播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

名古屋港で護衛艦あきづき(DD115)と南極観測船ふじ見学(Part 2 of 2)

 
続いて、南極観測船ふじを見学します(有料)。
 
ふじは名古屋海洋博物館の展示の一つで、この博物館は博物館、展望室、南極観測船ふじの3つの施設から構成されており、すべての施設に入場できるチケットは大人一人¥700、いずれか一つだけ入れるチケットは大人一人¥300です。
チケットは名古屋港のポートビル1階の券売機か南極観測船ふじ前の券売機で購入できます。
 
10:10
私は展望室から護衛艦あきづきを見た時に、南極観測船ふじの見学もできるように¥300のチケットをポートビルで2枚購入していたので、2枚目のチケットで南極観測船ふじに乗船。
 
 
▲南極観測船ふじの入口は右舷後方
 
展望室に入ったときに受付で提示したチケットには「展」のスタンプが押されましたが、ふじの受付では「ふじ」と書かれたスタンプが押されました。
 
この船は昭和40年に進水し、18年間活躍した後、昭和60年にこのガーデン埠頭に永久係留されています。
基準排水量は5000トン、全長は100m、最大幅22m、深さ11.8m、最大速力17ノット、主機形式はディーゼル電気推進、軸馬力は12000馬力、定員245名という規模の船です。
ふじのプロフィール
 ふじは、昭和40年3月18日皇太子・同妃両殿下御臨席のもとで進水式が行われて建造された我が国初の本格的砕氷船です。
 昭和40年11月20日、第7次南極観測支援として処女航海の途について以来18回目にあたる第24次南極観測支援の任務を終え昭和58年4月20日、日本に帰港しその任務を「しらせ」に引き継ぎました。
 昭和59年12月3日、名古屋港管理組合が譲り受け、南極の博物館として昭和60年8月16日に一般に公開されました。(出典:南極観測船ふじ乗船証明書)
ふじは地下1階の第2甲板、1階の第1甲板、2階の01甲板、3階の03甲板が公開されています。
 
乗船口は右舷後部にあり、受付は1階の第1甲板と呼ばれる層。
入ったところが食堂で、乗組員たちがどのような食事をしていたのかが再現されています。
(厨房のマネキンを見て思わずビクッとなってしまいました。)
 
厨房にも入れるようになっていて、食品見本で当時のメニューも再現されています。
 
 
▲食堂
 
 
▲厨房の様子(マネキンで再現されている)
 
食堂からは右舷側の通路を通って船首の方へ向かいます。

その通路の壁には、ホイールコンベヤーと呼ばれる大きなそろばんのようなものが架けられています。説明によると、重い荷物を運ぶときにこれを通路に並べ、その上で荷物を動かすとそろばんの駒に相当する部品がタイヤ代わりになって楽に運べるという装置だそうです。
 
 
▲食堂から船首へ伸びる通路の様子
 
通路を歩いていると、所々の部屋の中に電気が灯っているのが分かります。

それらの部屋は、ドアの脇に説明が書かれていて、内部にはマネキンを置いて(一部マネキンの無い部屋もある)当時の様子が再現されています。
ただ、いずれの部屋も中に入ることはできません。
 
 
▲第2電信室
 
 
▲第13士官寝室
 
この第1甲板は、士官の居住区と食堂が主な設備のようです。
第5士官寝室、第7士官寝室の前を通り、階段で地下1階へ下ります。
 
ここは第2甲板と呼ばれる層で、船首から船尾に向かって医務室や理髪室、先任海曹寝室などを見て回ります。
 
 
▲医務室
 
 
▲理髪室
 
理髪室
ふじの乗組員で手先の器用な人が理髪師をしていました。出港前に特別訓練を受けての“にわか床屋さん”ですが、腕は確か。予約制、洗髪なし、料金は無料でした。(出典:現地の案内板)
 
 
▲庶務室
 
先任海曹寝室の先にあるのは第2居住区。
プライバシーも何もない、3段ベッドが並んだ空間です。雰囲気をわかりやすくするために、パノラマで撮影しました。
南極観測船ふじの第2居住区で撮影した全天球パノラマ(撮影日:2013年8月4日)
 
 
左上のリストで第2居住区と艦橋のパノラマを切り替えられます。 
第2居住区のベッドの横にはエンジンルームの見学窓があり、下層のエンジンルームが見えるようになっています。
 
 
▲エンジンルーム見学窓からエンジンルームを見下ろす
 
見学窓のある左舷側の通路を通って第12観測隊員寝室、第6観測隊員寝室を見ながら船首へ向かい、階段で2つ上の層へ。
 
出たところは2階の01甲板にあるヘリの格納庫。一般的に甲板といえばこの層ですね。
格納庫内は南極の博物館になっていて、南極での野外調査の様子を再現した実物大ジオラマや犬ぞり、スノーモービルや雪上車(実物)が展示されています。
 
 
▲野外調査の様子を再現したジオラマ
 
 
▲雪上車
 
ヘリ格納庫の外は広い飛行甲板で、左舷側に実物のヘリコプターが展示されています。
中には入れませんが、ヘリの右側に中がのぞけるような通路が設けてあり、コクピットやキャビン内を見ることが可能。
 
 
▲展示されているヘリコプター
 
 
▲コクピットを覗ける
 
ヘリを見たら右舷の通路を通って船首へ向かい、救命艇を間近に見ながら階段を登って艦橋に入ります。
 
 
▲右舷の通路
 
艦橋内はぱっと見、現在の船と変わりませんが、よく見ると伝声管が設置されています。
伝声管があるだけで一気に古くさい雰囲気になってしまいます。
 
 
▲艦橋
 
この環境の様子をパノラマ撮影したものもあります。
上の第2居住区のパノラマの左上のリストから艦橋を選択して下さい。
 
右舷から入った艦橋は左舷側から出て、階段を下りるように順路が設定されています。
階段を下りると01甲板。
 
艦橋の前を横切り、10tクレーンの下をくぐって右舷側へ進むと下船口です。
 
 
▲艦首の10tクレーンの下を通る
 
下船したところには中型雪上車SM50Sが展示されていて、これは後部に入ることが出来ます。
 
 
▲中型雪上車SM50S
 
 
▲荷台から運転席を見る
 
雪上車の近くには、ふじの右舷側プロペラと主錨も展示されています。
 
 
▲プロペラ(直径4.9m)
 
 
▲ふじの主錨(重さ約4.2t)
 
これらの展示を見終えたのが11:06
 
11:27~11:37
地下鉄で金山駅を出発。
金山駅でJRに乗り換えます。
 
11:45~11:50
金山駅を名古屋行きの普通電車で出発。
 
12:10
ひかり467号で名古屋駅を出発。
 
13:43
姫路駅に到着。

駅そばを昼食に食べて帰宅。