播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

素屋根内で姫路城見学(天空の白鷺)

平成の大修理のために素屋根に覆われてしまった姫路城。
素屋根に実物大のイラストが描かれてはいますが、近くで見るとくっきりしている絵でも、少し離れると薄ボンヤリした寂しいものになってしまいます。
 
 
▲素屋根に描かれた天守閣
 
毎日大天守を眺めていた姫路市民としては、あの優美な天守閣の姿を早く見たいと思ってしまいます。
そんな人達のために、2011年3月26日(土)から素屋根の内部(南側の一部だけですが)が「天空の白鷺」と名付けられた見学施設として公開されました。
 
エレベータで素屋根の最上部まで上がり、天守閣や補修作業に励む作業員の姿を眺めるという趣向です。
空間が限られているので、事前予約をした人を優先して公開するとのこと。

公開初日の朝10:00~11:00の枠を予約し、天空の白鷺を見に行ってきました。
(見学前日から起算して5日以上前から予約が必要)
 
9:53
桜門橋を渡り、大手門をくぐって姫路城へ。
 
 
▲姫路城への主要な出入り口となる桜門橋と大手門
 
9:58
トイレを済ませ、入場窓口へ向かいます。
 
窓口は事前予約客用と一般客用に分かれており、左が予約客、右が一般客用となっています。
予約客用の窓口の方が混雑していて、隣の一般客用窓口からはどんどんお客さんが入っていきます。
 
10:05
予約確定票を見せ、入場料¥400と天空の白鷺の入館料¥200を支払い、いよいよ場内へ。
天守閣までの順路看板で表示されていますが、普段と違うらしく、菱の門を抜けて直進し、「い」の門をくぐって右折。「ぬ」の門へ進みます。
 
 
▲順路案内の看板
 
10:09
ぬの門抜けたすぐ先、右側にある普段は非公開の「り」の一渡り櫓の内部へ入れるようになっていたので、入ってみました。
 
内部では姫路城の屋根等に使われている装飾用の部品や、鎧甲が展示されています。
非常に薄暗いので、携帯電話のカメラでは撮影が厳しいと思います。
こういった場所でフラッシュをたくのは非常識なので、高感度のカメラを持って行くことをお勧めします。
 
 
▲りの一渡り櫓内部の展示
 
10:12
りの一渡り櫓を出てお菊井戸前を通過。

「り」の門をくぐります。
りの門をくぐったところが、天守閣東側にある資材置き場の真下になっています。
 
 
▲資材置き場を見上げる
 
10:16
大天守の真下にある備前丸と呼ばれる広場に到着。
天空の白鷺の入口になっています。
 
 
▲天空の白鷺の入口(右が入口、左は出口)
 
予約客用の入口でチケットを渡し、内部へ。
 
青いリボンで区切られた空間(ウェイティングゾーン)で行列になり、定員10名のエレベータ(2基)を待ちます。

エレベータの手前で係員が「次のエレベータに乗れるのはここまで」とあらかじめ指示を出してくれるので、エレベータへの乗り降りはスムーズ。
 
▲天空の白鷺1階の様子
 
10:27
天空の白鷺の最上階(8階)に到着。ここは屋根修理の見学のためのフロアです。
 
南と西には展望窓が設けられ、北側には天守閣と足場を見るための見学窓があります。
東側は壁になっていて展望はありません。
 
 
▲天空の白鷺8階の様子(展望窓側)
 
 
▲天空の白鷺8階の様子(見学窓側)
 
 
▲8階見学窓からの眺め

展望窓から南と西の景色を楽しみ、見学窓からは普段は見られない屋根や瓦の細かい装飾やしゃちほこを眺めて楽しみます。
 
10:31
階段を下りて7階へ。
7階も基本的には8階と同じ構造ですが、壁面修理の見学のため、最上層の壁面がよく見えるようになっています。
 
 
▲7階見学窓からの眺め
 
個人的には、漆喰壁が何層にも塗られて作られている様子がよく分かる展示が興味深い。
 
 
▲7階に展示されている漆喰壁の工程再現展示(左端から「小舞(こまい)かき」「荒壁付け」「大斑(おおむら)直し」「小斑(こむら)直し」「土の中塗り」「中塗漆喰」「上塗漆喰」)
 
10:35
下りエレベータの行列へ並びました。
 
10:41
1階へ到着。
1階は東側と西側に区切られていて、東側が入口となるウェイティングゾーン、西側は出口となるホールになっています。
 
ホールを出てから内庭を通り、「ほ」の門、「に」の門、「は」の門、「ろ」の門の順に門をくぐって菱の門へ戻ります。
防御に主眼を置いた軍事施設(城)ならではの攻撃設備をじっくり見ながら帰りました。
 
 
▲狭間から敵兵を迎え撃つ兵の視界はこんな感じ(視界が狭いので、たくさん狭間を並べてカバーしている)
 
10:53
入場窓口近くの菱の門まで戻ってきました。
せっかくなので西の丸を見物。
 
11:07
見たかった所は全部見たので帰ろうとしていたところ、大手門で播州野歩記さんにばったり遭遇。
氏のサイトでお顔はいつも拝見していたので、すぐに分かりました。
 
失礼を承知で書きますが、氏のサイトを見ているだけでは気むずかしい方を想像してしまうのですが、物腰の柔らかな紳士でした。

時間帯が良かったのか、予約をとっていたおかげか、ゆったりと(後で写真の時間を見ると、数分しか各階に滞在していなかったことに気づいて驚きましたが)お城を見学出来て幸運でした。

最後は野歩記さんにも会えたし。