播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

陸上自衛隊姫路駐屯地創立58周年記念行事

今日は私の地元、陸上自衛隊姫路駐屯地の創立58周年記念行事を見に行ってきました。

 


▲駐屯地内のレイアウト(「自衛」の文字の下にある建物は体育館、「駐」の時の下は史料館、「隊」の字がある空き地に模擬店がありました)

 

9:30
正門から駐屯地に入ります。私は自転車で来たので、正門に入ってすぐ左(グラウンド南)の駐輪場に自転車を止めました。
車の場合は、グラウンド東側の空き地に止めるようです。

 

すでに音楽隊が行進曲を演奏し、各部隊が記念行事のためにグラウンドへ入っています。
私は今回、グラウンド南側(観閲台の真向かい)に陣取りました。訓練展示の様子がよく見えるはずだったのですが、後悔することになります。

 

10:35
毎度退屈な式辞の連発が終わり、隊員がグラウンド南に整列していた車両に乗り込みます。
そして、観閲行進開始。

 

トラックに牽引されているFH70(155mmりゅう弾砲)の内1台が、ブレーキの不調で動かなくなっていました。トラックが引っ張っても、FH70がだだっ子のようにその場に居座ろうとしています。観閲行進が始まっているので、順番が来るまでにブレーキが解除できないと大変です。
が、他人の不幸は蜜の味。「どうするんだろう?」とワクワクしながら見物していましたが、出番までにブレーキが解除でき、所属する隊の最後尾に何とか加われました。

 

この状況が分かったのも、グラウンド南側にいたおかげ。大勢の観客がいる北側からだと全く見えなかったと思います。

 

10:50
観閲行進が終わり、音楽隊による演奏とグラウンドへの水まきが始まりました。
以前は消防車を使っていたと思いますが、今回は消火栓につないだ消防ホースでの水まきです。
消火栓はグラウンド南側にあるので、水まき終了後、消火栓を閉めに来た隊員が消火栓を閉められず、怒られている様子まで見物出来ました。

 

11:10
プログラムの予定より10分早いですが、いよいよ訓練展示開始です。
OH-6Dが飛来し、超低空で機敏な動きを見せてくれます。すぐ頭上を飛んでくれたので大迫力。
そう、ここまではグラウンド南側にいて正解だったのです。

 

ここからグラウンド南側にいた観客に不幸が続きます。

 

11:15
レンジャー隊員をロープで降下させるためにUH-1Jが飛来しました。
グラウンド上空でホバリングするのですが、ダウンウォッシュがすさまじい。砂やゴミが吹き飛ばされてくるので、目を開けていられませんし、砂埃がすごくて息も出来ません。

 

仕方がないので息を止め(砂を吸い込まずに済む)、左目をつむって右目をカメラのファインダーに当て(これで埃から眼を守れる)、時々後ろを向いて息をしながら、ファインダー越しに隊員が降下する様子を眺めました。
何とか降下の様子は見られましたが、全身砂まみれ。

 

デジタル一眼レフカメラには水まきで飛んできた水滴がありましたが、それに砂が付き、泥汚れのようになっています。
訓練展示の様子を動画で記録しようと思い、コンパクトデジカメを小型三脚にセットして置いていましたが、突風で倒されるし・・・。
撮影した写真には全然砂埃は写っていないんですが、実際は大変でした。

 


▲必死で撮影した降下の様子(頭を下にした前懸垂降下というテクニックであることに注目)

 

ここからは例年通りバイクによる偵察(ジャンプ台は無かった)があり、続いて狙撃のデモンストレーション。
ギリースーツ(迷彩スーツ)に身を包んだスナイパーが、双眼鏡で周囲を偵察に出てきた仮想敵兵を狙撃するというもの。これは初めて見ました。

 

次は155mmりゅう弾砲FH70の射撃です。が、ここで(立ち入り禁止テープの外側にいる)私たちに「安全距離を保つため、下がって下さい」との指示が出されました。せっかく良い撮影場所を確保していたのに・・・。PCMレコーダーとコンデジをそれぞれ三脚に載せて置いていましたし、サーマレストの座布団を敷いていたため、移動が面倒。荷物を持ちきれません。

 

何とか移動して、装備を再セットアップ。ところが、また移動しろと言われ、最初は最前列にいたのに、後列から訓練展示を見る羽目になってしまいました。PCMレコーダーもコンデジも、またまたセットするのが面倒で、止めました。

 

他の観客からも不満の声が出ていました。はじめから、観客が居ても大丈夫な範囲を設定しておいて欲しいものです。

 

「せっかくPCMレコーダーと動画を撮るためのデジカメを持ってきたのに・・・もうどうでもいいや」と思いながら、適当にFH70の射撃を見物。

 


▲FH70を操作する隊員。発射直前なので、皆耳を塞いでいます。

 

仮想敵ヘリを迎撃するために偵察警戒車が50口径の機銃を発射。なかなかいい音です。

 

敵にロケットで攻撃を加えるという設定で、AH-1S コブラがやってきました。対戦車ヘリはやっぱり格好いい。

 


▲私たちのすぐ上に来たAH-1S

 

観閲行進には参加していなかった74式戦車が登場。

 


▲74式戦車

 

突撃準備が整ったということで、FH70による制圧射撃が開始されました。

 


▲FH70x5門の一斉射撃

 

11:50
そして戦車が突撃、主砲を発射し、仮想敵を掃討して訓練展示は終了です。

 

訓練展示が終わると同時に、観客の多くが帰って行きます。
ほとんど人がいなくなったグラウンド南側で、展示のために下りて来るであろうヘリを待つことにしました。

 

12:12
AH-1Sが降下してきました。アパッチも格好良いけど、このAH-1Sコブラもなかなか魅力的です。
次はUH-1J、最後にOH-6Dが着陸し、その後は車両が続々とグラウンドに入ってきます。
私の場合、この様子を見ているだけでも楽しいんです。

 

次のお目当ては、14:00開始予定のレンジャー訓練。
それまでに史料館と体育館での装備品展示をチェックし、模擬店の行列に並ぶのが嫌なのでコンビニで購入したおにぎりを食べて時間つぶし。

 

史料館は、今回初めて入りました。
日本原と同様、旧陸軍と現代の装備が所狭しと展示されており、古いながらもまだ威圧感を放つ旧軍の制服や古い武器の持つ存在感に圧倒されました。

 

2007年はこの史料館の横(屋外)で武器が展示されていましたが、今回は小火器の展示は体育館内になっていました。体育館の中は、外に比べると人が少なくて快適でした。

 

13:20
レンジャー訓練の展示場所に移動。
姫路白鷺太鼓(姫路駐屯地の隊員で構成されている)による和太鼓の演奏が始まりました。日頃鍛錬している自衛隊員によって力強く叩かれた太鼓の音は、腹に響きます。

 

13:40
同じ場所で、レンジャー隊員による格闘戦のデモンストレーションが行われました。

 

14:00
いよいよレンジャー訓練の展示が始まりました。姫路駐屯地のレンジャー訓練展示では、毎年いろんなネタで観客の笑いをとっているらしく、今年も人気芸人のギャグが散見されました。

 

ふざけているように見えても、内容が凄いので見応えがあります。
建物間に張ったロープを色々なテクニックで渡って見せてくれますし、屋上からロープで一気に室内へ突入するデモンストレーションも見せてくれます。「忍者や」と側にいた観客が言っていましたが、まさにその通りでした。

 

レンジャー訓練の最後は、隊員の一人が隊長に呼ばれて花束を持って登場。
そして、観客席にいた女性自衛官を招いて公開プロポーズ。女性自衛官は花束を受け取り、観客席からは大きな拍手が起こりました。

 


▲突入時、地上で警戒に当たるレンジャー隊員

 

この後は売店でお土産を購入し、人が少なくなったグラウンドでAH-1Sをゆっくり見物してから家路につきました。

 


▲売店で購入した煎餅2種類のうちの1つ。

 


▲売店で購入した煎餅2種類のうち、上の商品とは異なる煎餅