にあるレンタサイクルは「ふらっとリン」というサービスで、御影駅以外にも貸し出し拠点があります。このサービスは電話かWebで事前にユーザー登録をし、郵送で会員証が送られてきてからでないと使えないので、ご注意ください。

いったん阪神御影駅の西へ向かい、南北の太い通りを南へ進みます。
途中で阪神高速3号神戸線の下をくぐるのですが、ここは道の西側にしか横断歩道がないので要注意です。
(自転車も本来は車道の左端を走るべきですが、大型車がバンバン走るあの車道を走るのは勇気が要ります。)

さらに南下し、突き当たりの「御影本町3丁目」交差点を渡ってから左へ。
この東西方向の道路は、南側だけ終始歩道があります。

道なりにぐんぐん東へ進み、六甲ライナーの高架下をくぐってなおも東へ進みます。

「第三工区入口」交差点を右折して橋を渡ると、左折と直進の他に左斜め前に道路のある変形交差点があります。
ここは左斜め前の道へ入って道なりに東へ向きを変え、突き当たりで右に曲がると阪神基地隊です。

11:44
阪神基地隊に到着。
阪神御影駅から約4kmです。


▲海上自衛隊阪神基地隊の看板

正門から入り、入ってすぐ左のスペースに自転車を置かせて頂いたら、受付窓口で記帳をします。
その後、正規の手続きを経たことを示す札を受け取り、それを首から提げて隊員さんの指示通り2階の厚生センターへ向かいました。


▲厚生センターへの階段(KOBEカレー食堂利用者は、写真のプラチェーンの外に出てはいけない)


▲階段を登り切ったところにある厚生センターのドア

厚生センターのドアを開けて中に入ると、右へ90度折れ曲がった廊下があって、そこを進むとまずは売店に出会います。

KOBEカレー食堂は食券制で、この売店でまずは支払いを済ませ、食券(プラスチックの番号札)を受け取る仕組みになっています。

現地には特にそういった案内がないので、初めて行かれる場合はご注意を。
せっかく行列に並んでいても、番号札がないと行列に並び直すことになります。


▲厚生センター内の様子(最奥から入口に向かって撮影。手前がKOBEカレー食堂、その隣は「居酒屋かんべ」、その奥が売店)

売店でデラックスプレートの代金(¥850)を支払い、プラスチック製の番号札を受け取って食堂入口の行列に並びました。

なかなか入る機会がない場所ですから、待っている間に周辺をジロジロと観察。


▲神戸カレー食堂前のラウンジの様子

やがて私が持つ番号札の番号が呼ばれ、厨房の前でしばし待機。

12:30
行列に並んでからおよそ40分。
私の分のデラックスプレートが出来上がりました。

厨房の受け取りカウンター横に並んでいる中から好きな缶ジュースを取ってプレートに載せれば出来上がり。(福神漬けもセルフサービス。カウンター上で自分で好きなだけ入れる。私は漬物全般がアウトなので、福神漬けは入れていません)


▲本日のデラックスプレート

内容は画像の左上から時計回りにヨーグルト、コロッケと唐揚げ、サラダ、缶ジュース、カレーライス、チョコタルトとビスケット。

食後に甘い物が食べたくなる私には、甘い物が付いているのは嬉しい。

カレーは美味しいし、量は十分にあるし、デザートとジュースもついて¥850なら安いですね。
何より、自衛隊の基地内で、自衛隊の食器を使って、自衛隊のレシピのカレーを食べるという「体験」が出来るのが嬉しい。

食堂は大人気のようで、次から次へとお客さんが入っていました。

今日は平成27年度観艦式のDVDが食堂内で放映されていて、皆さんそれを夢中で見ながらカレーを食べていました。


▲KOBEカレー食堂店内の様子

ちなみに、今日のカレーは淡路島の「仮屋磁気測定所風」だそうです。


▲本日のカレーは「仮屋磁気測定所風」

磁気測定所は、掃海艇がどの程度磁気を帯びているのかを測定し、必要であれば消磁を行う施設です。

掃海艇についてご存じない方のために簡単に説明しておきます。

地面に埋まっている地雷はご存じだと思いますが、海にも船を破壊するための地雷に相当するものがあり、それを機雷(きらい)と呼びます。

海底に錘(おもり)があり、そこからワイヤーでつながった機雷が海中を漂っていたり、浅い海で海底に転がっていたりするのですが、掃海艇はそういった機雷を爆破処分する船です。

機雷の中には鉄で出来た船の磁気を検知して爆発するものがあります。
そういった機雷が反応しないように掃海艇は木やFRPで出来ているのですが、それでもどうしても磁気を帯びてくるとのことで、実際に機雷を処分しに行く前には、磁気測定所で掃海艇の磁気の状態を調べるそうです。

艦艇公開の時に掃海艇が木で出来ていると聞いて「ぷっ。しょぼっ」なんて言っている見学者がたまにいますが、ちゃんと理由があるわけです。

12:45
デラックスプレートを完食し、食器一式を返却してKOBEカレー食堂を出ました。

KOBEカレー食堂は「自衛隊の施設で食事をさせて頂くサービス」です。
通常の飲食店のような過剰なサービスを期待するようなところではありませんので、その点を頭の片隅に入れておくことをお勧めします。

食堂を出たら、ラウンジに展示されている模型をしばし鑑賞。
特に目を惹く護衛艦はたかぜの模型は、86才の男性が木と真鍮で一から手作りしたものです。


▲阪神基地隊サマーフェスタ2016模型展示人気投票最優秀作品「護衛艦はたかぜ」

12:50
首から提げていた札を受付で返却し、往路を逆にたどって阪神御影駅に戻りました。

その途中、高架になっている阪神御影駅の真下(南側)で「沢の井」なるものをたまたま見つけました。
それによると、この泉が御影の地名の由来だとか。


▲沢の井

沢の井の由来
 神功皇后芦屋の浜辺より御船をお出しなられた時 住吉大神を勧請せられて征途の平安をお祈りになった後 がいせんご参拝の際この泉の水をお化粧に召されたのに皇后の御姿あざやかにうつしだされたこれが御影の名の起源だといい伝えられている
 その後いつのころからかこの霊泉を沢の井と称し里人がくむようになった
 後醍醐天皇の御時この泉の水で美酒を醸しこれを献上した天皇深くご嘉納あらせられたので無上の栄誉とし嘉納をもって氏族の名としたと伝えられている いまもなおこの泉は絶えることなく清澄の水こんこんとしてわき永遠にかれぬ霊泉である
(出典:現地の石碑 原文まま)

13:35
山陽姫路行の直通特急で阪神御影駅を出発。

13:44
元町駅(兵庫)で下車し、JRに乗り換え。(注:私はJRの通勤定期を持っているので、交通費節約のために乗り換えています)

13:51
JR元町駅から網干行の快速電車に乗車。

13:53
神戸駅で快速電車から下車し、姫路行の新快速電車に乗り換え。

14:33
JR姫路駅に到着。

ちなみに、売店では以下の品々を購入しました。

左端は10式戦車、96式装輪装甲車、CH-47の形をしたマグネット。(¥1,000)
中央はいずもの定規、右端は戦艦大和の定規です。(@¥500)


▲本日売店で購入した自衛隊グッズ