播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

バリアフリー2014 @ インテックス大阪

介護用品の展示会「バリアフリー2014」がインテックス大阪で開かれていた(2014年4月17日~同19日)ので、最終日の本日、見に行ってきました。
 
私の職場と関連の深い組織が出展しているのと、そろそろ自分の親の介護について考える必要が生じ、介護用品がどのくらい進歩しているのか見てみたいという興味がわいたためです。
 
私が住む姫路から行く場合は、JRで大阪へ向かい、環状線で弁天町へ。弁天町から大阪市営地下鉄中央線に乗り換えてコスモスクエア駅へ行き、そこでニュートラムに乗り換え中ふ頭駅で下車。そこからは案内表示に従って歩けば、数百メートルでインテックス大阪にたどり着きます。
 
バリアフリー2014は、事前にWebで登録をするか、当日現地で登録するかのいずれかが必要ですが、入場自体は無料。
 
受付で個人情報を記入した登録用紙を渡すと、受付を済ませたことと属性(一般参加、企業などの区分)を示すためのステッカーがもらえるので、それを胸に貼って展示会場へ。
 
インテックス大阪は1号館から6号館までの建物がありますが、バリアフリー2014は1号館から5号館までを使用していました。
 
それぞれの号館は、5,000~6,700平米の広さがあります。(6号館のみ10,000平米のエリアが2つ)
大規模な展示なので、ざっと見て回るだけでも大変。
 
やはり展示が多いのはトイレ、入浴関連の機材です。
 
電動リフトで浴槽に入れるタイプのものから、専用チェアに座ったまま身体を洗えるカプセルのようなものまでありました。
 

▲まるでコクピットのようなシャワー設備
 
現代的なメカメカしいデザインや樹脂で出来た製品がすべてというような中で、目を引かれたのはヒノキで出来た介護用浴槽。
 

▲介護用のヒノキ風呂
 
現代的、あるいは近未来的なデザインは、私たちには良くても、介護を受ける高齢者から見るとなじみづらいものでしょうから、こういった見慣れたデザインの設備の方がいいような気がします。
 
ポータブルトイレも非常に進歩しています。
以前は大人向けおまるというものでしたが、最近は水洗式のものまで出てきています(2014年4月現在、介護保険対象外)。
 
写真は取り損ねましたが、屋外の立水栓から給水し、庭のマンホールから下水へ排水するタイプのもの(壁に穴を開けてホースを通すか、窓に専用のカバーを取り付けてそこからホースを出すもの)と、リフォーム工事で壁にホースを通すタイプの2種類がありました。
 
どちらもホースを室内に這わせますが、ホースの届く範囲なら好きな位置に設置できるというメリットがあります。
太いホースを室内に這わせることは難しいので、どちらも細いホースで排水できるような工夫が施されています。実際、大量のトイレットペーパーを流す様子を撮影した動画を見ても、トイレットペーパーが粉砕され、まったく詰まる様子がありませんでした。
普通のトイレにもこの機能を付けて欲しいくらいです。
 
TOTOのポータブル水洗トイレは、ウォシュレットや脱臭機能、温水便座機能まであります。
 

▲TOTOの展示ブース
 
トイレ関係で面白かったのは、楽に立ち上がったり座ったり出来るトイレリフト。

手すりのレバーで簡単に便座部分が上昇・下降するというもので、便座を上げた状態で着座すると、ドシンと座ることなく着座でき、用便後はリフトを上昇させ、楽に立ち上がれます。
 

▲TOTOのトイレリフト
 
電子機器としては、変わったオルゴールも展示されていました。
介助・介護用というよりは、お年寄りの精神的な癒しにするための製品です。
 
プリモトーンという製品名のオルゴールで、曲データをSDカードに入れておき、好きな曲を選んで流したり、ランダム再生が出来たりします。
 
普通のオルゴールは突起のあるドラムで櫛歯(櫛状の金属板)をはじいて音を出しますが、このプリモトーンは、音を鳴らしたい箇所でだけ電磁石が作動し、櫛状の金属板をはじくための突起が機能するようになっています。
 
下の写真で櫛歯の上に細いローラー、その上に太いローラーのようなものが見えますが、細いローラーは裏にある電磁石によって動きが制御されていて、櫛歯をはじく必要があるタイミングだけ突起が出てきます。太いローラーの回転により、細いローラーの突起が櫛歯をはじいて音を鳴らします。
 
そのため、部品交換の必要もなく、演奏する曲を自由に選択出来るのです。
 

▲プリモトーン内部の様子
 
他には各種車いすや階段用リフト、サポーター、リフト付きの自動車なども展示されていました。
 
最初の方は「こんな設備まであるのか」「よく考えられているな」と見る度に感心していましたが、徐々に「どれもこれも同じ」ように見えるようになってきました。
 
1号館から5号館まで順に見て回りましたが、後半は疲れて流し見。
 
かなり疲れましたが、「こういう製品がある」というのを知っておくだけでも、何かの時に役に立つと思いますし、これだけ多数のメーカー、販売店が集結し、製品に実際に触れられる機会はそうそうありません。
 
毎年開かれているようですので、興味のある方は来年是非行ってみてください。
特定の分野の製品を探しているという場合なら、私のように疲れることもなく、効率よく情報収集、試用、試乗が出来ると思います。