播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

一家に一台?:電動インパクトドライバー

DIYは苦手ですが、機械は好きなので、電動工具をいくつか持っています。
その中でも特に使用頻度が高いのが、インパクトドライバー。




製品名:バッテリーインパクトドライバー
メーカー:BOSCH(ドイツ)
バッテリー電圧:14.4V(充電時間:20分)
最大トルク:130N・m
重量:1.7kg(カタログ値)
価格:¥31,178(2008/05時点Amazon.co.jpでの価格)
      ホームセンターでは2万円台前半
備考:予備バッテリー付き

詳しくない人から見ればただのドリルドライバーにしか見えないでしょうが、モーターの回転力でドライバーを回転させるのではなく、モーターの回転力の他に、内部で打撃(インパクト)を加えてドライバーを回します。そのため、固く締め付けられたボルトを外すのも簡単ですし、逆にゆるまないよう強力に締め付けることも出来ます。

上の写真にあるのは私が現在使用しているものですが、それ以前は12Vのメーカー不明の製品を使っていました。1万円を切る価格で売られていましたが、家庭で使用する分には全く問題ありませんでした。
しかし、バッテリーの寿命か、ネジを数十本締める(ゆるめる)だけでバッテリーが空になってしまうようになったため、予備バッテリーも付いたちょっと本格的な製品に買い換えました。

バッテリーの電圧が上がっているので締め付けトルクも強力。
強力すぎて、安物のネジやボルトだと、ちょっと無理をしただけでネジ(ボルト)の頭がちぎれてしまうほどです。

一般家庭では必要なさそうな道具ですが、私の使用目的は大体次のような物です。

・スチールラック等、組み立て式家具の組み立て/分解
・手すりや棚板の壁への取り付け/撤去
・テレビアンテナ等、屋外で取り付け部がさび付き、人力では回せなくなったボルトの締め付け(ゆるめ)
・ドアノブの交換作業
・(数年に一度しかありませんが)ドアホンの交換作業

職場では、金属製ネジで固定されている古いタイプのアクセスフロアの開閉に使います。

スチールラックは、適当に手で締めただけだと簡単にボルトがゆるみ、完成直後は長方形でも、しばらく経つと平行四辺形の無様なラックになってしまいます。
その点、インパクトドライバーで締め付けたラックは、ビクともしません。

壁に棚板を付けて物置にしているのですが、強度を考えると壁の中の柱を利用してネジをうつ必要があります。普通のドリルドライバーでは負荷が大きすぎて止まってしまうような固い柱でも、インパクトドライバーなら無問題です。

つい最近も作業をしましたが、ベランダに付けてあるCSアンテナの位置の変更(庭の木が大きくなり、その葉っぱの影響で受信レベルが低下したため)作業でもインパクトドライバーが活躍しました。当然、何年か前に取り付けたときも、インパクトドライバーでがっちり固定。

ドアノブを固定するネジは何年も放置されているため、ノブの動作が悪くなって交換しようと思っても、そう簡単に回せないことがあります。そんなときもインパクトドライバーで「ドガガッ」と回してやれば一発で外れます。

コンクリートに固定されているドアホンも、コンクリートに打ち込んだアンカーと呼ばれるパーツにネジを食い込ませていく必要があります。これもインパクトドライバーを使えば簡単。

アクセスフロアのタイルも、最近はプラスチック製のネジでロックするものが主流ですが、金属製のネジでがっちり締める古いタイプのものは、配線作業をしようと思ってもネジがゆるまなかったりします。長年の使用で歪んだり、取り付け工事をした業者が強く締めすぎたのが原因です。そんな時も、インパクトドライバーがあれば簡単。

いずれの場合も、締めすぎには要注意です。ボルトやネジがねじ穴の中に本体だけを残し、頭だけねじ切れてしまうとどうしようもありません。
電動工具と組み合わせて使用するネジやボルトは、高価な物を使わないと危険です。100円ショップのネジなんて、電動工具と組み合わせるといとも簡単にちぎれてしまいます。

パワーがありすぎるので使用には多少の熟練が必要ですが、強力な締め付けだけでなく、慣れれば軽いネジ締めも引き金の引き具合の調整で可能になります。


数あるインパクトドライバーの中で私がBOSCH製品を選んだのは、信頼できるドイツのメーカーが作っている、傷つきやすいドリル本体の先端をカバーするパーツが付属する、予備バッテリーが付属する、充電時間が短い、使い勝手の良いベルトクリップがある、手元を照らすライトが付いている等の理由です。

ドリル先端のカバーには感心しました。
写真を見ると、ドリルチャックの後方に赤い部品が付いていますが、これがキズ防止用のカバー。
電動工具をよく使う人ならご存じでしょうが、この付近は作業対象の部材にぶつけてキズだらけになりますし、逆に部材の方にもキズが付いてしまいます。それを防ぐために、柔らかいプラスチックのカバーを付けているのです。

ライトも秀逸。
バッテリーの上に小さな赤い部品が見えていますが、これがライトです。この位置から斜め上方を照らす構造のため、ビットの先端を確実に照らすことが出来ます。ドリルチャック周辺にライトが付いているモデルもありますが、それだとビットやドリルチャック周辺が光を遮り、きれいに照らせないことがありますから、この位置に取り付けたのは優れたアイディアだと思います。

購入時は気にしていませんでしたが、収納ケースの作りもしっかりしており、乱雑な使用にも耐えられそうです。
一般家庭用として売られていますが、業務用としても使えそうな、優れた製品だと思います。