播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

兵庫県高砂市の高御位山へ北から登る

11月23日~24日と連休中に出勤したため、今日は振休を取って久しぶりに山へ行ってきました。
連休中の勤務が私にとってはかなりの早起きだったため、睡眠不足で疲れ気味。その上しばらくの間山へ行っていなかったので、近場の山でショートコースを歩くことにしました。

 

歩くルートは、前から気になっていた高御位山北ルート。でも、北ルート入り口周辺は車を置けるスペースがないため、成井登山口に車を置き、そこから自転車で北ルートの入り口へ向かうことにします。
(注:不法投棄のゴミだらけの所で良ければ、登山口東に数台が止められるスペースがあります)

 


▲対応する地図は、国土地理院発行の2万5千分の1地形図「加古川」

「展望良好」と書かれている場所は、全体で展望が良いわけではなく、所々に展望の良い場所があるという意味です。

 

9:25
姫路市街の自宅を車で出発。
行き先は成井登山口のある成井高御位神宮。
姫路市街地からは、国道2号線を東進するより高御位山塊を北から回り込むように行く方が数キロだけですが近道になります。

 

国道372号線(新道)を東進し、播但連絡道路をくぐってすぐの交差点(コンビニがある)を右折すると、県道65号線に入ります。これを道なりに東進し、やがて右手側に見えてくる大池を通り越してまもなく、「原西」交差点を右折します。ここには「高御位山」と書かれた小さな標識が付いています。

 

この道を南下していくと、右手側に高御位山登山口の大きな看板が現れるので、その交差点を右折。あとは小さな標識の案内に従って進むと、成井登山口の駐車場にたどり着けます。

 

9:50
成井登山口の駐車場に到着。
ところが、駐車場ではなにやら工事中。トイレや東屋をきれいにしているようです。そのため、駐車場なのに車が置けません。仕方がないので、駐車場の周りの道路に路駐。

 

10:00
車から折りたたみ自転車を降ろして組み立て、登山靴に履き替えて出発。低山ですが、初めて歩くルートで道の状態が不明なので、登山靴に迷彩ズボン(膝にパッドが入った陸軍用)で下半身はしっかり保護。

 

自転車なので、細い道でもスイスイ走れます。地形図を見て最短ルートを走り、県道65号線へ。
65号線を西へ進みますが、上り坂なので小径ホイールの折りたたみ自転車では辛い。仕方なく押して歩くことにします。変速機付である程度ホイールの大きな、まともなメーカーの折りたたみ自転車が欲しい・・・。

 

10:20
ふと道路の右側を見ると、「高山登山口」と書かれた小さな真っ赤なプレートがあるのを見つけました(地図参照)。
こんな所からも登れるのか。でも、一度登って何の魅力も感じなかったのでもう二度と登らないと思いますが、登る山がどうしても思いつかなくなったらまた行くかも知れません。

 

10:25
高御位山北ルートの入り口に到着しました。
カラオケの看板(この店は営業しているのかな?)のすぐ東です。

 


▲高御位山北ルート入り口(写真右奧に見えているのがカラオケの看板)

 

自転車を金網にチェーンロックでくくりつけて出発。

 

序盤は細い側溝沿いのしっかりした道です。奧にため池があるので、その水門開閉用の管理道でしょう。

 


▲北ルート序盤の様子。地形図では水路が描かれていますが、それとは別の細い溝に沿って歩きます。

 

10:30
前方に堰堤が見えました。用水路に土管を2本並べてコンクリートで固めた橋が設置されているので、それを使って用水路を渡り、堰堤へ登ります。
橋を渡ったところは湿地になっていて、ズボンの裾が汚れてしまいました。

 


▲細い溝沿いの道が終わると、用水路を渡って堰堤へ登ります。

 

橋を渡るとさびた鉄階段があり、その先はイバラのあるちょっとした藪。迷彩ズボンと軍用リュックで来て正解でした。とげが引っかかるたびにバリバリッ、ブチブチッと凄い音を立てながら堰堤の上へ登ります。
堰堤の上で衣服と装備品のチェック。イバラの茎からもげたトゲがリュックや服にたくさん刺さっていましたが、装備も体も特に被害は無し。

 

幅の広い堰堤の北端に赤い道標が南東向きに設置されています。どうやら尾根に乗らず、池の輪郭に沿って歩くようです。

 


▲池に沿って南東へ延びる道。傾斜もなく、広くて快適。

 

堰堤北端近くには、水門開閉用の操作小屋があるので、ここまではまともな道があって自然です。しかし、小屋から先も広くてきれいな道が続いています。

 

何のための道か分かりませんが、とにかく南東へ進んでいきます。

 

10:41
池の南東端へ到達しました。きれいな道はここまで。
道はさらに谷の奧へ向かって延びていますが、うっすらと笹に覆われています。
ここには山頂まで1.2kmを示す赤い道標が付いています。

 


▲池の周囲だけがきれいな道で、そこから先は少し藪っぽくなります。

 

10:47
そのまま谷を上り詰めるのかと思ったら、途中で道は東(左)へ進路を変えて鞍部を目指します。
進路が変わる地点は、右前方に小さな砂防ダムが見えます。間違えてダムの方へ行ってはいけません。

 

東の鞍部への登りはある程度緩やかで、楽に歩けます。

 

10:51
鞍部に到着。ここから進路は右へ90度変わり、急な登りが始まります。

 

10:53
急な細い道を上っていくと、突然岩場に出ました。今まで全く展望のない道だったので、景色の良い岩場に出ると嬉しくなります。

 


▲地図中で展望が良い岩場と表示している付近から西~北方面を撮影した写真。右寄りに見えている池が、序盤で見たため池。

 

真っ赤な紅葉は派手すぎて私の好みに合いませんが、低山の雑木の紅葉は私好みです。控えめな色で、オレンジや黄色、緑の葉っぱ(緑はシダ)がまだらになっている方が、全体が真っ赤や真っ黄色になっている紅葉よりも私の趣味に合います。

 

高御位山もこんなに緑が豊かだったのかと感心し、しばらくの間景色に見とれた後、出発。

 

ここからは稜線上を歩くことになりますが、左右に雑木や笹、シダがあるため展望はききません。
アップダウンを繰り返しながら、正面に見える高御位山の山頂へ近づいていきます。

 

最近切り落とされたと思われるシダの葉が道に落ちているので、手入れをされた直後の一番状態の良い時に歩くことが出来たようです。道はしっかり踏まれていますが、通る人が少なく、道がシダや笹に覆われていたのでしょう。

 

11:22
「北ルート山中」と書かれた真っ赤な道標に出会った直後、ポンと縦走路に飛び出しました。
逆に縦走路から北ルートへ入る場合の目印は、入ってすぐの場所に頭に赤ペンキの付いた標石のある分岐です。
もう高御位山は目と鼻の先です。

 

11:27
高御位山の山頂に到着。
山頂には男性ハイカーが一人いただけで、岩の上には誰もいません。
新しくなっている山名プレートのある岩の上に陣取って昼食を楽しむことにします。

 

今日は霞がひどくて海も見えないほど。まったく景色は楽しめませんが、静かな山頂でのんびり休むことにします。
昼食を食べていると、チラホラとハイカーが登ってきました。しかし、単独かふたり組ばかりなので、山頂がうるさくなることはありませんでした。

 

12:20
下山開始。
山頂から東へ下り、大きな案内図のある岩場を通り過ぎた先の分岐から、獣道コースへ入ることにします。
獣道コースは上ったことしか無く、下るのは初めて。

 

途中にほこらがあるのですが、そこまではずっと急な下り。
ほこらから先はなだらかになり、やがてガレ場になると石段に合流します。

 

12:50
路駐していた愛車のもとへ帰還。
帰りも県道65号線を通るので、北ルート入り口で自転車を回収して家路につきました。

 

高御位山山塊では珍しい、緑豊かなルートでした。
展望はほぼ皆無ですし、夏場は蜘蛛の巣や虫に悩まされそうなところですが、高御位山の別の一面を見ることが出来た気がして満足。