仕事でポートアイランドへ行く機会があり、その帰り(もちろん定時後)に好日山荘の神戸本店に立ち寄ったのですが、何も買う予定はなかった(店の様子を見るだけのつもりだった)のに、しっかりと買い物をしてしまいました。
その時に購入した商品のひとつが、今回紹介するアルコールストーブです。
注)写真は、未使用の状態で撮影しています。チタンの性質上、一度でも使用すると焼き色がついてしまい、写真のような外観を保つことは出来ません。
▲パッケージ内容(収納時の状態)
製品名:ALストーブスタンドDXセット EBY255
重量:93g(上の写真の状態での実測値)
収納サイズ:直径8.3cm x 高さ6.5cm(上の写真の状態での実測値)
素材:チタン
メーカー:株式会社エバニュー(日本)
定価:¥7,980
重量:93g(上の写真の状態での実測値)
収納サイズ:直径8.3cm x 高さ6.5cm(上の写真の状態での実測値)
素材:チタン
メーカー:株式会社エバニュー(日本)
定価:¥7,980
この製品は、上部スタンド(風防兼ゴトク)、下部スタンド(アルコールストーブを固定する台)、アルコールストーブ、パワープレートから構成されています。
▲付属品一式(下部スタンド(左上)、上部スタンド(右上)、アルコールストーブ(左下)、パワープレート(右下))
どれもチタン製で、丁寧に、美しく仕上げられているため、価格が高いとは思いません。
▲アルコールストーブ裏面には「MADE IN JAPAN」の刻印
▲上部スタンドにも「MADE IN JAPAN」の刻印
それぞれのパーツ類は全て重ねて収納出来ますが、丈夫とは言えないため、タオル等クッションになるようなものに包んだ上で、クッカー等の頑丈な容器に入れて持ち歩く必要があります。
収納状態では、外から上部スタンド、下部スタンド、アルコールストーブの順に重なっており、パワープレートはアルコールストーブの上に乗せる形で収納されます。
上部スタンドを下部スタンドにかぶせて重ねると、上部スタンド内側の突起がアルコールストーブを押さえつける形になり、携帯時のアルコールストーブのガタつきを防ぐ構造になっています。
使用時は、上部スタンドを抜いて上下を逆にし、下部スタンドに再度かぶせるだけです。
▲使用時の状態
▲スタンドには、アルコールストーブを固定したり、上部スタンドがずり落ちないように下部スタンドへ引っかけるための突起が付いている
アルコールストーブへの点火は上の写真の状態で行うわけですが、ライターやマッチで上から火を付けるのは危険。間違いなく火傷をします。
上部スタンド側面に開いている横長の穴からマッチで点火するか、上からチャッカマンのようなライターで点火しなければいけません。
アルコールストーブには、燃料を最大で70ml入れることが出来ます。
トランギアのような蓋がないので、必要な量だけ燃料(アルコール)を入れ、全て燃やしてしまう(途中で消火はしない)のが、説明書に書かれている使い方です。
トランギアのような蓋がないので、必要な量だけ燃料(アルコール)を入れ、全て燃やしてしまう(途中で消火はしない)のが、説明書に書かれている使い方です。
▲アルコールストーブの内側には30mlごとに目盛りがある(60mlの上のラインは上限を示す線で、ここまで入れると70ml)反対側には単位がオンスの目盛りもある(1flozと2floz)
炎が出る穴はトランギアよりも多く、内側の縁だけでなく、外周部にも穴が開けられています。
サイズはトランギアに近いです。
トランギア用のアクセサリーも使えるかも知れません。少なくとも、Clikstandにはセットできました(ガタつきますが)。
気温摂氏30度、無風の室内で燃焼実験をしてみました。
アルコールストーブに60mlの燃料(燃料用アルコール)を入れ、チタンのクッカーに500mlの水(水温は摂氏27度)を入れて実験です(パワープレート無し)。
点火して25秒後、外周の穴からも青い炎が出始めました。
ここで水を入れたクッカー(蓋あり)をゴトクの上に載せます。
4分を過ぎると、クッカーからグラグラと勢いよく沸騰する音が聞こえてきました。
9分を過ぎると、アルコールストーブの炎が不安定になり始め、点火から10分を待たずに炎は消えました。
アルコールストーブと言えばトランギアしか知らない私にとっては、アルコールストーブとは思えないほどの強力さに感じられます。
燃焼中は、このアルコールストーブの周囲の空気がずいぶん暑くなっていたので、この無駄な熱を集めるような工夫(風防で覆うなど)をすると、さらに沸騰時間が早くなるかも知れません。
今回の実験から、このアルコールストーブの燃料消費量は6ml/分ということになります。
つまり、夏場の低山でカップ麺を作るだけなら、理論上30mlのアルコールで事足ります。煮込む必要がある袋麺でも、60mlあればギリギリ調理出来ますね。
つまり、夏場の低山でカップ麺を作るだけなら、理論上30mlのアルコールで事足ります。煮込む必要がある袋麺でも、60mlあればギリギリ調理出来ますね。
(実際、2月の雪山(標高1200m)で袋麺を調理したときも、550ccの水を沸騰させ、麺を入れて4分煮込み、レトルト具材とスープを入れさらに1分煮込むという手順が、60mlのアルコールで何とか完了できました(付属のパワープレートを使用)。)
このストーブを見たとき、Esbit Solid Fuel Stove Set CS585HA(エスビット クックセット)のクッカーにピッタリ合うのではないかと考えたのですが、残念ながら使えませんでした。
クッカーにストーブ一式を収納することは出来るのですが、クッカー底面の直径がストーブの上部スタンドの内径より若干大きいだけなので、クッカーが安定しないのです。
▲クッカー内への収まりは良いのに
▲少しすぼまったクッカー底面の直径が小さすぎて、ゴトクの上でクッカーが簡単に傾いてしまう
MSRのQUICK 1 システム(QUICK 1 SYSTEM)に付属しているチタンクッカーは、ゴトク上での安定度が高く、ストーブ一式を収納するのに十分な高さがあります。
▲QUICK 1システムのクッカー内に入れた様子
▲ストーブの上にQUICK 1システムのクッカーを置いた様子
モンベルのチタンクッカー #2も、問題なくこのストーブ一式を収納出来ました。
無理な圧力をかけて変形させることさえしなければ、絶対に壊れることがないシンプルさ、このサイズ、軽さでこの火力というのは非常に魅力的です。