播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

小物の紛失防止に:Stick-N-Find

いつだったか、iPhone等とBluetoothを使用して位置を検出できる、小物の紛失防止用タグ「Stick-N-Find(Stick and Find:貼り付けて見つけるの意。Andは発音上「n」だけになることが多いので、発音に合わせた綴りになっている。スティックンファインドと発音。)」が製品化を目指して出資を募っているという海外のWebニュースを見かけました。
 
出資者を募ってお金を集め、商品を作るというサイトには「Kickstarter(キックスターター)」、「indiegogo(インディーゴーゴー)」などがありますが、私はKickstarterに登録しています。
 
その紛失防止タグがお金を集めていたのは「indiegogo」だったため、新たにアカウントを作るのも面倒だし、カード情報をあちこちに登録するのもイヤだし、ということで、出資の申し込みもせず、その存在をすっかり忘れていました。
 
それからしばらく経って、iPhone用アプリや周辺機器を紹介しているAppbankというサイトで「Stick-N-Find」が紹介されているのを見つけ、indiegogoでお金を集めていたあのタグを思い出し、さらに後日、東急ハンズでたまたま店頭に置いてあるのを見つけて衝動買いをしてしまいました。
 
 
▲パッケージ
 
製品名: Stick-N-Find(※)
メーカー: StickNFind(アメリカ)
サイズ: 直径 24mm×厚さ 4mm(カタログ値)
重さ: 4.5g(カタログ値)
電源: CR2016×1枚
電池寿命: 1年間(1日30分間の使用を目安とした場合)カタログ値
インターフェイス: Bluetooth 4.0(Bluetooth Low Energy)
有効距離: 約45m(カタログ値)
耐候性: 防水性無し
購入価格: ¥6,800(2個入り)
購入先: 東急ハンズ姫路店
メーカー価格: $49.99 USD(2個入り)
 
※前述したように「スティックンファインド」が正しい読み方ですが日本で販売される場合は「ステッカーファインド」と読ませるようです。
 
パッケージはかなりしっかりした厚紙で、蓋(フラップ)は磁石で閉じるようになっています。
そのため、開閉を何度行ってもパッケージが傷みません(普通は何度も開閉しませんが・・・)。
 
 
▲パッケージを開けた様子
 
フラップを開けると、中にはStick-N-Find(以後タグと呼ぶ)2枚と、タグをキーホルダーに取り付けるためのプレートが2枚入っています。
 
 
▲タグ(下)とプレート(上)(左右はそれぞれ表と裏。タグの裏の赤いシートは、強力な両面テープの剥離紙)
 
正規代理店を通して販売されたStick-N-Findなので、日本の電波法に適合していることを証明する技適マークが印刷されています。
 
タグの電池交換はちょっとやっかいで、壊さないように丁寧に、しかし力を入れてこじ開ける必要があります。
パッキンも何もなく、防水性は考慮されていません。
 
 
▲電池交換のためにタグを分解した様子
 
電池の周囲が半透明な部品で囲まれていますが、これはLEDの光を通すための物です。何のための発光かは、後述します。
 
タグの大きさ(直径)は、アメリカの25セント硬貨(通称クォーター)を基準にしているようですが、日本の硬貨だと500円玉のサイズとほぼ同じ。
ただ、厚みはかなりあります。
 
 
▲500円硬貨とのサイズ・厚み比較
 
Stick-N-Findを使うには、まずiPhoneに専用アプリをインストールする必要があります。これは無料。
アプリをインストールし、Bluetoothを有効にしてアプリを起動したら、iPhoneの近くでタグを堅いテーブルなどに何回か打ち付けます。
 
説明書では5回打ち付ければ良いとなっていましたが、力が足りなかったのか5回テーブルにたたきつけてもタグとiPhoneは反応せず、何度かやっている内に手を滑らせ、タグを床に落としてしまいました。すると、その瞬間にタグから電子音が鳴ってiPhoneにタグが認識されました。
 
アプリの画面にタグの名前を入力する欄が表示されるので、適当に名前を付けます。
後で変更できるので、とりあえず適当に名付ければ良いと思います。
 
初期のアプリではタグの名称に2バイト文字(日本語)を使うとダメだったようですが、今はどうなんでしょう。
 
私は車の鍵に取り付けるつもりだったので、タグの名前は「Car Key」にしました。
 
私の場合、車は週末にしか乗りませんし、車の鍵は鞄に入れたりズボンのポケットに入れたり、定位置がないため、うっかりするとどこに行ったか分からなくなるのです。
 
さて、このStick-N-Findですが、どのようにして紛失防止の役に立つのか、簡単に説明します。
 
まずはタグを両面テープで直接貼り付けるか、付属のプレートに貼り付けてキーリングに通す等の方法で、紛失すると困る小物に取り付けてください。
 
両面テープは非常に強力なので、貼り付ける相手は慎重に選ばないといけません。
 
タグにはBluetoothの発信器と温度センサーが搭載されており、iPhoneで専用アプリを起動すると、タグから出ているBluetoothの信号をiPhoneが受信し、その電波の強度をもとにレーダースクリーンのような画面の中にタグの位置を表示する仕組みになっています。
 
レーダースクリーンには同心円がいくつも描かれていて、その中心が自分の位置になっており、iPhone等を持ってウロウロすると、タグの名前が表示された青い点(下図内「タグの位置を表すマーク」)がレーダーの中心(下図内「自分の位置を表すマーク」)に近づいたり遠ざかったりします。
 
 
 
▲専用アプリのレーダー画面
 
タグを取り付けた小物を紛失した場合は、この画面を見ながら心当たりのある場所をウロウロし、タグがレーダー画面の中央に近づくように移動方向を試行錯誤すれば良いわけです。
 
温度センサーも搭載されているので、夏場に極端に高い温度が表示されれば、車の中にあるのかな?等と考えるヒントになるかも知れませんが、基本的にはあまり役に立たないと思います。
 
レーダー画面にはなっていますが、iPhoneには指向性のあるアンテナは搭載されていないので、当たり前のことですが、タグのある方向を検知することは出来ません。レーダー画面に騙されて方向まで分かると誤解しないようにして下さい。
 
実際にタグを着けた小物をiPhoneで探してみると、タグがレーダー画面の中央に来ていても、その小物を見つけるのは難しいです。
 
小物は服のポケットや鞄の中、ちょっとしたすき間に落ちていたりするので、ぱっと見て分かる位置に無い限り、レーダー画面だけで探し出すのは困難。
 
そこで便利なのが「鳴らす」ボタン。

間近に無くした小物があると分かっている状況でレーダー画面右の「鳴らす」ボタンを押すと、電子音でメロディーが鳴り、タグの周囲から青色LEDの光が出ます。
 
要するに、携帯電話の場所が分からなくなったときに、誰かに鳴らしてもらって見つけるのと同じ事です。
 
電子音を漏らさず、光も漏らさないような特殊な空間に密閉されていない限り、「鳴らす」ボタンを使えば、無くした小物の場所が確実に分かります。
 
ただ、この電子音の音量は小さく、静かな部屋ではよく聞こえますが、騒がしい状況ではほとんど聞こえないという欠点があります。
 
他に、iPhoneとタグの距離がある程度離れると、iPhoneとタグそれぞれでアラームが作動するモードもありますが、これはこまめにON/OFFしないといけないので面倒。
 
ONのままにしておくと、うっかりiPhoneとタグの距離を離してしまった時に、突然電子音が鳴り響くことになってしまいます。
 
凝ったことはせず、素直にレーダー画面だけで使うのが便利だと思います。
 
個人的には、防水性を持たせ、タグの電子音の音量を調整出来るようにして欲しいです。