播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

兵庫県宍粟市の植松山(1191.1m)

今日は「山登りを楽しもう!」のmkさん、kokoさん夫妻と一緒に、植松山へ行ってきました。

 

歩いたのは、以前から挑戦してみたかった「正規ルート(谷コース)を直進して1114m標高点南東の鞍部に出て、そこから時計回りに山頂を目指し、新しい尾根コースで下山するというルート。

 


▲対応する地図は、国土地理院発行の2万5千分の1地形図「西河内」

 

7:30
姫路市街の自宅を出発。
国道29号線を北上し、波賀町有賀の「斉木口」交差点を左折して国道429号線に入ります。

 

このまま西進して細く曲がりくねった峠道を越えて千種へ出ると思っていたら、峠への道は封鎖されており、鳥ヶ乢(トリガタワ)トンネルが開通していました(11月11日に開通したらしい)。

 

この真新しいトンネルを抜けて429号線を西へ進んでいくと、右手側に大きな「植松山登山口」の標識が見えるので、それに従って右折し、小河集落の中の細い上り坂を進みます。集落を抜けると防獣ゲートがあり、それを開閉して車を進めます。

 

地形図で破線で書かれているのは、簡易舗装の1車線幅の林道です。途中で二股の分岐がありますが、これは右手に進みます。
この林道の終点が植松山の登山口になっており、5~6台なら余裕で(がんばって詰めれば10台弱)止められる駐車場があります。

 

9:15
植松山登山口の駐車場に到着。私が一番乗りでした。
間もなくmkさん、kokoさん夫妻も到着されました。

 

9:30
準備を整えて出発。駐車場の隅に登山口の標柱が立っています。

 

最初は、どこでも歩けそうな、植林の中のなだらかな道。

 


▲登山道序盤は植林の中のなだらかな道

 

何度か徒渉したり危ない丸太橋(丸太だと思って足を置いたら、樹皮だけだったという部分があります)を渡ったりしながら、沢の水音を聞きながらの登りです。

 

9:49
以前から正規のルートとして存在していた谷沿いの破線道は、現在「谷コース」と呼ばれ、最近「尾根コース」なるルートも開拓されたそうです。その2つのコースが分岐する地点を通過(地図中「谷コース・尾根コース分岐」。

 

今回は途中まで谷コースで登るので、そのまま谷沿いに直進。

 

規模の大きな倒木帯が昔からのルートを塞いでしまっているので、今はそれを高巻くようにルートが付け替えられています。
以前私が歩いた時は、まだ迂回ルートははっきりしておらず、苦労して倒木帯を突破しましたが、今は(多少急な道で疲れますが)簡単に倒木帯を巻いて行くことが出来ます(地図で1052m標高点と924m標高点の間でGPS軌跡が破線から西側へ離れていますが、それが倒木帯を高巻くためのルート)。

 

沢を右下に見下ろしながら歩くことになりますが、石がゴロゴロしていて歩きにくい所もあります。
ちょっとした岩塊流の跡のようです。

 


▲多少ガレている所もある

 

再び沢と登山道が近づいてくると、徒渉地点に出会い、沢の左岸を進むことになります。

 

間もなく、小河内の滝への分岐に出会いました。

 

登山道からあまり離れていないし、下りはここを通らない予定なので、どんなものか見に行ってみます。

 

10:25
小河内の滝に到着。落差は20m程度でしょうか。きれいな滝です。

 


▲小河内の滝

 

再び登山道に戻り、沢の左岸を上っていきますが、また右岸へ徒渉します。

 

10:41
正規の登山道(谷コース)が右折する地点に到着。
直進方向にも道がありますが、右折するように案内する道標が木にくくりつけられており、直進方向は木の枝がバリケードのように何本も寝かされていて、ハイカーが誤って直進しないようになっています。

 

今回はここを直進して北東へ一直線に進む予定なので、木の枝をまたいで直進します。

 


▲谷コースが右折する地点(今回私たちはここを直進しました)

 

薄暗い植林の中で、はっきり言って面白くありません。
地形図では破線が描かれていますが、確かに道らしきものがあります。

 

10:52
谷が左へ直角に曲がっている地点に来ました。道は谷に沿って左へ曲がっているようです。
しかし、私たちが進もうと思っている方向には道らしいものは見えません。地形図では広い谷のようですが、実際は小さな尾根と谷が複数ある地形です。

 

私がどうやって進もうか悩んでいると、mkさんは正面の急斜面をヒョイヒョイと登って行ってしまいます。
私とkokoさんもそれに続いて急斜面を登りますが、すぐになだらかな斜面になりました。

 


▲地形図の破線道終点からはこんな感じ

 

やはり植林帯で、沢へ水を飲みに来る動物がつけたと思われる小道があります。
コンパスを60度にセットしてこのなだらかな尾根のような所を進みますが、歩きやすいところを選んでいると、徐々に進路が東へ向いてしまいました。
目指す鞍部へ行くには、小さな谷の向こうにある急な斜面をよじ登らないといけません。

 

仕方がないのでそのまま東へ進み、途中で北寄りに進路を変えられそうな谷があったので、そこを這い上がることにしました。

 

11:17
目指していた鞍部より200mも南東の稜線に出ました。

 


▲稜線に出て少し東へ進むと、わずかな距離ですがこんな自然林に出会います

 

広くてなだらかな谷なので、簡単に目的の鞍部に行けるだろうと思っていましたが、甘かった。
今まで、「なぜ正規のルートはあそこから右折しているのだろう?」と疑問に思っていましたが、実際に直進してみてその理由が分かった気がします。

 

ここから植松山までは、2007年10月13日にカンカケ越からトリガタワまで縦走したときに歩いたのと同じコースです。
当時は稜線に不気味なテントがありましたが、今日、同じ場所を見たところ、テントと中の荷物は無くなっていました(剪定ばさみと人工芝は残っていました)。

 

植松山の北東にあるピーク周辺だけは背の低い笹の中の小道ですが、すぐに道は稜線の北西側にずれて植林帯と低木や雑木の境目を歩くことになります。

 

11:38
植松山の山頂に到着しました。
以前は笹の中に隠れていた三角点標石も、今はよく見えるようになっています。

 

山頂の南東に南側の展望が180度ほど開けた場所があるので、そこで昼食。気温は摂氏9度、湿度71%。

 

本日の私のメニューは、アメリカ軍のMREレーション(Menu No.2 Pork Rib)。今まで食べたMREレーションの中では最高に美味しいかも。メインディッシュはポークリブとクラムチャウダー。ポークリブは美味しいし、クラムチャウダーは私の大好物なので、どんどん箸(スプーン)が進みます。

 

美味しい食事とすばらしい景色(パノラマ撮影用の装備を持ってこなかったので、展望の写真は撮っていません)を楽しみながら、1時間ほど休憩。

 

12:40
休憩を終え、下山に使う尾根コースへ向かいます。

 

尾根コースへは、山頂から西へ進みます。
特にコレと行ったマーキングがないので、知っている人でないと分からないと思いますが、そういうルートの方が私の好みです。道標やマーキングだらけのルートは、私にとっては歩いていても楽しくありません。

 


▲山頂から西へ下る広い尾根の様子

 

西向きに下っていると、標高1000m付近で進路を南へ向けるよう案内する道標に出会いました。
これに従い、南西に伸びる尾根に乗ります。
ここからは尾根が細くなり、左側の展望が開けてきます。

 


▲南西にのびる尾根は、標高の高い場所では細くて形がはっきりしています

 

道らしい道はありませんが、尾根がまっすぐで、ところどころにピンクのテープがあるので、コースをはずす心配はなさそうですが、初心者向きではありません。

 

右手側の展望が開け、後山が大きく見える所もありました。

 

標高が900mを切る頃から、今まで一直線だった道がジグザグになります。
このジグザグの道は、谷側が丸太で補強されたしっかりした作業道です。

 


▲ジグザグの作業道

 

この辺りから展望はなくなり、ただ植林の中を下るだけになります。
そして、標高700m付近から北向きに進路が変わります。

 

13:43
途中に迷いそうな分岐もありましたが、ジグザグの道をひたすら下り、谷コースと尾根コースの分岐点に戻ってきました。

 

基本的に、尾根コースは後半のジグザグ道を除いてかなり急な斜面です。登りで使うと疲れそうなので、私としては下りに使いたいと思えるコースでした。

 

後は往路と同じルートをたどって駐車場へ戻ります。

 

13:58
駐車場に到着。

 

目指していた鞍部にぴったり出られず残念でしたが、歩いてみたかったルートが歩けて、私としては満足できる山歩きになりました。

 

mkさん、kokoさん、ありがとうございました。