播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

兵庫県加西市の鎌倉山(452.7m)

今日はわーさんのお誘いで、加西市の鎌倉山へ行ってきました。

 

メンバーは次の4人。
 ・わーさん
 ・かずさん(愛犬も)
 ・しみけん(私)

 


▲対応する地図は、国土地理院発行の2万5千分の1地形図「北条」と「西脇」

 

9:00
かずさんの車で河内町の六処神社に到着。3台程度の車を置ける駐車スペースがあります(地図中「P」)。

 


▲駐車スペースの様子

 

9:07
準備を整えて出発。
六処神社の右奥から遊歩道が始まっていました。

 

なだらかなつづら折れの道は展望が良いので、丸太階段ではありますが気持ち良く歩けます。

 


▲遊歩道の様子

 

9:19
展望の良いあずまやに到着(地図中「あずまや」)。
西を見ると、斜面にジグザグに道が付いているのが見えます。道標によると、それを登れば河内城跡だそうです。

 

あずまやからわずかに下った後、下山路分岐を無視してジグザグの道を上ります。
やがて道は丁字路となり、左へ進むと城跡、右が縦走路です。

 

城跡までは近そうなので、上り坂を進み城跡を見に行きます。

 

9:32
河内城跡に到着。ここにはテーブルと椅子があり、展望を楽しみながら休憩が出来ます。

 


▲河内城跡の休憩用テーブルと椅子

 

先ほどの丁字路へ戻り、緩やかな坂を北へ登ると、294.9m三角点です。

 

9:50
294.9m四等三角点(点名:小鞍掛)に到着。
標石にはICタグが埋め込まれていました。スマート基準点と呼ばれるらしいですが、現物は初めて見ました。
三角点ピークですが、雑木に囲まれており展望はなし。長居は無用なので縦走路をさらに進みます。

 

城跡までの遊歩道は展望が良好でしたが、三角点からは道の両側が雑木の、ほぼ展望のない道が続きます。道の様子も変化がないので、道の様子を撮影した写真はほとんどありません。

 

10:05
四等三角点から先はしばらく平坦な区間が続き、やがて下り坂を下りきると、宇津木谷への分岐に出会いました(地図中「宇津木谷分岐」)。地形図の破線道が谷を東へ下る道が宇津木谷の道でしょう。

 

10:14
鞍部から登り返して287m標高点を通過。

 

ここから北東への上り坂が大変です。
287m標高点を過ぎると、突然周囲が植林になり、登り坂の斜度も強烈になります。
植林で雰囲気は悪く、足下は滑りやすく、斜度が急という三重苦の区間です。

 

最初は一直線に植林の急斜面を登り、やがてつづら折れになるのですが、つづら折れなのに急坂。

 


▲植林の中の急斜面を登る

 

植林の急斜面が終わると再び自然林の尾根道になるのですが、鎌倉山の西にある小ピークへの登りがまた強烈。かずさんの愛犬がずり落ちるような斜面。

 

下りだったらこんな斜面は通りたくありません。

 

10:39
なんとか斜面を登り切って鎌倉山西の小ピークに到着。
シダに覆われたピークなので、とっとと通過。

 

ここから鎌倉山までは雰囲気の良い自然林の中の綺麗な道です。

 

10:47
鎌倉山の山頂に到着。
地元の中学生が3人登っていました。

 


▲鎌倉山山頂の様子

 

狭い山頂には屋根で保護された双眼鏡、役行者像、その後ろに妙なポールが立っています。

 

肉眼でもすぐ近くに見えている笠形山ですが、備え付けの双眼鏡で見ると、山頂で動いている人影まではっきり見えます。さすが倍率15倍。手持ちなら使い物にならない倍率ですが、台に付けられているので視野が安定しています。

 


▲山頂の双眼鏡(15x80)無料

 

一休みした後、南東へ延びる道を下って西の覗きを見物に行きます。

 

11:13
西の覗き(地図中「西ののぞき(磨崖仏)」)に到着する直前に鈴の音が急速に近づいてきました。ハイカーにしては速すぎます。
音のする方向を見ると、2頭の猟犬でした。よくしつけられているのか、私たちやかずさんの愛犬には何もせず、周囲をウロウロしてやがて藪の中へ消えていきました。

 


▲西の覗きの様子

 

ここにはコベルコが寄贈した標識があり、磨崖仏のある方向を指し示しています。
磨崖仏の写真を撮り、山頂へ引き返します。

 

すると、山頂にはショットガンを持ったハンターが一人いました。先ほどの猟犬の飼い主でしょうか。
そのハンターは、ハイカーに注意するよう無線で仲間に連絡し、やがてどこへともなく消えていきました。

 

山頂で昼食を取っていると中高年男女のグループ、家族連れ、そして単独男性ハイカーが登ってきました。
なかなか人気のある山のようです。

 

11:54
昼食休憩を終えて山頂を出発。
今日は馬蹄型に縦走する予定なので、北へ延びる道へ進みます。

 

11:58
孔雀明王の石像に出会いました(地図中「孔雀明王像」)。この縦走路は行者道なので、これからもたくさんの石仏と出会うことになります。

 


▲行者道は終始このような雰囲気

 

道の様子には特に変化がないので、ここからはランドマークの通過時刻だけを書くことにします。

 

12:06
播磨線131番鉄塔(地図中「播磨線131番鉄塔」)を通過。

 

368m標高点は南側を巻いていきます。

 

12:10
播磨線132番鉄塔(地図中「播磨線132番鉄塔」)を通過。

 

12:14
柳峠(地図中「柳峠」)を通過。

 

私はGarminのハンディGPS「Oregon550」に、この山域の案内図をカスタムマップとして登録して歩いていました。

 


▲カスタムマップを表示したOregon550の画面キャプチャ

 

このようにすると、石仏やその他の見所を見落とす心配が無いだろうと思っていたのですが、「東ののぞき」で困りました。

 

案内図で「東ののぞき」となっている場所には、それらしきものが何もないのです。
案内図を信じて尾根の中心を見に行ったり、巡視路を下ったりしましたが、やはり何もありません。
(冒頭の地図で東ののぞきの西で軌跡がグチャグチャになっているのはそのためです)

 

12:35
仕方がないのであきらめて東へ進むと、道が二股に分岐する場所に出会い、そこに「東ののぞき」と書かれた道標を見つけました。
しかし、道標は斜面を下るように案内しています。

 

ふと顔を上げると、目の前に岩場があり、石仏もあります。この岩場が東ののぞきでしょう。
ちょうど岩場の下を通る道を団体さんが上ってこられました。彼らの通ってきた道には、覗きと呼べそうなものは無かったとのことなので、やはりこの岩場が正解のようです。

 


▲東ののぞき(赤矢印の先にあるのが石仏)

 

12:45
東の覗きを出発。

 

12:56
459m標高点で大日如来の石像に出会いました(地図中「大日如来像」)。

 

13:04
ピークでも何でもないところに、役行者像がありました(地図中「役行者像」)。

 

西脇市、加西市、多可町の3市町界となっているピークは、小天井と呼ばれているようです。
このピークは南側を巻く巻き道を通ってクリア。

 

南向きになると、450+mのピーク(大天井)に向けて上る道とそれを巻く道とに道が分かれるので、楽をするために巻き道を選択。

 

13:18
本来の行者道と合流しました。

 

13:21
道標だらけの分岐と出会いました(地図中「ショートコース分岐」)。

 


▲道標だらけの分岐

 

13:24
ここからわずかに上ると播磨線136番鉄塔(地図中「播磨線136番鉄塔」)です。
鉄塔の下をくぐって389m標高点に出ると、釈迦如来の石像がありました(地図中「釈迦如来像」)。

 

釈迦如来像からは南へも道が延びていますが、それは私たちが今日歩く予定にしていた行者道ではありません。西へ延びる道が行者道です。

 

13:42
弥勒菩薩の石像に出会いました(地図中「弥勒菩薩像」)。
ここに来るまでに、地形図では破線道の分岐が書かれていますが、まったく気づきませんでした。

 

今まではさほど急な坂はありませんでしたが、ここからはちょっと滑りやすい急な下り坂になります。

 

10分もしないうちに急坂は終わり、またなだらかな道に戻りました。

 

13:56
普賢菩薩の石像前を通過(地図中「普賢菩薩像」)。

 

14:01
ちょっとしたピークに不動明王の石仏がありました(地図中「不動明王像」)。

 

14:10
二行者と呼ばれる、行者石仏が2体置かれている岩場に出会いました(地図中「二行者像」)。

 

14:13
今度は愛宕神社に出会いました(地図中「愛宕神社」)。神社といっても小さな祠と灯籠があるだけですが。

 

14:17
護摩堂横を通過(地図中「護摩堂」)。護摩堂なのに、何故か鳥居があります。

 

14:23
護摩堂から先は丸太階段の緩やかな道になり、天理教の教会脇へ下りてきました(地図中「行者道起点」)。

 


▲赤矢印の所を下りてきた。「石標」には「是より行者道」と彫られている。

 

こちらから縦走を始めようと思うと、この起点は非常にわかりにくいです。
集落の中のブロック塀に行者道への案内図が取り付けられていましたが、サイズが小さく、北向きに取り付けられているので、車や徒歩で南からアプローチする場合は、振り返らないとその案内板が見えません。
こちらから縦走する場合は、あたりをキョロキョロしながら歩く必要がありそうです。

 

ここから車道を西へ歩き、駐車場所へ戻りました。

 

その後、せっかくなので普光寺へ行くことに。

 

お寺は鉄筋コンクリートであまり風情はありませんが、巨大な灯籠、住職が自分で掘ったという観音窟(中で修行をするらしい)、無数の不動明王像が並ぶ不動堂など、見所はたっぷりです。

 


▲普光寺