播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

GarminのGPS用地形図

2009/10/10修正・追記

 

私はハンディGPSレシーバーを常用していますが、それに表示する地図データはGarmin純正の日本地図(10m等高線)を使っていました。

 

地図が表示できない安価なGPSレシーバーを以前は使用していましたが、あれに比べれば、地形図が表示されるGPSレシーバーのすばらしさには感動します。それなのに、慣れてくると感動は薄れ、不満が出てきます。

 

私が抱くようになった不満は、「GPSの画面に表示される地図は、どうして紙の地形図と全く同じではないんだ」というものでした。

 

そんな時、GPSを扱っているオンラインストアで紙の地形図の内容をそのままGPSレシーバーの画面に表示出来る地図データ(関東地方の地図)が販売されているのを発見し、私の住む関西地域の地図が発売されるのを心待ちにしていました。

 

そして、ついに2009年9月、関西・中四国版の地形図データが発売されました。
※この記事で紹介しているのは、2009年10月版の地図データです。それ以前に発売されている製品とは、等高線の表示方法が異なっています。

 


製品名:GarminGPS用 日本地形図25000 microSD/SD版
メーカー:GARMIN GPS SHOP - TKA PLANET(日本)
定価:¥12,800
※2009/12現在、西日本と東日本に分かれているため、全国の地図を手に入れるには¥25,600が必要です。

 

発売前は「在庫切れ」表示で注文できなかったのが、購入できるようになっているのを発見。気がついたら「買い物カゴに入れる」ボタンをクリックしており、いつの間にやら送金処理も終わって商品が手元に届いていました。(発作的に「買い物カゴに入れる」ボタンをクリックした翌日に届きました。早い!)

 

私のGPSレシーバー(Oregon300)で表示すると、こんな感じになります。
各縮尺でどのように表示されるのか、この画像で分かると思います。全て同じ場所を基準に表示しています。

 


▲Oregon300の画面キャプチャ(各地図上部にスケールが表示されています)

 

説明書によると、Oregonの場合、地図の表示設定を「標準」にしていると5m~200mスケールまでは25000分の1地形図、300m~800mスケールまでは20万分の1地形図、1.2kmスケール以降はベースマップが表示されるようになっているそうです。
注:機種や設定によって、縮尺と表示される地形図の関係が異なります。

 

家のPC画面で見た地形図と、ハンディGPSレシーバーの画面で見る地形図がほぼ同一というのは理想的です。

 

ただし、この地形図データに標高データは含まれません。そのため、等高線にポインターを合わせても標高は表示されませんし、地名の検索、ルート検索、3D表示も出来ません

 

しかし私の場合、地名の検索はしませんし(当ブログ内にあるGPSの記事で地名検索の様子を動画で紹介していますが、あれは単なるデモです。遊びでは使いますが、山行中は一切ああいった操作はしません。)、等高線の標高は、周囲の標高点や三角点の標高を見れば分かります。

 

※紙の地形図では等高線の途中に数値が書かれていますが、今回紹介する製品の等高線では、標高はまったく表示されません。また、等高線の幅が全て同一で、50mおきに太線になっている紙の地形図よりも標高差を読みにくいです。画面上で標高を判断するには、周辺の標高点などを基準に、等高線を1本ずつ数える必要があります。

 

描画の遅さも、スクロールを多用するユーザーには気になるかも知れません。
(私の場合は「こんなもんだろう」と割り切っているので平気ですが。)

 

すでに書いたとおり、私はハンディGPSレシーバーで凝った操作は一切しません。私が山用GPSレシーバーを使う主な目的は、自分が歩いた軌跡を取り、後で振り返ることです。そして、最近ようやく山行中に自分の現在地をGPSレシーバーの画面で確認するようになりました。これが楽に行えるという点で、(私の基準では)このTKA Planetさんの地図は素晴らしいと思います。

 

地名検索や3D表示などの機能をバリバリ使いたい方にはお勧めできませんが、私のように「等高線や道路以外の情報(建物形状やその他の地図記号)が載っている紙の地形図を、GPSレシーバーの画面で見られるのは最高!」と考えている人や、英語版GPSレシーバーをお使いで、「メニューはムリでも、地図画面では日本語表示が欲しい」という方には良い製品だと思います。

 

ちなみに、2009/10/10現在、英語版Oregonの最新ファームウェア(Ver.3.22ベータ版)を使うと、自作のラスター画像地図をOregonに表示出来るようになっています。

 


▲昭文社のSuper Mapple Digital Ver.8の地図を元に作成したKMZファイルをOregon300(英語版ファームウェアVer.3.22 Beta)で表示したもののキャプチャ。

 

この機能を使えば、紙の地形図をスキャナで読み取ってJPG形式で保存し(ウォッ地図やカシミール3Dで表示した地図を使ってもOK)、その画像ファイルにGoogle Earthを使って位置情報を埋め込み、KMZファイルを作成してOregonの本体メモリかmicroSDカード内に保存すれば、紙の地形図をOregonの画面上に表示出来ます。

 

ただ、拡大すると上の画像の通りぼやけてしまう(作成時は解像度300dpiのJPG)ので、120mよりズームインせずに使った方が無難かも知れません。