播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

快適な日本語入力が出来るATOK

パソコンで日本語入力をおこなうには、IME(Input Method Editor:日本語入力ソフト)が必要です。
たぶん日本語用IMEでもっとも多くの人が利用しているのはMS-IMEでしょう。WindowsやOfficeに標準で付属してきますから、一般的なユーザならそのままそれを使うでしょう。追加の費用もかかりませんし。

 

しかし、10年以上前から(パソコンを使い始めた頃から)私はATOKを使ってます。

 


▲ATOKの取扱説明書

 

製品名:ATOK 2008 [プレミアム]
メーカー:株式会社ジャストシステム(日本)
価格:¥11,000(パッケージ入り通常版の定価)
対応OS:Windows2000ProSP4以降のOS

 

まだ私が学生だったころ、市販されているパソコンはWord搭載機種か一太郎(国産の日本語ワープロ)搭載機種かの選択が出来ました。
どちらを買うべきか悩みましたが、すでにパソコンを使用していた周囲の人の薦めがあったため、私は一太郎搭載モデルを購入ました。

 

一度ATOKの賢さを味わってしまうと、WindowsやOfficeにタダ(正確にはOSやOfficeの値段に含まれている)でついてくるMS-IMEなんて、とてもじゃありませんが使う気が起こりません。

 

ある程度長い文章を一気に打ってから変換すると、MS-IMEでもそれなりの精度で変換できる場合があります。
しかし、昔からワープロやパソコンを使っている人間にとっては、長い文章を一気に変換することは難しい。ついつい文節ごとに変換してしまいます。そうなると、MS-IMEの変換エンジンを正しく働かせることが出来なくなり、変換精度が低くなってしまうのです。

 

しかし、ATOKの場合は文節ごとの変換でもさほどイライラせずに済んでしまいます。長文を変換する際の精度もすばらしい。

 

MS-IMEは複数の文節で変換すると精度が上がるエンジンを採用し、ATOKは文節数に関係なく高精度で変換できるエンジンを採用していたため、このような差が生じていました。

 

(注:あくまでも私個人の感想です。入力する文章の内容や変換のしかた等によってIMEの使い心地は変わります。)

 

ATOK 2008に搭載されている機能も秀逸です。

 

たとえば「連想変換」機能。

 

意味が似ている別の言葉を探したいときは、通常の変換作業の後「Ctrl」+「Tab」を押します。すると、連想変換候補ウィンドウが開きます。画像のように意味まで表示される(辞書搭載バージョンのATOKまたは追加で辞書をインストールした場合のみ)ので、使い方を間違える心配も少ない。

 


▲連想変換機能を使ったときの画面

 

しかも、連想変換は英語でも使えます。

 


▲英語でも連想変換が使える

 

ATOKでは「Tab」キー単体でも便利に機能します。

 

たとえば私の今の環境で「あ」と入力して「Tab」キーを押すと、下のような変換候補(自分が入力した言葉の履歴)が出てきます。

 


▲携帯電話の予測変換機能に似ています

 

他に、口語体の変換精度の高さも優れています。

 


▲ATOK 2008が持つ変換モードの一覧

 

「話し言葉関西」に設定しておけば、「ATOKってめっちゃかしこいやん」という関西弁を「ATOKってめっちゃ賢いやん」と正しく変換してくれます。(一般モードにしていると、全部カタカナになるかひらがなのまま。)
これは、親しい人と電子メールのやり取りをするときには凄く便利です。

 

さらに、自動的に単語登録をする機能も備わっていて、一発で変換できない時に細切れにして入力、確定しなおすと、「○○から××へ変換できるようにしますか?」と質問が表示され、「Shift」+「Enter」を押すと辞書に登録されるのです。



「F7」~「F10」までのファンクションキーはMS-IMEと同様の機能を持っていますし、「F2」は人名変換、「F3」は郵便番号→住所変換という機能もあります。

 

MS-IMEが持っている機能はカバーしている上で、さらに追加で上に挙げたような機能を持っているわけです。
変換精度の高さ(学習性能の良さ)とこれらの機能のおかげで、(私の感想では)ATOKを使えば日本語入力は非常に楽になります。

 

ただし、MS-IMEからATOKに乗り換えると、最初は挙動の違いに驚くと思います。
たとえば変換中の文字列を未変換に戻す操作ですが、MS-IMEではEscキーなのに対し、ATOKではBackSpaceキーを使います。文節の区切りを変える操作は、MS-IMEではShift+左右カーソルキーですが、ATOKでは単に左右のカーソルキーを押すだけ。

 

ATOKインストール時に、MS-IMEの操作体系に合わせるかどうかを選択できるので、MS-IMEの操作に慣れてしまっている人は、インストール時に操作体系を変えることをお奨めします。

 

ATOKは日本のメーカーが研究に研究を重ねて磨き上げてきた、国産のIMEです。それが変換精度の良さ、使い勝手の良さにつながっているのでしょう。
1万円の追加費用を出す価値があるかどうか、人によって判断は異なるでしょうが、私にとってATOKは、価格以上の価値を感じられる最高のIMEです。