播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

第4回 兵庫県警察白バイ安全運転競技大会

今日は兵庫県明石市の運転免許試験場で開かれた「第4回 兵庫県警察白バイ安全運転競技大会」の見学に行ってきました。
 
文末にダイジェスト動画(5分16秒)があるので、そちらもご覧下さい。
 
11:57~12:20
JR姫路駅から明石駅まで、新快速長浜行で移動。
運賃は¥670。
 
12:27~12:38
JR明石駅の北側、西端のバス停から57系統の神姫バスに乗り、免許試験場バス停で下車。
運賃は¥210。
(北1番乗り場から出るバスは、ほぼすべてが運転免許試験場を経由します)
 

▲兵庫県自動車運転免許試験場
 
バスはかなり混雑していて、人混みをかき分けて降りるのは大変そうだなと思っていましたが、多くの乗客が免許試験場バス停で下車したので、楽に降りられました。
ここで下車した方々の目的は、私と同じのようです。
 
試験場に入り、トイレを借りて階段を下りて(試験場の入口は2階)コースへ出ると、すでにたくさんの見物客が来ていました。
 

▲見物客の様子(建物の2階からも見学出来る)
 
大会は13時に始まるので、まだ少し時間があります。
ということで、展示コーナーをちょっと見物。バイクメーカーのテントの他に、パトカー(フロントガラスに「高速322」と表示)の展示もありました。
 

▲展示コーナーの様子(カワサキとホンダ)
 

▲パトカーの展示の様子
 
13:00
開会式が始まりました。まずは選手入場です。

出場選手は総勢20名。兵庫県内の各警察署から選び抜かれた精鋭白バイ隊員が、兵庫県警察音楽隊の演奏する「はぐれ刑事」と「西部警察」のテーマをBGMにして登場。
車を運転しているときに出会うとそうは思わないのですが、こういう場で見る白バイはかっこいい。
 

▲整列して大会会長(警察本部長)の訓示を聞く出場選手
 
その後は来賓紹介があり、続いて選手が一人ずつ紹介されました。
 
競技会ですから、最後には順位が付けられます。
こういったイベントは、単に競技の様子を眺めるだけよりも、誰かを応援した方が楽しめます。

私の場合は身内が参加しているわけでもないので、我が町姫路にある警察署の白バイ隊員を応援することにしました。
 
姫路から出場していたのは、姫路警察署と網干警察署の隊員各1名、計2名でした。
このお二人を心の中で応援しながら見学することにします。
 
選手紹介の後、審判長(統括官)による注意事項の説明が終わると、選手宣誓があり、選手が退場して開会式は終了。
 
競技は2種目あり、最初がバランス走行操縦競技、次が傾斜走行操縦(スラローム)競技です。
 
13:15頃
バランス走行操縦競技のコース設営が始まりました。

運転免許試験場の2車線幅の道路に、プラスチック製のマーカーとパイロンが並べられ、みるみるうちにコースが出来上がっていきました。
 

▲コース設営の様子
 
13:20頃
予定より20分ほど早いですが、バランス走行操縦競技が始まりました。
 
バランス走行操縦競技
 白バイ乗務員は、交通量の多い幹線道路などをパトロールし、円滑な交通の流れを確保するとともに、悪質・危険な運転を行うドライバーに対しては、厳正に指導取締りを行っています。
 また、常に安全運転の模範となることが求められます。
 このため、白バイ乗務員には、どのような道路環境下においても常にバランスを保った安全な状態で走行できる運転技能が要求されます。
【競技の内容】
 白バイの運転において最も大切なバランスの技術を競うものです。
 ○競技の順序
  8の字走行、小道路旋回、パイロンスラロームの順で競技を行います。
 ○採点
  コース逸脱・転倒・障害物接触・一時不停止・後方不確認等を減点対象として採点します。
(出典:第4回兵庫県警察白バイ安全運転競技大会パンフレット)
 
競技参加選手が乗る白バイは、赤色灯や後部の箱が付いていないシンプルなものですが、まずはフル装備の白バイに乗った交通機動隊員がコース確認のための走行を行いました。
 
▲全国大会に兵庫県代表として出場した交通機動隊員による走行の様子(撮影者:しみけん)
 
バイクに乗ったことがなくても、1300ccのバイク(CB1300P。付属品が多いため、重量が約350kgあるそうです。)をこれだけ自由に扱うのがどれほど難しいかは、容易に想像がつきますね。
 
選手は一人ずつ走行し、前の選手がゴールしてから次の選手が走り出します。

見事な走りが見られると観客席からは感嘆の声が上がり、パイロンやコースマーカーに接触すると落胆の声が上がり、周囲からは走り方を分析したり、選手の腕前を褒めるコメントも聞こえてきます。

走行直後にタイムが発表されるのですが、そのタイムによっても「おぉ~!」と観客席から声が上がっていました。
 

▲バランス走行操縦競技コースの8の字走行部分を走る様子
 

▲バランス走行操縦競技コースの小道路旋回部分でUターンする様子
 
私が応援していた姫路警察署の選手は0分28秒9。網干警察署の選手は0分29秒3。
 
警察署勤務員の部でもっとも早かった選手のタイムは、0分28秒6、交通機動隊勤務経験者等の部の最速タイムは0分28秒1。全国白バイ大会出場経験者の部の最速タイムは、0分27秒2でした。
 
13:50頃
バランス走行操縦競技が終了し、傾斜走行操縦(スラローム)競技のためのコース設営が始まりました。
 
14:00頃
傾斜走行操縦(スラローム)競技が始まりました。
 
傾斜走行操縦(スラローム)競技
 白バイ隊員は、白バイを手足のように駆使して、交通取締りなどの街頭活動に当たらなければなりません。
 このため、日常の道路環境を勘案した、高度の運転技量が要求されるコースを設定し、日々訓練を重ね、白バイの操縦技能の向上に努めています。
【競技の内容】
 S型やクランク型などを複合した曲線コースを正確かつ迅速に走行する技能を競うものです。
 バランス、乗車姿勢、ブレーキ操作、アクセル操作等において、極めて高度な運転技能が要求されます。
 ○採点
  コース逸脱、パイロンタッチ、転倒等を減点対象として採点します。
(出典:第4回兵庫県警察白バイ安全運転競技大会パンフレット)
 
傾斜走行操縦(スラローム)競技では、警察署勤務員の部の選手12名が6名ずつ2つの組に分かれ、最初は交通機動隊の白バイ隊員等の先導でコースを全員で走り、その後1台ずつ本番走行を行います。
1周するのに時間がかかるため、前の選手のゴールを待たず、時差を付けてスタートしていきます。
 
警察署勤務員の部の12名が終了すると、交通機動隊勤務経験者等の部の4名と先導の隊員がスタート位置について同じように競技を進め、それが終わると全国白バイ大会出場経験者の部の4名が同様に競技を行います。
 

第4回 兵庫県警察白バイ安全運転競技大会 傾斜走行操縦競技の模範走行
▲全国大会に出場した交通機動隊員による走行の様子(撮影者:しみけん)
 
コースが広いためいたるところに審判員が立っていて、コースを外れたり障害物に接触したりしていないか、常に目を光らせていました。
 
コースは複雑な形状をしていて、至る所でバイクを思い切り寝かせないと曲がれないような場所があり、ゴール直前には、ポールが狭い間隔で何本も立っている中を、ポールに接触せずに通過しないといけないエリアもあります。
 
順調に走っていても、最後のポール地獄で何本ものポールを倒してしまう選手も。
 

▲傾斜走行操縦(スラローム)競技の様子(倒れているパイロンは、進行方向の指示用)
 
私が応援していた姫路警察署の選手は1分27秒0。網干警察署の選手は1分26秒9。
 
警察署勤務員の部でもっとも早かった選手のタイムは、1分23秒6、交通機動隊勤務経験者等の部の最速タイムは1分24秒0。全国白バイ大会出場経験者の部の最速タイムは、1分21秒4でした。
 
14:40頃
傾斜走行操縦(スラローム)競技が終了しました。

これで2種目の両方が終了しましたが、大会はまだ終わりません。
引き続き、白バイ特別訓練員によるアトラクションが行われました。
 
14:50頃
フル装備の白バイに乗った6名の白バイ特別訓練員が入場。
 

▲6名の特別訓練員(右端2名は女性)
 
まずは、この6名の白バイ特別訓練員が、先ほどの傾斜走行操縦(スラローム)競技のコースで1台ずつ模範走行を行いました。
 
さすがに格が違うという印象。
速い上に、パイロンやポールに接触するバイクは一台もありませんでした。
 

▲最後の直線を走る女性隊員
 
続いては少し時差を付けて6名がコースを周り、最後は6台がほぼ同時にスタートして並んで走る「カルガモ走行」を行いました。
 
 
15:13頃~15:28頃
兵庫県警察音楽隊とカラーガードによるドリル演奏が行われました。
さすがは警察の音楽隊。演奏の中でもしっかり交通安全をアピール。 
 

▲ドリル演奏で交通安全をアピールするカラーガード隊
 
15:33頃~15:43頃
音楽隊の演奏の後は、特別訓練員によるトライアル走行。
 
トライアルバイクを使ってドラム缶とタイヤで出来た障害物を乗り越えたり、木の板をトラックの荷台に立てかけてそれを利用して荷台に上がり、そこから地面に飛び降りるといった演技が行われました。
 

▲トライアル走行の様子
 
15:45頃
閉会式が始まりました。
 
出場選手がバイクに乗らずに登場し、整列します。
そして、警察本部長から各部門で優秀な成績をおさめた選手に賞状とメダルが渡されました。
 

▲表彰式の様子
 
最後に大会委員長(交通部長)の講評があり、16時前に大会は終了しました。
 
帰る前に展示されていたパトカーをもう一度見に行くと、隣に白バイも展示されていて、子供や若い人たちがたくさん集まっていました。
 
それもそのはず、白バイにはまたがって写真が撮れますし、パトカーも運転席や助手席に乗ることができるのです。
 
若い男性はパトカーの運転席に座って同行者に写真を撮ってもらったり、小さな子供はパトカーが気に入ったらしく、親御さんに車内から引っ張り出されると泣きわめいたり、白バイにまたがった女性は、バイクの大きさに驚いていたり、なかなか賑やかでした。
 
16時過ぎに家路に就きました。
 
初めて見学に行った第1回の大会は真夏の開催だったため、暑さに参りましたが、近年は涼しい時期に実施されているようです。
 
年に一度しか開かれませんが、パトカーや白バイに興味のある方は、来年のこの時期、兵庫県警のWebサイトをチェックし、開催日程を調べてぜひ行ってみてください。
 
▲ダイジェスト動画(撮影者:しみけん)