もうそろそろ暖かくなり、山の中では虫や雑草が元気になり始めます。
その前に、暖かい季節には歩きにくい低山を歩いておこうと思い、今日は姫路市飾東町にある庄山城跡に出かけてきました。
その前に、暖かい季節には歩きにくい低山を歩いておこうと思い、今日は姫路市飾東町にある庄山城跡に出かけてきました。
庄山城跡
姫路市を代表する中世山城の遺構で、十四世紀に赤松貞範によってはじめて築城されたという。 城跡は谷外小学校の北の城山(標高194m)の山頂から山腹一帯にかけて構築されている。縄張りは、東西500mにわたって連続する稜線上に置かれた主郭部を中心に左右両翼に張り出した尾根と南にのびる支脈を利用して諸郭を配している。山頂から山腹にかけて石垣、土塁、堀切2本、井戸2基、城戸跡などが残っている。
ここに縄張り図(縄張り図を見たい方は、こちらをクリックしてダウンロードしてください。 )
平成8年10月
姫路市教育委員会
ここは一度だけ歩いたことがありますが、その時に使わなかったルートを使うことにします。
そのルートは、城山中学校の北の尾根を登るルートで、あまり知られていないようです。
初めて歩く中学校からのルートで登り、国道372号線を走る度に見かけていた「ラッキー工芸」の向かい側にある登山口へ下りることにしました。
▲対応する地図は、国土地理院発行の2万5千分の1地形図「姫路北部」
この山の周辺には、登山者向けの駐車場がありません。
城山中学校周辺は、交通量が少ない割に車道が広いですし、私が自転車を置いたテニスコート脇にも空きスペースはあります。
城山中学校周辺は、交通量が少ない割に車道が広いですし、私が自転車を置いたテニスコート脇にも空きスペースはあります。
しかし、地元の方が車を置くのと、よそ者が勝手に道を駐車場として使うのとはわけが違います。
バスを使ったり、自転車やバイクのように、止めていても地元の方の迷惑にならないような手段で来た方が良いでしょう。
バスを使ったり、自転車やバイクのように、止めていても地元の方の迷惑にならないような手段で来た方が良いでしょう。
そんなわけで、今日は自転車で城山中学へ向かいました。
10:00
姫路市街の自宅を自転車(マウンテンバイク)で出発。
姫路市街の自宅を自転車(マウンテンバイク)で出発。
国道372号線を東進し、姫路市役所の飾東出張所 の先で左折。城山中学校の東側を反時計回りに回り込んで北へ進むと、右側にテニスコートと出会います。向かい側に粗大ゴミ置き場があり、その奥、ガードレールが途切れたところで山の方を見ると、石積みのある登山口が見えます。
これが今回の登山口。
これが今回の登山口。
https://goo.gl/maps/9jiwJfA2ZuAJB8Y16
▲登山口の位置
10:30
登山口に到着(地図中「自転車」)。自宅から7.5km。
登山口に到着(地図中「自転車」)。自宅から7.5km。
自転車を頑丈なワイヤーロックで固定し、装備を調えます。
▲テニスコートと粗大ゴミ置き場(軽トラックが駐車していることから分かるとおり、倫理的・法律的にはどうか知りませんが、車を置くことは物理的には可能です。)
10:40
登山開始。
登山開始。
▲石積みのある登山口
段差が大きくて登りにくい石積みを越えると、左側へ明確な道が延びていました。
最初のうちは、なだらかな雑木林の中の道です。
▲序盤の様子
やがて右側に赤い屋根の建物がある大きな採石場が見えてきますが、その先で道は尾根の南側斜面を通るようになり、南の展望が開けてきました。
▲左手側が開けた道の様子(写真奥は目的地である南東ピーク)
山陽自動車道から高御位山塊まで見渡せます。
展望の良い区間はすぐに終わり、今度はシダが多くなってきました。
▲シダの多い区間の様子
このルートはつづら折れになっており、斜度は比較的緩やかで楽に登っていけます。
10:56
色あせたトラロープに出会いました。
特に急斜面というわけでもありませんが、手すりのようにトラロープが張られていました。
色あせたトラロープに出会いました。
特に急斜面というわけでもありませんが、手すりのようにトラロープが張られていました。
トラロープがあった場所のすぐ先からは、北の採石場から桶居山まで、東方面に180度近い展望が開けています。
▲登山道からの展望。右端が桶居山。(マウスポインタを合わせたとき右下に表示される虫眼鏡のアイコンをクリックすると拡大表示されます)
11:00
稜線に出る直前、石垣に出会いました!
稜線に出る直前、石垣に出会いました!
前回歩いたときは、平らな地形から城があったことを想像するしかありませんでしたが、今回は石垣ですよ石垣!
400年前に廃城となった山城の石垣に出会えて、思わず「うわぁ」と声を上げてしまいました。
▲稜線に出る直前に出会う石垣
石垣の上へ回ってみると、巨岩が露出した削平地でした。ここは前回訪問時にも通っています。
▲石垣の上にある削平地
ここから南へ少し登ると、展望の良い南東ピークです。
11:06
南東ピークに到着(地図中「南東ピーク」)。
南東ピークに到着(地図中「南東ピーク」)。
▲南東ピークの様子(ケルンと境界標石がある)
庄山城跡へのマイナーなルートを歩けて、石垣も見られて、もう十分満足です。
後はご飯を食べて下山するだけですが、昼食には早いのでパノラマ撮影。
南東ピークで撮影した全天球パノラマ(撮影日:2012年4月1日)
https://shimiken1206.sakura.ne.jp/panorama/shiroyama20120401/virtualtour.html
パノラマ撮影をしていると、パラパラと雨が降ってきました。
木の下で雨宿りをしつつ、アルファ米の炒飯を調理。
木の下で雨宿りをしつつ、アルファ米の炒飯を調理。
いつの間にか雨がやんでいたので、南東ピーク南端の岩の上(上のパノラマを撮影した場所)で、景色を楽しみながら昼食。
北を見ると、採石場の奥に生野の段ヶ峰山塊がうっすらと見えました。
▲北を見ると、段ヶ峰方面がかすかに見えた
▲南西を見ると、家島の向こうに小豆島がうっすらと見えた
12:10
下山開始。景色が良いと、つい長居してしまいます。
下山開始。景色が良いと、つい長居してしまいます。
南東ピークにある境界標石の南から道が始まっています。これが、国道372号線沿いの登山口へ続くルートです。
下りはじめは今ひとつ道がはっきりしませんが、まもなく明確な道が見えてきます。
国道から見上げる庄山城跡は荒々しい岩山ですが、まさにその通りで、国道から見える南面は岩がちなルート。
▲こんなイワイワした道を下る
岩尾根が好きな私にとっては、楽しくてしかたありません。
このルートは、登りに使った方が楽しそうです。
このルートは、登りに使った方が楽しそうです。
標高が下がってくると、シダや灌木が生い茂る土の山道になりますが、一部は写真のように無残にえぐれた状態になっていました。
▲溝状にえぐれた道
12:28
雑木林から竹藪の中の道になると、車道が見えてきます。
雑木林から竹藪の中の道になると、車道が見えてきます。
▲車道が見えてきた
道は右へ折れ曲がり、すぐに国道372号線脇へ降り立ちます。
▲ここへ出てくる(通学路の標識の左側)
次にこの山を歩く機会があれば、かつての大手道があった谷間を歩きたいので、登山口の場所を確認しておくことにします。
谷外小学校の東側に細い坂道があり、それを登ると、金網が張られた擁壁が見えます。
あの擁壁の上端沿いに進んでいけば、城があったころに大手道のあった谷間です。ただ、現在はすっかり自然に帰り、藪になっているようですが。
あの擁壁の上端沿いに進んでいけば、城があったころに大手道のあった谷間です。ただ、現在はすっかり自然に帰り、藪になっているようですが。
▲庄山城の大手道のあった谷間への入口
国道372号線を歩いて駐輪場所へ戻ったのが12:45。
自宅到着は13:30。