播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

兵庫県姫路市の峰相山~とんがり山縦走

今日は2007/12/9に水剣山に登ったメンバーで、姫路市の峰相山~とんがり山を歩いてきました。
緑台から石倉まで縦走するという計画です。

 


▲対応する地図は、国土地理院発行の2万5千分の1地形図「姫路北部」と「龍野」

 

9:00
石倉にある峰相山大池近くの駐車スペース(地図中「P2」)で待ち合わせ。
私の車をここに残し、白鳥台を通って緑台へ向かいます。

 

9:20
緑台北端にある木もれ日の森公園駐車場に到着。
ここはバスの転回スペースの奧にあるため、少しわかりにくい。

 

トイレは凍結による機器故障防止のため、3月中頃まで使用禁止となっていました。

 


▲木もれ日の森公園の駐車場。車の横にあるのがトイレ。その奧へ遊歩道が延びています。

 

準備を整え、山歩き開始。
トイレの向こうに遊歩道があるので、そちらへ進みます。
よく踏まれたしっかりした道で、稜線が近づくと丸太階段が現れます。

 

9:52
息を切らしながら丸太階段を登り切ると、「峰相山方面」と書かれた小さな道標のある分岐に到着。
ここで道はくの字型に折れ曲がります。

 

この分岐で休憩を兼ねて、これから歩く尾根の様子を双眼鏡で偵察。
分岐からは、トラロープの張られた急な下りです。

 

間もなく道の両側にシダが目立ち始めます。

 


▲峰相山方面への道の様子

 

10:10
地形図には載っていませんが、ちょっとした岩尾根に出会いました。215m標高点の東側です。

 

10:20
シダのない斜面を登り切り、215m標高点に到着。
古い道標があり、進路が90度変わることが書かれています。

 

ここからトラロープの張られた急坂を下ると、地形図に書かれている岩場です。

 

10:23
地形図に書かれている岩場に到着。

 


▲岩場(奧に見えているピークは、245.4m三等三角点:点名「伊勢」)

 

10:30
岩場を降りた先の鞍部には、左後ろへ下っていく道と道標がありました。たぶん、地形図に丸く書かれている野球練習場跡地へ下るルートでしょう。

 

10:34
伊勢小学校から登ってくる破線道と合流しました。
ここには公設の道標がありますが、我々が歩いてきた方向については何も書かれていません。

 

先ほどの合流地点から南へ100mほど登ると、道が左へ90度向きを変える地点があります。ここにも公設の道標があり、直角の矢印が書かれています。
この道標を見てふと顔を上げると、視線の先に岩場が見えます。「面白そう」ということで、尾根の先端へ。よく見ると、地形図にも岩場の記号が書かれています。

 

10:39
尾根先端の岩場に到着(地図中「岩尾根」)。
たいした展望はありませんが、やはり岩場は気持ちいい。寒風が吹きすさぶ中、この岩場で休憩。

 

10:46
休憩を終えて道へ戻ります。
ここから距離は短いながらかなり急な斜面を登ります。
登り切ったところに分岐があり、東へ行くと尾根に沿って緑台へ下れそうです。今回は分岐を無視して南へ向かいます。

 


▲地図中「岩尾根」~「三等三角点(点名:伊勢)」間の道の様子

 

11:02
広い尾根が西に見える所に来ました。
ちょうどGPSをいじっていたので、画面を確認。245.4m三角点のある尾根のようです。うっすらと踏み跡があるので、それをたどってみます。
踏み跡に沿ってイノシシが地面を掘り返した跡がついています。
150mほどで三等三角点:点名「伊勢」に到着。展望は皆無なので、三角点マニア以外には用のない場所だと思います。
まだ西の方へ踏み跡が伸びているように見えたので、ひょっとしたら林田側から登ってくるルートがあるのかも知れません。

 


▲三等三角点:点名「伊勢」

 

11:17
本来のルートへ復帰。南へ進みます。

 

11:23
よく踏まれた道を進み、鶏足寺跡に到着。
前に登ったときにも見たカラフルな道標がまだ残っていました。
薄暗くて不気味な場所です。ここで一人でテント泊をすると、夜中にいろんな体験が出来そうな雰囲気。

 

建物の礎石や石垣だったのでしょうか、石がたくさん転がっています。石を積み上げてケルンのようにしたものもあります。

 

鶏足寺は日本最古の寺院ですから、その跡地はしっかり調査・保存されてしかるべきだと思うのですが、そんな歴史的な価値がまったく感じられない今の状態はちょっと寂しい。

 

11:30
鶏足寺跡を後にし、カラフルな道標の「大黒岩・とんがり山」に従って南へ進みます。
この尾根道の両脇にも建物の礎石だったと思われる岩がゴロゴロしており、「栄えていた頃はどれだけたくさんの建造物があったのだろう」と歴史の知識がない私でもロマンがかき立てられます。

 

数分歩くと、両側の岩がなくなって明るく気持ちの良い尾根道に戻ります。

 

右前方を見ると、今にも転げ落ちそうな大岩が尾根の先端にあるのが見えます。
あの岩が大黒岩。

 

11:43
大黒岩に到着。
ここで昼食にします。

 

本日のメニューは、袋麺の「カレーうどん」。
MSRのReactorで調理しましたが、あっという間にお湯が沸き、あまりの火力の強さに500ccしか入れていないお湯がクッカーの縁まで上がってきて吹きこぼれそうになりました。このパワーを見ていると、ジェットボイルがおもちゃに見えてしまう。

 

同行の「たく」さん、Fさんにお菓子を頂き、お昼ご飯を満喫。大黒岩からはそれなりの展望が楽しめますが、岩の上に登ればもっと気持ちいいんだろうな。ロープが垂らしてあり、登れるようにはなっていますが、危ないので我々は大黒岩には登りませんでした。

 

12:40
昼食と景色を満喫し、出発。
大黒岩の表示のある分岐へ戻り、尾根道を南西へ進みます。

 

地形図通りになだらかな道ですが、とんがり山が近づいてくると、数十メートルの下りがあります。

 


▲とんがり山を見ながら下っていく。

 

この下り坂からはとんがり山が双耳峰になっている様子がはっきりと分かります。
北側のピークが地形図で三角点のある北峰、南側は三角点はありませんが、景色の良い南峰です。

 

12:58
少し登り返し、とんがり山北峰に到着。四等三角点「点名:下伊勢」があります。
展望が悪く特に見所はありません。

 

ここから南へ行くと、すぐに南峰。
こちらの方が広く、展望も良くて快適です。

 

しばらく景色を堪能してから南へ下ります。
ここからは西へロープが延びていますが、それは無視して南へ進みます。

 

すぐにロープのある激急な下り坂になります。
「こんな坂、登るのは絶対に嫌」と思うような斜面を慎重に下ると、目の前にとがった小さな岩の乗っている巨大な岩が現れます。これが神岩。

 

13:20
神岩に到着。
いつ見てもここのくぼみには水がたまっており、「年中枯れない」という伝説は本当かも知れないと思ってしまいます。

 

後ろを振り返ると、とんがり山がとんでもない角度でそそり立っているのが間近に見えます。昔の人たちは、この急峻な山に神秘的な何かを感じたんでしょうね。

 

神岩の上を通過して下るのは不可能なので、巻き道を歩かなくてはいけません。
神岩の西と東に巻き道がありますが、東側は私にとって未踏。と言うわけで、東の巻き道を行くことにします。

 

西側の巻き道に比べると、「無理矢理作った感」がありありと感じられ、歩きにくい。距離も西の巻き道より長いような気がします。

 

神岩の下に出ると、シダに挟まれた道を南へ進み、鞍部から東へ、トラロープの張られた急な斜面を下ります。
道の両側のシダが無くなると、間もなく登山口です。

 

13:47
登山口に降り立ちました。
ここには道標も何もなく、わかりにくい登山口だったのですが、今では立派な道標が立っています。
登山口を見逃し、藪へ突入する人もいなくなるでしょう。

 


▲登山口には立派な道標がある

 


▲本日のルートの断面図