播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

最強の液晶保護シート:invisible SHIELD

デジカメや腕時計、ハンディGPSなど、山歩きに欠かせない電子機器には液晶ディスプレイが付いています。
山でこういった機器を使用すると、乱雑な使い方でどこかにぶつけたり、不注意で落下させたりし、本体を傷だらけにしてしまいます。本体のキズは使用上問題がないしあまり気にならないのですが、液晶ディスプレイについたキズは、使用中気になってしかたありません。そのため、今まで電子機器の液晶ディスプレイには、保護用のシートを貼っていました。

 

ところが、電気店で売られている保護シートは厚みがあって固い上に粘着力が弱いため、角が少しでも浮いている状態で使っていると、そこから簡単にめくれてしまいます。私の場合はデジカメの液晶ディスプレイ保護シートが、ポーチへ入れるときにベロンとめくれ、剥がれてしまいました。

 

また、一般向けに売られている保護シートは剥がれやすいだけでなく、シートの耐久性自体も低く、すぐにシートが傷だらけになって見苦しい。

 


▲電気店で売られている保護シートを使っていましたが、コンデジの保護シートは完全に剥がれ落ち、デジイチの保護シートはこんな状態になってしまいました。

 

そんなわけで、薄くて柔らかく、粘着力が強く、シート自体の耐久性の高い保護シートはないか探してみました。
そして見つけたのが、アメリカ製の次の製品です。パッケージに書かれている「Military Grade」の言葉にそそられます。

 


▲左側は箱の表面、右側は箱の裏面。どの製品もパッケージは共通で、違いは表に貼られているシールだけ。

 

製品名:invisible SHIELD (インヴィジブル・シールド)
メーカー:ZAGG(アメリカ)
US価格:$11.95~$39.95程度 (サイズによって異なります)
備考:BACKPACKERマガジンのEDITOR’S CHOICE 2007に選ばれています。

 

私が山歩きで使用している電子機器で液晶の保護が必要なのは、次の道具でした。
・GARMIN Colorado300(保護なし。すでにガラス表面に若干のキズあり)
・GARMIN Forerunner305(保護なし)
・Pentax Optio W20(保護なし。(保護シートが山行中に脱落))
・Nikon D40(すでに他社製フィルム貼付済みですが、角がちょっと浮いてきている)

 

インヴィジブル・シールドを販売している会社のサイトを見ると、Optio W20以外はすべて専用保護フィルムが売られています。というわけで、まだ保護シートが剥がれていないD40以外のために保護シートを注文してみました。

 

価格は
・GARMIN Colorado 300用が11.95ドル(ディスプレイ部分のみ)
・GARMIN Forerunner 305用が14.95ドル(ディスプレイと本体の保護)
・Pentax Optio W30用が11.95ドル(ディスプレイ部分のみ。W20用の扱いは無し。W30用のがW20にも使える)

 

送料は10ドル。
EMSやUPS、Fedexではなく、普通郵便で届くので、受取時に家にいる必要がないのがありがたい(郵便事故発生時はどうなるのかな)。

 

ただの液晶保護シートの割に値段が高いですが、これには訳があります。
フィルムの素材自体が高性能なことに加え、貼り付けるのに必要な道具が一式付属しているからです。

 


▲箱を開けたところ。フタは二つ折りになっていて、これを開くと中にフィルムが入っており、箱本体には貼付作業用のスキージー(ヘラ)と霧吹きが収納されている。

 


▲同梱されているスキージーと霧吹き(中性洗剤入りの水が入っている)。下に写っているライターは、大きさの比較用です。

 

一般的な保護シートと違い、インヴィジブル・シールドは水貼りが必要です。薄くて柔らかいだけでなく、粘着力も強めなので、単なるシールのように貼り付けると、失敗する確率が非常に高いのです。(貼るのに失敗して剥がす場合、シートを引っ張って伸ばしてしまうと、シートの耐久性が落ちてしまう上に、大きさも変わって対象にぴったり貼れなくなります。)

 

そのため、同梱されている霧吹き(水まですでに入っている)でシートを濡らし、指紋が付かないように指先も濡らしてから対象に貼り付けます。強く押さえなければ、シートは自由に動かせます。
位置が決まったら、指やスキージーでシートを押しつけ、水を押し出して貼り付けてしまいます。
スキージーで水をシートの下から押し出してやれば、数日で完全に乾燥し、しっかりと対象に貼り付きます。

 

水を使う作業なので、防水ではないデジカメなどに貼るときは注意が必要です。

 

Colorado300とOptio W20は液晶ディスプレイ部分にシートを貼るだけなので簡単ですが、私が今回購入したForerunner305用のシートは、液晶部分だけでなく、本体上面全体を保護するためのシートもセットになっているバージョンです。

 

というわけで、Forerunner305は慎重に本体にもフィルムを貼り付けてみました。Forerunner305は曲線が多用されているデザインなので、保護シートの形状には工夫がこらされています。位置をうまく合わせるのに手こずりましたが、何とか貼り付けることが出来ました。

 

これで、液晶ディスプレイだけでなく、山歩き中に木や岩にぶつけやすいForerunner305本体もキズから守れます。

 


▲インヴィジブル・シールドを貼り付けたForerunner305とColorado300。

 


▲Forerunner305の曲面部分の様子。シートはうまく複雑な形状の部分を避けるデザインになっています。

 

写真では保護シートが貼られていることがほとんど分かりません。しかし、Colorado300の液晶画面をよく見てもらうと、表面の平滑度が低いのが分かるでしょうか(ちょっとボコボコしているように見える)。

 

インヴィジブル・シールドの素材は、厚さ0.2mmのポリウレタンフィルムです。
表面につや消し加工などはされていないため、上の写真のForerunner305のように、これを貼り付けると表面に妙な光沢感が出てしまいます。
(もともと光沢のある製品なら違和感がないとは思いますが、手触りも変わるので、質感が気に入っている製品にインヴィジブル・シールドを貼り付けるのは、やめた方が良いかも知れません。)

 

しかし、このフィルムの耐久性の素晴らしさを知ってしまえば、安っぽい光沢感も許せてしまいます。

 

You tubeなどでは、インヴィジブル・シールドの耐久性のすごさをデモンストレーションするための動画が何点かアップロードされていますし、ZAGG社のサイトにも動画があります。
動画の内容は、箱にボルトやナットを多量に入れ、その中にインヴィジブル・シールドを貼ったiPodを入れて箱をシャカシャカするというもの。普通ならiPodなら傷だらけになりますが、インヴィジブル・シールドがあるためキズは付きません(iPodの場合、角は複雑な曲面なので、角を覆うフィルムはありません。そのため、角だけはキズが付いている可能性があります)。

 

インヴィジブル・シールドにキズが付いたり破れたりするときは、それを貼っている対象物が完全に故障するほどの衝撃や圧力が加わったときだけかも知れません。

 

GPSやデジカメだけでなく、ノートパソコンのキーボード手前側(手のひらが当たる部分。あそこは使い込んでいく内に塗装が剥がれて汚くなります)やiPod、腕時計に対応するシートも売られているので、キズや摩耗から保護したい機械をお持ちで、多少の安っぽい光沢感くらいなら我慢できる方は、一度試してみてはいかがでしょうか。

 

注)携帯電話用のインヴィジブル・シールドも売られていますが、日本で売られている機種用のものは存在しません。