小物の紛失防止用ランヤード

私は山を歩く際、右腰に付けたチョークバッグにコンパスを入れていますが、コンパスの紛失を防ぐためにランヤード（提げヒモ）を付けています。

▲私が使用しているのは、コイルタイプのランヤード。

製品名：Equipment Lanyard
メーカー：Specialty Defense Systems（アメリカ）
US価格：米軍の官給品のため定価は不明（実売10ドル台前半）
国内価格：約2000円

元々は、ピストルの落下・紛失防止用に使われているものです。
銃に興味のない方はご存じないでしょうが、ピストルは重さが1キロありますから、このランヤードはそれに耐えられる強度を持っています。コンパスのような軽い物をつなぐにはオーバースペックですが、藪の中で枝などに引っかかって、ランヤードが思い切り引っ張られる状況もありますから、強度がある方がありがたい。

ホームセンターに行くと、工具の落下防止用としてコイルタイプのランヤードが売られていますが、子供のおもちゃの部品かと思うような安っぽさがあり、とても使おうという気が起こりませんでした。
かといって、ただのヒモだと必要な長さを確保しておくと邪魔になります。ワイヤーを巻き取るリールタイプもありますが、あのリールは防水防塵ではないため耐久性が不安。

で、思いついたのがピストルランヤードでした。
コイルタイプなので通常は短くなっており、邪魔になりませんし、使用時は軽いテンションで伸びてくれます。本来はピストルをつなぐための物ですから、耐久性も抜群。軍用なので色が黒というのもいい。
サードパーティー製のランヤードは非常に太くてテンションも強く、はっきり言って扱いづらいのですが、官給品のランヤードは細くて快適。

このランヤードを使っていると、藪の中を歩いているとき、突然後ろ向きに引っ張られることがあります。それは、ランヤードが枝に引っかかって伸びきったときです。完全に伸びきるまでランヤードが引っかかっていることに気づかないほど、テンションは弱いのです。
ですから、コンパスを顔の高さまで持ち上げて操作するときも苦になりません。

小物と組み合わせて使うことを前提にしていないので、携帯電話や無線機のストラップホールに通すのにランヤードは太すぎます。そのため、ストラップホールの小さな機器と組み合わせて使うには、別に細いヒモで輪を作り、それをストラップホールに通してからこのランヤードをつなぐ必要があります。

Silva やSuuntoのコンパスなら、ストラップホールにそのままランヤードを通せます。

私はこんなヒモを使っていますが、紛失防止のためには他にもっと良い方法があるかも知れません。
小物類を山の中で無くした経験のある人は、各自で研究して最適な紛失防止法を考えてみて下さい。