8月3日(土)と4日(日)は、名古屋港で最新鋭の護衛艦「あきづき」が一般公開されます。
最新鋭の艦艇なので、マニアが集まって混雑するかと思いましたが、土曜のTwitterを見る限り、人混みというほどにもなっておらず、ゆっくり見学できたという意見も出ていました。
最新鋭の艦艇なので、マニアが集まって混雑するかと思いましたが、土曜のTwitterを見る限り、人混みというほどにもなっておらず、ゆっくり見学できたという意見も出ていました。
私も最新鋭の護衛艦をじっくり見学させてもらおうと思い、名古屋港へ行くことに決定。
最近、休日は朝早く起きられないので、名古屋に泊まって日曜の朝、まだ涼しいうちに見学することにしました。
名古屋港をGoogleマップで見ると、何やら船のような形が地図に描かれています。調べると、永久係留されている南極観測船ふじという船のようで、この船は内部が一般公開されているとのこと。
最新鋭の護衛艦をまずは見物し、続いて昔の南極観測船も見学することにしましょう。
8月3日(土)15:46
のぞみ134号(東京行)で姫路駅を出発。
のぞみ134号(東京行)で姫路駅を出発。
17:11
名古屋駅に到着。
名古屋駅に到着。
17:22
在来線の中央本線普通電車(高蔵寺行)が名古屋駅を発車。
在来線の中央本線普通電車(高蔵寺行)が名古屋駅を発車。
17:25
金山駅に到着。
金山駅に到着。
駅前の名古屋金山ワシントンホテルプラザにチェックイン。
8月4日(日)7:20
ホテルをチェックアウト。
ホテルをチェックアウト。
7:30
名古屋市営地下鉄の金山駅から名港線に乗って出発。
名古屋市営地下鉄の金山駅から名港線に乗って出発。
7:40
名古屋港駅に到着。
名古屋港駅に到着。
先頭よりの出口から地上へ出れば、名古屋港はすぐ近くと思っていましたが、ちょっと歩かないといけません。あまりにも暑いので、途中のコンビニで冷たいジュースを購入してあきづきを目指しました。
右側に南極観測船ふじが係留されているのを見ながら歩き、ふと前を向くとあきづきの艦橋が視界に入りました。
7:46
護衛艦あきづきの公開場所に到着。
護衛艦あきづきの公開場所に到着。
▲護衛艦あきづき(DD115)
起工:平成21年7月17日
進水:平成22年10月13日
就役:平成24年3月14日
建造所:三菱重工業株式会社 長崎造船所
定係港:佐世保
排水量:5,000トン
全長:151メートル
全幅:18.3メートル
喫水:5.4メートル
機関:ガスタービン(スペイSM1C)x4基
推進機:可変ピッチプロペラx2軸
軸馬力:64,000馬力
速力:約30ノット
乗員:約220名
進水:平成22年10月13日
就役:平成24年3月14日
建造所:三菱重工業株式会社 長崎造船所
定係港:佐世保
排水量:5,000トン
全長:151メートル
全幅:18.3メートル
喫水:5.4メートル
機関:ガスタービン(スペイSM1C)x4基
推進機:可変ピッチプロペラx2軸
軸馬力:64,000馬力
速力:約30ノット
乗員:約220名
主要武器:
・62口径5インチ砲(Mark 45 Mod 4)
・高性能20mm機関砲(CIWS)
・垂直発射装置(VLS)
・90式艦対艦誘導弾(SSM-1B)
・水上発射管(HOS-303)
・短SAMシステム3型A(FCS-3A)
・62口径5インチ砲(Mark 45 Mod 4)
・高性能20mm機関砲(CIWS)
・垂直発射装置(VLS)
・90式艦対艦誘導弾(SSM-1B)
・水上発射管(HOS-303)
・短SAMシステム3型A(FCS-3A)
搭載ヘリコプター:SH-60K
(出典:護衛艦あきづきのパンフレット)
(出典:護衛艦あきづきのパンフレット)
ステルス性を高めた独特の形状は、初めて見た時は良いと思わなかったのですが、見慣れると格好良く見えてきます。
すでに20人近くのマニア(?)の方々が、この最新鋭艦の撮影中でした。
私も負けじと艦首周辺をじっくり観察していると、ピューイという笛のような音が鳴り、スピーカーを通して何やら命令が出されました。聞き取れませんでしたが、国旗掲揚の指示だったようです。
私も負けじと艦首周辺をじっくり観察していると、ピューイという笛のような音が鳴り、スピーカーを通して何やら命令が出されました。聞き取れませんでしたが、国旗掲揚の指示だったようです。
このピューイという音は、今はありませんが、港の霧笛のような音です。この後も何度か聞くことになりましたが、海上では聞き取りやすいのでしょうね。
8:00前
艦首の国旗が掲揚されるようです。
隊員が1名、旗竿の前で待機していました。そして、8:00ちょうどに掲揚。
艦首の国旗が掲揚されるようです。
隊員が1名、旗竿の前で待機していました。そして、8:00ちょうどに掲揚。
▲艦首の国旗掲揚を終え、敬礼をする隊員
まだ公開開始まで1時間有るので、艦首から艦尾までじっくり観察しながら岸壁を歩きました。
▲艦橋上部の白いパネルはフェイズド・アレイ・レーダー(大きいのは捜索・追尾用で、小さいのがミサイル誘導用)
▲艦橋の後ろには煙突が2本あり、その間に艦対艦ミサイル
8:10頃
手荷物検査場となるテントの前に行列ができはじめたので、私も並ぶことにしました。
手荷物検査場となるテントの前に行列ができはじめたので、私も並ぶことにしました。
8:20頃
ピューイと音が鳴り「艦橋前面高所作業開始」(?)のような指示が流れました。
何やら上の方で動く気配があったので艦橋の上を見ると、隊員さんが窓ふきをされていました。
ピューイと音が鳴り「艦橋前面高所作業開始」(?)のような指示が流れました。
何やら上の方で動く気配があったので艦橋の上を見ると、隊員さんが窓ふきをされていました。
早い時間に来たら珍しい光景が見られるんですね。
▲艦橋の窓ふき作業
行列に並んでいる間、他にも5インチ砲の側面を開けて何やら作業を行ったり、乗員と思われる若い男女が私服で艦から下りて街の方へ向かっていったり、ピューイという霧笛のような音の後から何やら命令を出したり、地方協力本部の方がテント内で展示パネルを並べたり、いろんな事が行われていました。
舷梯がかけられている場所(乗艦口)を見ると、何やら庇のようなものがありました。
よく見ると開閉式のドアのようで、ステルス製を高めるために航海中は閉めておくもののようです。
よく見ると開閉式のドアのようで、ステルス製を高めるために航海中は閉めておくもののようです。
▲ステルス製を高めるための蓋(?)
9:00前
乗艦前に手荷物検査と金属探知機によるボディチェックがあることが説明されました。
乗艦前に手荷物検査と金属探知機によるボディチェックがあることが説明されました。
この時点で、行列は2~3重に折り返したジグザグになっており、その様子を見ていた広報担当と思われる隊員さんは嬉しそうな表情。
9:00
公開開始。
公開開始。
鞄の中を見せ、金属探知機で軽く検査を受けた後、白い制服の隊員さん達の敬礼を受けながら乗艦。
乗艦口は艦の右舷、艦橋の直下。
ここから艦首へ移動し、62口径5インチ砲、対空ミサイルや対潜水艦ミサイルを発射する垂直発射装置(VLS)を見学します。
ここから艦首へ移動し、62口径5インチ砲、対空ミサイルや対潜水艦ミサイルを発射する垂直発射装置(VLS)を見学します。
▲62口径5インチ砲(ステルス性を高めるため平面的なデザインになっている)
Mk 45 Mod 4 (62口径5インチ砲)仕様
装填・照準操作: 全自動
即応弾数: 20
対艦・対地砲弾砲口初速: 823m/s
システム重量: 24,389kg
旋回範囲: 収納状態から左右170度
旋回速度: 30度/s
旋回加速度: 38度/s2
仰俯範囲: -15度~+65度
仰俯速度: 20度/s
仰俯加速度: 31度/s2
電源: 440ボルト 60ヘルツ 三相
整備性: 動作テスト・定期点検 1.6時間、給弾 1時間
稼働率: 99.6%
(出典:BAEシステムズ社のデータシート)
5インチ砲の周辺には、薬莢が落ちた跡と思われるくぼみが無数にありました。
▲5インチ砲の薬莢が落ちた跡
Youtubeを検索すると、あきづきの主砲展示(発射は無し)の映像があったので、貼り付けておきます。
約12分の動画です。
5インチ砲の後ろには1段高くなった場所にVLSがありました。
ちょっと高いので、全体を見ることは出来ませんでしたが、蓋の分厚さやヒンジの大きさはよく分かります。
ちょっと高いので、全体を見ることは出来ませんでしたが、蓋の分厚さやヒンジの大きさはよく分かります。
▲垂直発射装置(VLS)
5インチ砲は1枚の写真に砲塔と砲身すべてを収めるのが難しかったので、「警戒」の腕章を付けた隊員さんに三脚の使用の許可をいただき、パノラマ撮影をしました。
護衛艦あきづきで撮影した全天球パノラマ(撮影日:2013年8月4日)
https://shimiken1206.sakura.ne.jp/panorama/nagoya20130804-1/virtualtour.htmlパノラマ画面左上のリストで、艦首付近とヘリ格納庫のパノラマを切り換えてご覧いただけます。
艦首の見学が終わったら、艦首左舷側にいつの間にか出来ていた行列に並び、艦尾へ向かいます。
ステルス製を高めるためか、艦の左右にある通路は一部壁があり、その壁のある所へ来ると涼しくて快適。
▲壁がある通路
艦の中央部ではまた直射日光にさらされて汗だくになりますが、再び壁のある通路へ。
▲艦の中央付近の様子(右上の筒は艦対艦ミサイル)
通路だと思っていたら、ヘリ格納庫でした。広くて涼しい。
せっかくなので、ここでも隊員さんの許可を得てパノラマ撮影。撮影したパノラマは、上の艦首のパノラマの左上にあるリストで切り替えてご覧下さい。
せっかくなので、ここでも隊員さんの許可を得てパノラマ撮影。撮影したパノラマは、上の艦首のパノラマの左上にあるリストで切り替えてご覧下さい。
▲ヘリ格納庫(オリジナルグッズはここで販売されていました)
ここで目に付いたのは97式魚雷の箱と新型の着艦拘束装置。
▲97式魚雷の箱
着艦拘束装置は、揺れる艦上に安全に下りるために必要な装備で、ヘリの下部にある棒を捕まえてヘリを固定する機械です。
従来のものは見るからに「棒を挟みます」という形をしていましたが、新型は装置後部のまっすぐな部分からツメが出てきて、ヘリの下にある棒を引っかけるようになっているとのこと。従来型よりも拘束できる範囲が広がっているそうです。
▲着艦拘束装置
格納庫から出ると、そこはヘリ甲板。
SH-60Kが1機展示されていました。
SH-60Kが1機展示されていました。
▲SH-60K哨戒ヘリコプター
全長:約20m
全幅:約16m
高さ:約5m
重量:約11t
馬力(SHP):2,145馬力x2
航続距離:約700km
最大速力:168kt(300km/h)
乗員:4名(最大8名)
搭載武器:航空魚雷、ヘルファイヤーミサイル
(出典:護衛艦あきづきのパンフレット)
全幅:約16m
高さ:約5m
重量:約11t
馬力(SHP):2,145馬力x2
航続距離:約700km
最大速力:168kt(300km/h)
乗員:4名(最大8名)
搭載武器:航空魚雷、ヘルファイヤーミサイル
(出典:護衛艦あきづきのパンフレット)
ヘリの後部には磁気探知装置(潜水艦を探すため)があるのですが、これが普通の人にはミサイルに見えるので、大きく「ミサイルではありません」と書かれていたのが面白い。
残念ながらヘリの内部は公開されていませんでした。
ヘリ甲板の右舷に下艦用の舷梯がありました。
つまり、艦の内部の公開は無し。艦首と後部の甲板、そして左舷の通路のみの公開でした。
つまり、艦の内部の公開は無し。艦首と後部の甲板、そして左舷の通路のみの公開でした。
それでも、最新鋭艦を間近で見られる貴重な体験だったので、来たかいはありました。
暑い中、色々と親切に対応して頂いた隊員さん達に感謝いたします。
今日は公開されていない艦内ですが、観艦式であきづきに乗艦した方の動画がありましたので、参考までにどうぞ。
9:53
護衛艦あきづきを下り、目の前にある名古屋港ポートビルへ向かいます。
護衛艦あきづきを下り、目の前にある名古屋港ポートビルへ向かいます。
▲名古屋港ポートビル
目当ては、このビル7階にある展望室からあきづきを見ること。
展望室は有料で、大人一人¥300。(南極観測船ふじ、海洋博物館、展望室の3つの施設にすべて入れるチケットは¥700で、いずれか一つに入る場合は¥300)
ポートビルに入ったところにある券売機で¥300のチケットを購入し、エレベーターで7階へ。
エレベーターを降りたところで受付の女性にチケットを渡してスタンプを押してもらい、展望室に入ります。
期待通り、あきづきの全体を上からじっくり見物出来ました。
▲ポートビル7階展望室から見下ろす護衛艦あきづき
甲板からはろくに見えなかった垂直発射装置も、ここからならはっきり見えます。
▲垂直発射装置
展望室の反対側へ行くと、次に見る予定の南極観測船ふじも全体を見下ろすことが出来ました。
▲南極観測船ふじ
文字数制限の都合で、Part2(https://dfm92431.hatenablog.jp/entry/2013/08/04/220339)へ続く