1年以内に家族が2度も車で事故を起こした(どちらも私の家族の過失割合の方が高い)ので、安全意識を高めるために、そして相手の過失が大きい事故に遭わされた場合(生きていれば)、示談交渉を有利に進めるために、ドライブレコーダーを購入しました。
本来なら「その他」カテゴリに分類すべきでしょうが、私が山へ行くときには自家用車を利用することが多いので、今回は無理矢理「山道具」に分類しました。山で使うのではなく、山への行き帰りに活用する道具ということで・・・。
飛行機にはフライトレコーダーとコックピットボイスレコーダー(一般的には2つ併せてブラックボックスと呼ばれています)が搭載されていて、万一事故を起こした場合、乗員が全員死亡していてもどのような状況で飛んでいたのかが分かります。
しかし、一般の自動車の場合はそのような装置は何もなく、当事者の話と現場の様子から事故の状況を推測することになります。嘘をついたりして自分の過失割合を下げようとする悪質なドライバーもいるようですが、飛行機で言うところのブラックボックスが自動車にも積んであれば、示談交渉で相手が嘘をついている場合にそれを突き崩すことができます。
その「自動車版ブラックボックス」が「ドライブレコーダー」です。
数社からいくつかのモデルが販売されていますが、私が購入したのはこちら。
数社からいくつかのモデルが販売されていますが、私が購入したのはこちら。
注)この製品を勧めているわけではありません。いつも利用しているオンラインショップにあったので注文しただけです。各社から色々な製品が出ていますので、興味のある方は比較検討してみてください。
製品名:ドライブレコーダー DRC-3
メーカー:クラリオン株式会社(日本)
記録メディア:コンパクトフラッシュ
記録時間:事故前15秒、事故後5秒
定価:¥49,800
メーカー:クラリオン株式会社(日本)
記録メディア:コンパクトフラッシュ
記録時間:事故前15秒、事故後5秒
定価:¥49,800
飛行機の場合は様々なセンサー類で多様な情報を記録しますが、ドライブレコーダーにはそこまでの性能は要求されません。
何を記録するのかと言うと、たいていの場合は運転席から見た映像だけです。
高級な製品なら、スピードや縦横各方向のGまで記録してくれますし、アメリカ国内の自動車に搭載されているEvent Data Recorderと呼ばれる装置(米国内で搭載されている自動車は、2003年のデータで4000万台)なら、機種にもよりますがスピード、ブレーキをかけたかどうか、ハンドルの角度やシートベルト装着の有無まで記録してくれます。
私が買った今回の製品は、動画のみの記録です。
そのため、車速パルスが必要な高級機種と違い、取り付けは非常に簡単です。運転席から見てルームミラーの陰になる位置に両面テープで本体を貼り付け、電源コードをシガーソケットに挿すだけ(ケーブルを隠したり固定したりする作業も当然必要です)。電源ケーブルの長さは、メーカーサイトによると4.5m。
▲ドライブレコーダーは、両面テープ(緑色はテープの保護フィルムの色)でフロントガラスの内側に固定します。Clarionのロゴの下にある黒い部分がカメラ。フロントガラスの角度が急なトラックなどにも対応できるよう、カメラは4段階に角度を変えられます。
動作原理は単純。
エンジンがかかっている間ずっと動画を録画していき、古い映像から順次上書きします。そして、事故や急ブレーキの衝撃が加わるか、手動の録画操作が行われると、その瞬間の前15秒と後5秒の動画をファイルとしてCFカードに保存します。
このファイルは独自形式で、専用ビューワでないと再生できません。その専用ビューワはCFカードに保存されているため、CFカードに対応したマルチカードリーダとWindows搭載PCがあれば、どこでも映像の確認が出来ます。
エンジンがかかっている間ずっと動画を録画していき、古い映像から順次上書きします。そして、事故や急ブレーキの衝撃が加わるか、手動の録画操作が行われると、その瞬間の前15秒と後5秒の動画をファイルとしてCFカードに保存します。
このファイルは独自形式で、専用ビューワでないと再生できません。その専用ビューワはCFカードに保存されているため、CFカードに対応したマルチカードリーダとWindows搭載PCがあれば、どこでも映像の確認が出来ます。
録画に使用するのは、カラーの30万画素CMOSカメラ。1秒当たり30コマなので、非常にスムーズな動画が撮れます。初期のドライブレコーダーは防犯カメラのようなコマ送り映像でしたから、それに比べると大きな進歩です。
事故の15秒前から5秒後までの動画が記録されるので、タイマーは「-15」から始まって「5」で止まります。タイマーの数値が0になったところが、事故の瞬間ということになります。
カメラのレンズは広角なので、事故の原因を知るための周囲の状況もしっかりと録画できます。
動画の通り、信号機の色も識別できますから、交差点での事故の場合は、どちらが信号無視をしたのかがはっきり分かります。
動画の通り、信号機の色も識別できますから、交差点での事故の場合は、どちらが信号無視をしたのかがはっきり分かります。
事故にあってしまった場合に役立つだけでなく、ドライブレコーダーを付けることで、ドライバーの安全運転意識も高まります。
「フロントガラスに余分な物を貼り付けて車検に通るのか?」と不安に思われるかも知れませんが、その点は大丈夫です。フロントガラスの高さを5等分したと仮定し、一番上の1/5(つまりフロントガラスの上部20%)の中であれば貼り付けても良いそうです。(詳しくは、「自動車検査独立行政法人審査事務規定」5-47-1 性能要件、5-47-1-1 視認等による審査 に書かれている項目のうち、(1)の丸7の「ア」の「(イ)」各項目を参照)
この部分にテレビアンテナが貼り付けてある自動車だと、テレビ映像にノイズが入るようです。
重要な注意点が一つ。
Wikipediaによると、ドライブレコーダーの映像は、日本では「裁判で証拠として使えない」そうです。
Wikipediaによると、ドライブレコーダーの映像は、日本では「裁判で証拠として使えない」そうです。
とは言うものの、裁判でドライブレコーダーの映像が活用された事例も複数あるようです。(事件番号などが一切不明なWeb上の情報なので、信憑性は不明)
裁判所で役に立たなくても、示談交渉では役に立ってくれるでしょう。自分が不利になるような運転をしていなければ、ですが。