播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

姫路市の西庄地蔵石仏

昨日は仕事、今日は午後から用事があるので、のんびりするために山に行くのは難しそう。
ということで、私の出身高校のすぐ近くにある古いお地蔵様を見に行くことにしました。

 

地形図ではこの周辺の道路などがまったく表示されていません。
適当な地図ソフトをお使い下さい。大まかな場所は、コチラをクリックすると表示されます。地図画面中央の記号の位置にそのお地蔵様があります。

 

地形図で言うと、姫路市立琴丘高等学校のすぐ南にある106m標高点の東側斜面です。
私はこの高校を卒業したのですが、すぐ近くに歴史のあるお地蔵様があることなど全く知りませんでした。

 

周辺は道路が狭く、車を止められるかどうか分からなかったため、自転車で自宅を出発。
PDAに1/5000市街地図を表示し、PDA用のGPSで現在地を表示しながら、あらかじめ位置を調べておいたお地蔵様を目指します。

 


▲お地蔵様への石段の入り口は、広場の南西隅にあります。

 

石段の入り口には、説明板が立ててあります。

 

西庄地蔵石仏
 南北朝時代の地蔵立像。凝灰岩製で像高90センチメートル。左手に作り出しの宝珠を抱き、右手に錫杖をもつ。円形光背・仏身・蓮華座を一石で彫る。像の側面に「貞治六季丁未十月日」、「普為法界衆生 願主成西敬白」の刻銘がある。貞治六季は西暦1367年。
 平成14年10月
  姫路市教育委員会

 

石段は斜面にジグザグについており、楽に登れます。

 


▲岩壁を彫り込んだ中にお地蔵様が安置されています。

 

今から640年も前の作品とは思えないほど、顔はしっかりと残っています。
もっと近づいて見たかったのですが、西庄地蔵石仏の前には小さな石仏がたくさん並んでいるため、それらを蹴飛ばしてしまいそう。
小さな石仏をどかして近づくのも気が引けるので、数メートル離れたところから写真だけ撮らせてもらいました。

 


▲前掛けで体は隠されていますが、顔だけははっきりと見ることが出来ます。

 

このお地蔵様は、昔麓の集落に移動させられたことがあるそうです。しかし、石仏が夜中にガチャガチャと音を立てて暴れたため、元の場所、つまりこの岩壁の中に戻したと言い伝えられています。
その結果つけられた通称がガチャガチャ地蔵。

 

新しいお供え物が置かれていましたし、願い事が書かれた前掛けが小さな石仏に取り付けられていたりして、地元の方々に愛されている様子が感じられます。

 


▲写真中央の岩の下部にお地蔵様がまつられています。

 

西庄地蔵石仏は、上の写真の岩が目印です。