登山用の高性能なGPSがありますが、画面の解像度が低いため表示できる地図の面積が小さく、正直に言うと紙の地形図の方が圧倒的に見やすいのです。
でも、地形図とコンパスだけでは正確に現在地をつかむのが難しく、枝尾根を歩くときは自分がいる支尾根を別の支尾根と勘違いすることもあります。
そういう状況になると、やはり地図が見られるGPSは便利だろうなと思うのですが、あの小さな低解像度の画面はどうも好きになれません。
そういう状況になると、やはり地図が見られるGPSは便利だろうなと思うのですが、あの小さな低解像度の画面はどうも好きになれません。
そこで、サイズや重量は気にせず、見やすい地形図に現在地が表示できるという機能だけを追求し、こんなGPSシステムを組んでみました。
Garmin社などのハンディGPSに比べるととんでもない大きさ(弁当箱くらいのサイズ)ですが、画面に表示されるのは地形図そのもの。
実は、これはGPSユニットではなくPDAです(乱暴な説明ですが、小型のパソコンのようなもの。OSはWindows Mobileです)。
以前、別の記事で「PDAは山で使うには脆弱すぎる」と書きましたが、それを克服するための道具がちゃんと用意されています。それは、Otterbox社のARMOUR 1900というケースです。(上の写真ではケース内にPDAは入っていません、というか入れ忘れてました。)
以前、別の記事で「PDAは山で使うには脆弱すぎる」と書きましたが、それを克服するための道具がちゃんと用意されています。それは、Otterbox社のARMOUR 1900というケースです。(上の写真ではケース内にPDAは入っていません、というか入れ忘れてました。)
水やホコリ、振動や衝撃に弱いPDAをそれらから守ってくれるケースです。浅いところなら水につけても平気。
ケースに入れた状態で、(多少違和感がありますが)タッチスクリーンの操作もおこなえます。
ケースに入れた状態で、(多少違和感がありますが)タッチスクリーンの操作もおこなえます。
このケースにGPS機能のあるPDAを入れ、そのPDAにGarmapCEというフリーソフトを入れておけば、地形図を表示した上に現在地を表示することができます。
私が使っているPDA(今まではrx1950でしたが、最近hx2490bに変わりました)はGPS機能を搭載していません。そこで、外部GPSレシーバーを購入しました。
▲フィンランドのNOKIA社製Bluetooth接続のGPSユニット「LD-3W」。日本の技術基準適合証明を取得しているので、日本国内での使用も違法になりません。(Bluetoothは電波を利用するため、日本の技適証明のない製品を日本国内で使用すると、電波法違反になります。)
このGPSユニットは、Bluetooth対応のPDAや携帯電話、PCに接続可能です。大きさは、フリスクなどのミントを一回り大きくして2つ重ねた程度。
私の新しいPDA hx2490bはBluetooth対応なので、しっかり使えます。ドライバをインストールする必要はありません。
私の新しいPDA hx2490bはBluetooth対応なので、しっかり使えます。ドライバをインストールする必要はありません。
小さくてデザインも良く、SiRF StarIII搭載で高感度、とすばらしい製品ですが、防水性はまったくなく、携帯電話用のバッテリーで動くため、バッテリー切れに備えようと思えば、バッテリーを追加購入する必要があります。
防水性に関してはAquapacのような防水袋に入れて解決。バッテリーは追加購入して解決。
GPSユニットを山で使う上での問題点はとりあえず解決できました。
GPSユニットを山で使う上での問題点はとりあえず解決できました。
ハンディGPSではなくPDA上に現在地を表示するメリットは次の通り。
1)見慣れた地形図が表示されるため、非常にわかりやすい。
2)ハンディGPSに比べて画面の解像度が高い(QVGAサイズ:320x240px)ので、比較的広い範囲を地図で見渡せる。
3)画面を指でなぞることで画面に表示される地図の範囲を動かせるため、地図表示の出来るアウトドア用GPSと比べると非常に操作性が良い。
4)PDA(私ので定価約5万円)とGPSユニット(予備バッテリーも付けて1万7千円ほど)、Otterboxのケース(1万3千円ほど)の合計が日本語版のアウトドア用高機能GPSより安い。
5)地形図データは「ウォッちず」(無料)をカシミール3Dのマップカッターで切り出したものなので、常に最新版の地形図が使える。
1)見慣れた地形図が表示されるため、非常にわかりやすい。
2)ハンディGPSに比べて画面の解像度が高い(QVGAサイズ:320x240px)ので、比較的広い範囲を地図で見渡せる。
3)画面を指でなぞることで画面に表示される地図の範囲を動かせるため、地図表示の出来るアウトドア用GPSと比べると非常に操作性が良い。
4)PDA(私ので定価約5万円)とGPSユニット(予備バッテリーも付けて1万7千円ほど)、Otterboxのケース(1万3千円ほど)の合計が日本語版のアウトドア用高機能GPSより安い。
5)地形図データは「ウォッちず」(無料)をカシミール3Dのマップカッターで切り出したものなので、常に最新版の地形図が使える。
GarminなどのハンディGPSと比べた場合のPDAのデメリットは3つ。
1)防水・耐衝撃ケースがかさばって重い。
2)標高や移動速度、目的地への到着予定時間の表示などが一切ない。現在地と移動方向、移動軌跡しか表示されません。
3)バッテリーの持ち時間が短い。
1)防水・耐衝撃ケースがかさばって重い。
2)標高や移動速度、目的地への到着予定時間の表示などが一切ない。現在地と移動方向、移動軌跡しか表示されません。
3)バッテリーの持ち時間が短い。
常にGPSを見ながら山を歩く人や、歩いた記録を残したい方は、稼働時間の長いGarmin製品のようなアウトドア用GPSをお使いください。
山歩きが好きな方ですでにPDAを持っている人の場合は、少ない投資で地図表示が可能なGPS(ただし現在地確認専用)が手に入ることになります。
大きさと重さが苦になるのでいつも持ち歩くことはないでしょうが、道のない藪山のアドベンチャーコースを歩くときくらいは持って行こうかなと思っています。
OtterboxのケースやNOKIAのGPSユニットについては、別の機会に詳細な記事をアップさせていただく予定です。
実際の使用感
実際にザックのウェストベルトに本体を固定してアドベンチャーコースで使ってみましたが、藪の中ではOtterboxのケースが枝葉にひっかかり、倒壊した鹿よけネット沿いを歩くときはネットに引っかかって邪魔になることが分かりました。が、取り付ける位置を調節すれば何とかなるレベルです。
バッテリーの持ちですが、日帰りの場合は、昼食時にでもPDA本体のバッテリーを交換すれば電源ONのまま一日使えそうです。
実際にザックのウェストベルトに本体を固定してアドベンチャーコースで使ってみましたが、藪の中ではOtterboxのケースが枝葉にひっかかり、倒壊した鹿よけネット沿いを歩くときはネットに引っかかって邪魔になることが分かりました。が、取り付ける位置を調節すれば何とかなるレベルです。
バッテリーの持ちですが、日帰りの場合は、昼食時にでもPDA本体のバッテリーを交換すれば電源ONのまま一日使えそうです。
大きいので多少邪魔にはなりますが、電源ONのままにしておいた場合、現在置の把握はGARMIN製品とは比較にならないほど容易でした。もっとコンパクト化出来れば最強のGPSになりそう。