播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

強風でも大丈夫な折りたたみ傘

今回は、私が日常(仕事用のかばんの中に常に入れてある)と山で愛用している折り畳み傘を紹介します。

 

雨具は着脱と手入れが面倒なので、よく整備された低山の山道で弱い雨に降られた場合、私は傘を利用しています。
傘はザックから取り出してすぐ使えますし、食事中に雨に降られた場合、傘だと食べ物、調理器具と自分自身を雨から守ることができます。雨具を着ているだけだと、食べ物やストーブなどは雨から守れません。低山の場合は、レインウェアと傘の両方を装備しておくと便利です。

 

ただ、傘には強い風を受けると簡単に壊れてしまう欠点があります。
そこで私が選んだのは、耐風構造の折りたたみ傘です。

 

 

製品名:Double Canopy
メーカー:totes(アメリカ)
サイズ:使用時の直径約1m、収納時の長さ約30cm
重量:約320g
価格:¥4,000程度

 

一見しただけで普通の傘ではないことが分かる外観をしています。
真ん中に直径40cmほどの穴の開いた直径1mの傘に、その穴をカバーするための小さな傘をかぶせたような構造です。

 


▲傘は2重になっている。

 


▲内側から見たところ。二重になっているのがよく分かる。

 

強い風を傘で受け止めてしまうと、風の逃げ場がないため、通常の傘は風の力によって裏返ってしまい、骨が壊れたりします。
ところが、このDouble Canopyのような耐風構造の傘は、2つ重なった傘の隙間から外へ風が逃げるため、よほど強い風を受けない限り裏返る心配がありません。

 

さすがに強烈なビル風の中を歩くとDouble Canopyでも裏返ってしまいますが、ちょっと傘を振ってやれば元に戻ります。骨の強度も普通の傘より多少は優れているのかもしれません。

 

雨や風の具合によっては2枚の傘の隙間からわずかに雨が入ってくることもありますが、気になるような問題ではありません。

 

グリップにはゴム紐の輪がついており、手首に通しておくと風で傘が飛ばされる心配もありません。

 

耐風構造になっている以外にも、この傘には変わったギミック(仕掛け)があります。
それは自動開閉機構

 


▲グリップにある自動開閉ボタン

 

傘が収納状態のときにグリップ部分のボタンを押すと、傘が広がりながら軸が伸びます。
つまり、両手を使わなくても傘を全開にできます。荷物を持っているとき(雨でぬれた地面に荷物を置きたくない時)には結構便利です。

 

自動開閉ということは、開くだけでなく閉じるのも自動のはず。
ただ、動力を内蔵しているわけではないので、傘を閉じることに関してはさすがに全自動というわけには行きません。
傘が開いている状態でボタンを押すと、傘が閉じるだけです。シャフトを縮める作業はユーザが行わなければいけません。

 


▲開いた状態で開閉ボタンを押すと、この写真の状態になるだけ。

 

しかも、シャフトを縮めるにはちょっと力が要ります。片手でシャフトを縮めるには、傘の先端を壁や地面に押し付ける必要があります。

 

日常生活でも山歩きでも活躍してくれている私のDouble Canopyですが、さすがに何年も使っていると開閉用のバネがヘタリ、スチール製の骨なので多少のサビが浮いてきたり、自分で振った撥水スプレーのムラが気になったりして、そろそろ新しいものが欲しくなってきました。

 

1本4000円近くしますが、何年も使ったので十分に元は取れました。

 

買い換えの候補をドイツのKnirps製品にするか今と同じTotes製品にするかで、現在悩み中。

 

追記
2007年12月、Knirpsの自動開閉式T1を購入しました。このDoubleCanopyは山専用になりました。